テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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VAL組の日常

第2話 - VAL組と試合

2023年07月16日

#第5人格

#第五人格

#連載

かしえら

－軍需工場－

－残り暗号機4台－

アンドルー

あと少しで1台終わる…。(解読中)

アンドルー

今ハンターとチェイス中は誰だ…？

ゴンゴーン…(存在感が溜まる音)

アンドルー

っ…！ルカが倒れたか…。

アンドルー

よし、解読も終わったから救助しに行くか…。(解読が1台終わり)

ビクター

「ハンターが近くにいる！」

アンドルー

…！？

アンドルー

ルカを吊らずに、ビクターに目標を変えたのか？

アンドルー

ビクターとハンターの距離が近いな…。

アンドルー

だったら回復しに行ってやるか…。

アンドルー

そういえば、ルカからチャットが全然来ないな？

ビクター

「手を貸して早く！」

アンドルー

！ビクターからチャットが…。

アンドルー

手を貸して早く…？

ビクター

「手を貸して早く！」

アンドルー

一体どうしたんだ…？

アンドルー

…と、とりあえず向かってみるか。

アンドルー

チャットの方角的には小屋だな…。(小屋方面に向かって)

－小屋の近辺－

ビクター

…！

ビクター

ん……！(慌てながら大きく手を振って)

アンドルー

ビクターどうしたんだ？

アンドルー

確かハンターに追われていたんじゃ……

アンドルー

って、

アンドルー

ル、ルカ…！(ビクターの横に倒れているルカを見つめ)

ルカ

………。(地面に倒れており)

アンドルー

あ、あれ…2人とも場所が近かったんだな。

ビクター

ん……！
「アンドルーさん！ル、ルカさんが…。」

ビクター

「いくら呼んでも返事をしないんです…！」

アンドルー

なっ…！？

アンドルー

嘘だろ…？冗談はやめてくれ。

ビクター

ん……！
「嘘じゃありませんよ…！そ、それに…。」

ビクター

「凄く顔が赤いんです…、汗もたくさん出ていて…僕どうしようかと…。」

アンドルー

あ、焦るなビクター…！

ルカ

……ふ、2人とも…。(目をゆっくりと開け、か細い声で口を開き)

ビクター

ん……！？
「ル、ルカさん…！？良かった、目を覚ましたんですね…。」

アンドルー

ルカ…！？おい、大丈夫か…。

ルカ

す、すまない……。

ルカ

私を…許してくれ、

ルカ

あとは…頼む、よ……。(そう言い残して再び目を閉じ)

ビクター

ん……！！
「ルカさん…！！」

アンドルー

な、何を言っているんだ…ルカ…？

アンドルー

おい…！起きろ…！

ビクター

ん……。
「…そういえばルカさん、試合が始まる前は。」

ビクター

「何だか体調が悪そうでした…。」

アンドルー

そうだったのか…？

ビクター

ん……。
「僕の勘違いかもしれませんが…、きっとそうだと思うんです…。」

アンドルー

ビクターがそこまで言うのなら、ありえるかもしれないな…。

アンドルー

あ、あと…聞いていいか？

ビクター

ん……？
「はい、何でしょうか…？」

アンドルー

ハンターはどこ行ったんだ…？

アンドルー

確かビクターとチェイス中だったんじゃ…。

ビクター

ん……？
「確かに変ですね…。」

ビクター

「さっきまで追われていたのですが…。」

リッパー

あっ、はい。アンドルーさんの後ろにいますよ。

アンドルー

うおっ…！？(突然後ろから声がして驚き)

ビクター

ん……！？
「リ、リッパーさん…！？」

リッパー

気付くのが遅いですよ、貴方達…。

リッパー

おかげで私は、

リッパー

ちょっと、悲しかったです…。(悲しそうな顔を作っては)

アンドルー

し、知るか…！そんな事より。

アンドルー

あんたがルカに何かしたんだろう…！？(切羽詰まってハンターに問いただし)

リッパー

えっ？知りませんよそんな事。

アンドルー

…僕は聞いたぞ、

アンドルー

ハンターの存在感が溜まった音を。

アンドルー

あれはルカを攻撃したのだからだろう…？

リッパー

半分正解ですね、

リッパー

確かに私は存在感が1段階上がりました。

リッパー

ですが、ルカさんを攻撃してはいませんよ。

リッパー

今初めて、ルカさんを見たのですから。

アンドルー

い、言いがかりに決まっている…。

リッパー

ふふ、アンドルーさんは疑い深い方ですね。

アンドルー

疑うの何も、

アンドルー

こうして試合中に倒れているという事は…。

アンドルー

ハンターが1番怪しく見えるだろう…？

リッパー

フフフ……。(その場で含み笑い)

