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知らせが来た後からの事はよく覚えていない

ただとにかく現場へと向かっていた事だけは覚えている

サニー

…はァ…ハァッ

隊長!!お疲れ様です!

サニー

あ、あぁ…

サニー

とにかく、怪盗からの知らせは…?

現在は警察へ送られてきた手紙一通のみで目撃情報等は何も…

サニー

…そうか

あれから何も連絡が来ていない

怪盗アルバーン__

本当にあのアルバーンなんだよな…

会ったら一言伝えたい

いや、本当は沢山ある

どうして急にいなくなったんだって、君がいない間に俺がどれだけ苦しんだのかって、君は一体誰と過ごして誰と会話したのかって__

でも、そんな些細な思いはどうだっていい

俺は君に一言謝りたい

『ごめん』と『許して欲しい』と

そして、『さよなら』と

そう伝えて俺は君の元を去ろう

君の目が届かないようなところ___

隊長!!

紫の瞳が盗まれています!

サニー

…は?

いつだ?

俺達含めVSFの隊員10名で見ていたはずなのに

博物館周辺にはもっと隊員が__

サニー

…落ち着こう

はい…?!

落ち着いている暇なんて…

サニー

暇も何も、どんな時だって落ち着かなければ何も出来ない

サニー

焦っても犯人は逃げるだけだ

…はい!!

サニー

紫の瞳の周辺に何か痕跡は?

こちら、裏側より犯人の物と思われる証拠物が発見されました!!

サニー

よし、見せてみろ

落ち着け

周りに言っておいて自分が1番落ち着いていないじゃないか

大丈夫

まだ時間はあるはず

分からないけどどこか確信がある

こちらまた手紙一通と…

サニー

…まだ何か?

…隊長

サニー

だから何だ?!

む、紫の瞳があります…

サニー

…こんな時に冗談とは良くないな

ほ、本当です!

形、色、大きさ全て合致します!

傷も付いていません!!

どういう事だ?

本来の目的である紫の瞳を盗んでない…?

…まさか

サニー

おい!

は、はいッ?!!

サニー

手紙!

て、手紙?!

あ!手紙!!

どうぞ!!

今夜25を指す時、屋根の上で 怪盗 アルバーン

サニー

今夜25時…屋根の上…

なんて書いてありましたか?

サニー

隊長…?

サニー

…少し他の場所へ行ってくる

サニー

お前達は紫の瞳の確認を頼む

隊長…?!どこに…?!隊長?!

…了解です…?

サニー

…ハァッ…ッ…はァ

階段が無駄にキツい

25時___24時を過ぎた1時間後と考えると1時

屋根の上で___『根の』を消せば『屋上』となる

つまり___

『1時に屋上で』

そして、この手紙__

ライターであぶると

サニーなら見つけてくれるよね

アルバーンだ

アルバーンがいるんだ

1時まであと3分

急げ

もっと早く動け

もっと上に

もっと

もっと___

もっと___

サニー

…ハァッ…はぁ…

サニー

ここで…ッ…いいんだよな…ハァッ…

サニー

今は…ッ…

1時01分

嘘だろ…

約束の1時を超えてしまった…

という事は

『アルバーンはもう居ない___』

なわけないでしょ

アルバーン

ここにずっといたのに

アルバーン

ここ寒いんだからね

サニー

…へ?

サニー

…本当に…本当にアルバーン?

アルバーン

そうだよwしばらくしないうちに僕のこと忘れちゃったの?

サニー

アルバーン

サニー?

サニー

アルバーン

さーにーいー…?

アルバーン

お兄ちゃーん…?

アルバーン

おにぃ___

アルバーン

?!

アルバーン

急に抱きついてどうしたの?!

アルバーン

大丈夫?!

アルバーン

夜中だから眠いとか___

サニー

ごめん…

サニー

ごめんね、アルバーン…

サニー

ごめん…本当にごめん

アルバーン

なんで謝るの?

アルバーン

盗聴とか監視とかしてた事?

アルバーン

それならもういいよ…?

アルバーン

あんなのいくらでも慣れてるし大丈夫だから…

サニー

ごめん…ごめん…ッ…ごめんねッ…

アルバーン

泣かないでよ…僕も泣きそうになっちゃうよ…?

