寝室には卑猥な音と、何かを叩く音だけが響いていた。
太宰
いた、ぃ....っ

太宰
ぁッ...~~~~ッッ....

太宰
はっ、離してっ....ちゅ、や...っ

中也
煩ぇッ!!

中也
声出すなって云っただろ!!

太宰
っ、ごめ....ッ

頬へ飛んできた中也の平手打ちが、自分の言葉よりも先に、
太宰
....

中也
...もう一回ごめんなんて云ってみろ

中也
今度はこんなんじゃ済ませねぇからな

太宰
....っ

此の行為が終わるまでは、何も云うことが出来なくなってしまった。
其の事実に、何故だか涙が溢れてきてしまいそうになる。
然し、其れですらも中也の前では我慢しなくてはいけない。
太宰
ッあ...っっ!?

太宰
んッ、ぅあ....っっ

中也
頭は冴えてる癖して、学習はしねぇ奴だな

中也
手前は

目立つ舌打ちをした後、悪態をつく様に中也は告げた。
今は唯、何処かに消えてしまいたいと強く思うだけだった。
太宰
(ぁ、又思い出してしまう....)

太宰
...はっ...ぅぁッ、ぐっ....ぁ...ッ

如何しても止められなくて、心底自分の脆さを思い知らされた瞬間だった。
中也
....何泣いてんだよ

中也
先刻叩いたのがそんなに痛かったか

中也
云っとくが、泣いた位じゃ辞める気なんかねぇからな

太宰
ぁッ....はっ、ぅ....っ

今まで溜めてきた感情が、一気に涙となって外へ出てきてしまうから
すると、中也が私の躰に巻かれている包帯を次々に解いていった。
中也
おい、目逸らすんじゃねぇ

中也
ちゃんと見ろ

未だ完治していない傷を抉る様に、強く手で押さえつけ始めた。
太宰
ぁッッ....!!ぃっ、ぁ....ッ!

途端に声を出すなと云われていたのを思い出せたお陰で
太宰
ふッ、ぁ....っ

中也
...今度は云った事を守れて偉いな

中也
未だ全然だがな

太宰
はッ、はぁッ....ぅっ

中也
....続きやんぞ

太宰
~~~~っっ