リッパー

果たして、本当にそう思いますか…？

アンドルー

な、何を笑っている…。

リッパー

私がやってないという証拠はありますよ。

リッパー

ねぇ、ビクターさん？

ビクター

ん……！？
「ぼ、僕ですか…！？」

リッパー

さっき私達は、

リッパー

そこの板ポジで仲良く散歩していたじゃないですか。(微笑み)

ビクター

ん……。
「僕は逃げていただけなんですが…。」

ビクター

「確かに、リッパーさんには無理だと思います…。」

アンドルー

ど、どうしてだ…ビクター？

ビクター

ん……。
「僕は小屋へ逃げようとしたんですけど…。」

ビクター

「小屋の窓枠に影が見えて、近付いて見ると…。」

ビクター

「それは倒れているルカさんだったんです…。」

アンドルー

って事は、ルカはその前から倒れていたという事か…！？

リッパー

はい、大正解ですよ！2人とも。

リッパー

ご褒美に頭を撫でてあげましょうか？

リッパー

まぁ、左手でよければですが。(左手の複数の刃物を動かし)

アンドルー

…本当に、

アンドルー

このハンターがやっていないのか……。(信じれずにいて)

アンドルー

じゃあどうして存在感は上がったんだ…？

ビクター

ん……。
「僕もまだ攻撃されていないので…何ででしょうか…？」

リッパー

まぁ答えると、傲慢を振っているからですよ。

アンドルー

そういう事か…、

アンドルー

もっと早く教えてくれればいいものの…。

リッパー

ふふ、すぐ答えるとつまらないじゃないですか。(微笑み)

アンドルー

ちっ、性格が悪い奴は嫌いだ…。

ビクター

ん……。
「で、でもルカさんは…。」

ビクター

「どうして倒れたのでしょうか…？」

アンドルー

そういえば、試合が始まる前は体調が悪かったんだよな…。

アンドルー

ったく、また徹夜でもしていたのか…？

ビクター

ん……。
「その可能性はありますね…。」

ビクター

「どうしましょう、このままだとルカさんが可哀想です…。」

アンドルー

よ、よし…じゃあまず、暗号機をさっさと終わらせよう。

アンドルー

2人で解読を終わらせて、またここに戻って来るんだ…。

ビクター

ん……。
「それはいい考えだと思うんですが…。」

ビクター

「リッパーさんがこっちを見ています…。」
(手紙をリッパーに隠すように見せて)

リッパー

…あれ、

リッパー

…もしかして。

リッパー

このまま試合を続けるつもりでしょうか？

アンドルー

だ、だとしたらどうした…？

リッパー

ふふ、

リッパー

まだ勝つ気でいらしていたのですか…。(距離を詰めながらそう言い)

アンドルー

くっ…。(1歩後ずさりしては)

ビクター

ん……！
「僕達はルカさんを置いていけません…！
(手を震わせながら手紙を持ち)

リッパー

…あぁ、いいですね。

リッパー

私、

リッパー

そう言う負けず嫌いな人って好きなんですよねぇ…。(手で仮面を押さえて)

リッパー

その方が″沢山″楽しめますから…。

アンドルー

ちっ…、異常者め…。

リッパー

あともう一つ、伺いたいのですが…。

ビクター

ん……。
「な、何ですか…？」

リッパー

もう1人は、どこにいるのでしょうか？

アンドルー

もう1人…？

リッパー

いや貴方達、3人しか見ていないので…。

リッパー

もう1人いるはずでしょう？

アンドルー

な、何がもう1人って……、

アンドルー

あっ……。(急に顔を青ざめて)

