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第9話 「本当は」

病気について知った時俺の体は震えてた その話を聞いた途端にまちこのすべてが儚く見えて、瞬きをしたらもうそこにはいないんじゃないかと思えるほどに、まちこが小さくて脆いガラス細工のように思えた。

しろせんせー

俺も一緒に死のうか

その言葉は意図的に放った言葉じゃない 勝手に、ほんとに急に口が開いて、なんて独りで言い訳まがいなことをしている自分に心底あきれた

「まちこを一人にしたくないから」みたいなそんなんじゃなくて。もっと自分勝手な考えなのにうまく言葉にできなくて

頭ではその言葉の意味に気付いているのに

そんなことを一人で考えているうちに、長針が夜中の0時を指していた

しろせんせー

(今度こそちゃんと伝える)

しろせんせー

(俺が空っぽになるまで)
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