サニー

ごめんね…ッ…ごめん…ッ…

サニー

急にキスしてごめん…ッ…監視も…盗聴もッ…こんな悪い奴でごめんなさい…こんなにずるい奴でごめん…なさい…迷惑ばっかりかけてごめん…ッ…生きててごめんなさい…

サニー

君の事を好きでいて…ごめん

アルバーン

サニー

アルバーン

僕はね

アルバーン

君の事が大好きだよ

アルバーン

サニーに急にキスされてビックリはしたけど正直嬉しかったし、監視も盗聴も沢山された事有るから慣れてる。

アルバーン

何より、サニーは悪い奴でも迷惑ばっかかけてる奴でも生きてて悪い奴でもない

アルバーン

サニーは僕が今まで生きてきた中で1番良い奴で、頼れる人で、僕にとって生きる価値を与えてくれた大切な

アルバーン

僕の好きな人で僕を想ってくれている人

アルバーン

だからこそ僕は想い人には悲しい顔をさせたくないんだ

アルバーン

僕の為を想って…ね?

サニー

…うん

アルバーン

うん、偉いね

アルバーン

___僕さ、怪盗辞める事になったんだ

アルバーン

本当は紫の瞳盗るつもりだったんだけどさ___

ファルガー

アルバーン

アルバーン

何?『急に改めて話をしよう』って

ファルガー

…冗談じゃないからな

アルバーン

う、うん

ファルガー

お前、怪盗やめな

アルバーン

…はァ?!

アルバーン

急に何言い出すかと思ったら__

ファルガー

俺がやめろと言ったものはやめ

ファルガー

今回の紫の瞳もいい

ファルガー

これからは好きに生きろ

アルバーン

え、ちょなに勝手に

浮奇

はいは〜い

浮奇

おじゃま虫は帰った帰った〜

アルバーン

ちょ…!浮奇…!

バタンッ

ファルガー

…ふぅ

ファルガー

なんだか嵐が去ったようだよ…

浮奇

ふーふーちゃん、寂しくないの?

ファルガー

寂しいに決まってるよ

ファルガー

でもさ…最近のアルバーンの顔、今までで1番輝いてるんだよ

ファルガー

なんというか…今とても幸せって顔

ファルガー

でも…この仕事がアルバーンの幸せを縛ってしまっている…

ファルガー

俺は今のアルバーンの幸せを壊したくなかった…

浮奇

…ふーん

浮奇

まぁ、そういうのも悪くないんじゃない?

ファルガー

そういう浮奇こそ寂しいんじゃないのか?

浮奇

僕は紫の瞳が手に入らなかったから寂しいんですー

ファルガー

初めは紫の瞳が君の瞳の色と似ているから君に贈ろうと思って頼んだけど…

ファルガー

君の瞳と比べる物ではなかったな

ファルガー

浮奇の瞳の色の方があんな数億の宝石よりもずっと綺麗だ

浮奇

ふーふーちゃん…♡

アルバーン

___ってさ

アルバーン

だから一応盗みには入ったけど…

アルバーン

本当はサニーに会いたかったからってだけだから紫の瞳は盗まなかったんだ

サニー

そ…うなんだ

サニー

…うん、決めた

アルバーン

?何が?

サニー

俺、警察辞めるよ

アルバーン

え…?!

サニー

警察辞めて…2人でのんびり暮らそう

アルバーン

本当にいいの…?!辞めちゃっていいの…?!

サニー

うん…元々この仕事ハードだしね

アルバーン

そういうことじゃなくて!!サニーの気持ちはどうなの?!

サニー

俺の気持ち…

サニー

…もちろんやりがいはあるし、この街の平和を守ってるってなんだか誇らしいよ

サニー

でも今回の件でかなり怒られるし…何よりアルバーンともう離れたくない

サニー

周りのためにも、俺自身のためにも、きちんと気持ちの整理をつけたいなっ…て

アルバーン

…そっか

アルバーン

僕も手伝えることあったら何でもするよ

サニー

ありがとう

アルバーン

それじゃあ、最後に僕のお願い聞いてくれる?

サニー

いいよ

アルバーン

僕待ってるからさ、帰ってきたら一緒にお風呂入ろう

アルバーン

ココアも用意してさ、2人でゆっくり話したりくっついたりしよう

アルバーン

それでさ、ベッドで僕の事ぐちゃぐちゃにしてよ

アルバーン

2人で寝る前には優しいキスをして_

チュッ

サニー

もちろん

君が望むならなんだって

君が望むならなんだって

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