アンドルー

そ、そうだった…。1人抜けていたんだった…。

ビクター

ん……。
「ぼ、僕も今思い出しました…。」

ビクター

「エドガーさん…、試合が始まる直前に急に落ちたんでしたっけ…。」

アンドルー

あぁ…、急にインスピレーションが湧いたから帰ると言って。

アンドルー

まさか本当に試合に来ないとはな…。

ビクター

ん……。
「こ、これじゃあ…。」

ビクター

「僕達の負け…ですか…？」

アンドルー

！……それは…。

リッパー

これはいい事を聞きましたねぇ。

リッパー

それでも、残り暗号機は3台…。

リッパー

到底2人では時間がかかり過ぎますね。

アンドルー

や、やってみないとわからないだろ…？

リッパー

おや、声が震えていますよ？

リッパー

さて、どちらから楽しみましょうか…。

ビクター

んっ……！！
「と、投降します…！！」

アンドルー

！？ビクター…？

ビクター

ん……！
「アンドルーさんも早く！投降して下さい…！」

アンドルー

ど、どういう事だ？投降って…。

ビクター

ん……！
「全員が投降すれば、すぐに僕達の館へ転移する事が出来ます…！」

ビクター

「僕達が今すべき事は…。」

ビクター

「早急に試合を終わらせてルカさんを助ける事です…！」

アンドルー

！そうだな…。

アンドルー

今は、ハンターと付き合っている時間なんてない…！

アンドルー

よし、投降するぞ…！

リッパー

無駄ですよ。

リッパー

まだ1人、投降していない方がいるでしょう？(目線をちらりと地面の方に向け)

ビクター

ん……！
「そ、そうです…！ルカさんが投降してくれないと…。」

ビクター

「試合がこのまま続いてしまいます…！」

アンドルー

し、しかし、ルカは…！

ルカ

………。(地面に倒れており)

リッパー

もう諦めましょうよ。

リッパー

大人しくしていたら、そんなに痛くしませんよ？

リッパー

じゃあ手始めに、

リッパー

アンドルーさん。

リッパー

貴方からにしましょうか。(不敵な笑みを浮かべ、左手を振り下ろそうとして)

アンドルー

…！？

アンドルー

く、くそっ……！！

その瞬間

－サバイバー全員の投降が完了しました。－

－まもなく試合を終了します。－

リッパー

へあっ…！？

リッパー

ど、どういう事です…？

ビクター

ん……！？
「もしかして、ルカさんが…！？」

アンドルー

わ、わからない…！だが…。

アンドルー

試合は終わりだ…！

ビクター

！……ん！(アンドルーの方に向いて頷き)

－試合終了－

－結果－

－敗北－

リッパー

……。

リッパー

……。

リッパー

逃げられてしまいましたか。

リッパー

ですが、結果的には私の勝ちですね。

リッパー

全く…この機能は別に消してくれていいのですけどねぇ。

－サバイバーの館－

アンドルー

くっ…、

アンドルー

ここは……。

アンドルー

…そうか、戻って来たのか。(辺りを見回して)

ビクター

ん……！
「アンドルーさん…！」

アンドルー

ビクターか、どうやら投降が成功したみたいだな…。

ビクター

ん……。
「結果的には負けなんですが…、仕方ないですね。」

アンドルー

あのままでも結果は見えていたんだ。

アンドルー

僕はこれで良かったと思うぞ…。

アンドルー

！ぐっ……。(突然手で頭を押さえ)

ビクター

ん……！
「だ、大丈夫ですか…？」

アンドルー

…急に目眩がしただけだ、

アンドルー

気にする事はない…。

ビクター

ん……。
「多分、それは投降の影響かもしれません…。」

ビクター

「聞いた話では、投降後頭痛や目眩などが起こるようなんです…。」

アンドルー

なるほど…、それなりにペナルティはあるのか。

ビクター

ん……。
「そうかもしれません、僕も少し頭が痛いですから…。」

アンドルー

ビクターも大丈夫か…？

ビクター

ん……。
「は、はい。それより…。」

ビクター

「ルカさんの部屋に行ってみませんか…？」

ビクター

「近くに姿が見えないので…、心配です。」

アンドルー

確かに、見当たらないな…。

アンドルー

じゃあルカの部屋に行ってみよう。

ビクター

ん……！
「はい…！」

－ルカの自室－

ルカ

あっ、2人ともお疲れ様。(ベッドに座っており)

アンドルー

ル、ルカ…！

ビクター

ん……！
「ルカさん…！体調は大丈夫なんですか？」

ルカ

あぁ、だいぶ寝ていたら良くなったよ。

ルカ

いや〜、さっきの試合は疲れたねぇ。

ルカ

流石の私も生命の危機を感じたよ。(へらっと笑い)

