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レーナ
店内には1人の少女の声が響き渡る。
目の前には銃口を向けた警察官、 周りには痛みに顔を歪ませる男ら。
大きく息を吸い警察を睨みつける。
今、自分にある精神を 全て剥き出しにするように。
だが…"ソレ"は本当に 剥き出しになってしまった。
レーナ
狼のような姿をした幽霊のようになにかうっすら光を帯びている"ソレ"が現れる。
"ソレ"が現れたら… もう後戻りはできない。
"ソレ"は尻もちをつき怯んでいた男の腕を数cm自身の鋭い爪で切り裂いた。
レーナ
警察
男
男
引っ掻き傷に唾を吐きかけると "ソレ"は消えた。
警察
警察
警官は銃を握り直し引き金に指を置く。
レーナ
レーナ
レーナ
私は大きく手を広げ目の前の 警官に1歩近付く…
警察
レーナは死を覚悟し…反射的に顔を隠す。
店には射撃音とともにびちゃっという生々しい音が響いた。
銃口からは白い煙が出ていた。
警察
レーナ
レーナ
レーナの手からはうっすらと 半透明の糸が見えた。
レーナは糸を目で辿る…さっき"ソレ"が男に着けた引っ掻き傷と繋がっていた。
レーナは一瞬にして理解した。自分が手で顔を隠したと同時に糸が引っ張られ男は盾になったと…
警察
この物語は、1度手を出したらもう後戻りできない【麻薬】をきっかけに1人の少女とギャング達の数奇な冒険譚である。
イタリアの1番下にあるシチリア島。
そしてその中にある都市【パレルモ】
ちょっとした豪邸に住み、 街で美人と評判の娘がいた。
名は【レーナ・アウローラ】
母
レーナ
母
母の声はいつもふわふわしてて 聞くと安心する。母のからのキスはとても優しい、嫌なことがあっても忘れてしまうくらい。
レーナ
私は大きく手を振る。 母は微笑みながら手を振る。
毎日学校に行き、みんなと共に学ぶ。 お昼をみんなで食べ、放課後みんなで遊ぶ。家に帰ったら家族と団欒し毎日幸せな日々を送っていた。
そう…"あの日"までは。
日曜日の昼…
母
レーナ
私は母が作ってくれた淡いピンクのワンピースを身にまとい、お姫様のようにくるりと回った。
父
レーナ
冬の午後は朝より少し暖かかった。
父
レーナ
母
レーナ
母
父
レーナ
父と母の顔を見たのはこれが最後だった
数時間後…
レーナ
15時半だと言うのに空はオレンジ色へと染まっていた。
レーナ
公園は反対側だったため戻るのに10分弱はかかった。
戻る途中何台か救急車やパトカーが私を通り越して行った。
レーナ
レーナ
レーナは少し小走りでその場へ向かった
遠くからでもわかった。
レーナ
血を流して倒れている両親だった。
理解ができなかった。だが数秒後には頭に一瞬にして整理が着いた。
レーナ
警察
レーナ
警察
無線)了解、今から向かいます。
警察
レーナ
警察
レーナ
警察
警察
無線)ここの近くに祖父母の家があるらしい。そこへ一旦返そう。どうぞ
警察
警察
警察
レーナ
警察
レーナは警察の手により 祖父母の家へ送られた。
数日後… ソフィア・アウローラ ダイク・アウローラ はこの世を去った。