アンドルー

あ、あんたなぁ…！

アンドルー

体調管理はしっかりしておけ…！

アンドルー

本番で倒れてどうするんだ…！

ルカ

いや本当にすまなかったよ…。

ルカ

でもクレス君がこんなに心配してくれるとは、

ルカ

なかなか嬉しいものだね。

ルカ

あっ、分かったよ。

ルカ

私がいなくなったら寂しいとかかい？

アンドルー

…さっきまで倒れていたのに、

アンドルー

もう減らず口をたたけるなら大丈夫だな。

アンドルー

じゃあ僕は先に帰るぞ。(扉に手をかけ)

ルカ

ふふ、クレス君は照れ屋さんだなぁ。

ビクター

ん……！
「あっ、アンドルーさん待って下さい…！」

ビクター

「1つ確認したい事があるので、少し待ってもらえますか…？」

アンドルー

確認したい事か…？

ビクター

ん……。
「はい…、もしかしてルカさんは。」

ビクター

「途中から起きていたのでしょうか…？」

ルカ

おっ、鋭いねビクター君。

ルカ

その通り、私は途中から起きていたんだ。

アンドルー

？じゃあ何で起きなかったんだ。

ルカ

簡単な事だよ、

ルカ

投降出来る時間まで待っていたのさ。

アンドルー

さ、最初からそれが狙いだったのか…！？

ルカ

いや試合が始まる前は頑張ろうと思っていたのだが、

ルカ

始まった途端、急に立ちくらみがしてね。

ルカ

何だか寒くなってその場に倒れたんだよ。

ルカ

そうしたら汗も出てきて、これはまずいと思ったんだ。

アンドルー

だろうな…。

ルカ

意識が朦朧としていたら、足音が聞こえてね。

ルカ

そしてビクター君と出会ったんだ。

アンドルー

…で、そこからはさっきの出来事ってことか。

ルカ

あぁ、そして。

ルカ

次に目を覚ますと聞こえてきたのは…。

ルカ

投降する、と…

ルカ

2人ともが言ったところだね。

ルカ

で、私は最後の力を振り絞って小さく…

ルカ

投降すると言ったのさ。

ビクター

ん……！
「でもルカさんが投降してくれて良かったです…。」

ビクター

「リッパーさん、今にもアンドルーさんを攻撃しそうでしたから…。」

ルカ

そうなのか、じゃあ私は君達の救世主とやらだね。(自慢げに)

アンドルー

はぁ…、すぐ調子に乗る…。

アンドルー

だから今回、痛い目にあったんじゃないのか。

ルカ

うぐっ…、それについては何も言えないよ…。(反省しながら)

ビクター

ん……。
「やっぱり昨日徹夜でもしていたんですか…？」

ルカ

勿論だよ、昨日はメンテナンスをしていてね。

ルカ

そのまま眠らずに来たから、もう眠くて眠くて…。(欠伸をして)

ビクター

ん……。
「そ、そうだったんですね…。」

アンドルー

ったく、次からは気をつけろ…。

ルカ

はは…善処するよ。

ビクター

ん……。
「しかし今日は色々とありましたね…。」

アンドルー

そうだな、

アンドルー

エドガーも本当に試合に来なかったからな…。

ルカ

ふふ、ワルデン君らしいね。

アンドルー

おかげで苦労したぞ、全く…。

ビクター

ん……。
「そ、そうですね…。エドガーさんも悪気は無いと思うんですが…。」

ルカ

でも彼は意外とチェイスが上手だからね、

ルカ

私達も見習おうではないか。

アンドルー

はぁ、話しをすり替えるな…。

ルカ

おや、本当の事だよ？

ルカ

ふむ、まだ君達と話していたいんだが…。

ルカ

私はそろそろ寝ようとしよう。

ルカ

流石に今日は徹夜なんて出来ないからね。

ビクター

ん……！
「分かりました、ゆっくり休んで下さいね！」

アンドルー

そうだな、僕達も帰ろう…。

アンドルー

行くぞ、ビクター…。(そう言って扉を開けて)

ビクター

ん……！
「あっ、はい！ルカさんお大事に…！」
(部屋を出て行き)

ルカ

お見舞い感謝するよ、2人とも。(小さく手を振って見送り)

ルカ

……さて、じゃあ寝ようか。

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