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アレク

エシュマー様、着きましたよ。

エシュマー

ありがとう。

アレク

では、私はこれで…

集会は、例え血の契約を交わした執事であっても、絶対に出席出来ない。

太古の昔からなぜかそう決まっている。

エシュマー

じゃあね

エシュマーはくるりと背を向け建物に向かって歩き出した。

集会の行われる部屋に入ると、三人の悪魔が既に居た。

アラム

あらエシュマー。

リヴァイ

来てたの。別に来なくても良かったのに。

バアル

なぁエシュマー、何か持ってない?

口々に皆そう発言してくる

エシュマー

どうも。

エシュマー

それとバアル、私何も持ってないわ。外に出る前に何か食べなかったの?

バアル

食べたんだよ。でも、腹が減ってよ…このままだと、見境なく何かを喰っちまうかもな…

バアル

まあ、食欲には絶対に抗えないし、仕方ないだろ!

エシュマー

…この集会が終わるまで我慢して。

エシュマーがそう言うと同時にドアが開く音がした。

ペオル

どーもー来たよー

エシュマー

(来た…)

アラム

あら、ペオル。

リヴァイ

バアル

やっほー。何か持ってないー?

ペオル

僕食べ物は持ってないよー。

ペオル

あれ?アーフは?

「アーフ」と言うのは「アーフ・ルシファー」元天使の傲慢を司る悪魔(堕天使)だ。

エシュマー

知らないわ。どうせ部屋の外にでも居るんじゃないの?

ペオル

そっかー。

ペオル

それにしても…この集会、面倒過ぎるよ…

ペオル

こんなの意味無いでしょ…

エシュマー

(はい出た、いつもの独り言!)

エシュマー

(声大きいのよ…黙りなさいよ…)

リヴァイ

ペオル、黙りな。

リヴァイ

ルヌスが居たらキレてるだろうけど、あたしは優しいからキレないよ

ルヌスと言うのは「ルヌス・サタン」の事で、憤怒を司る悪魔だ

憤怒を司るだけあって、アスモデウス家以上に怒りっぽい

ペオル

は〜い

ペオル

って…アラム、何してるの。

アラム

何って…取ろうとしてるだけじゃないの。

ペオル

待って、その僕の指輪…

アラムの手は、ペオルの指にはめてある指輪に伸びていた。

七人の悪魔にはそれぞれ違う宝石が埋め込まれ、輪の部分には自分の姓が英語で彫り込まれている。

ペオルの指輪は、純銀で、パライバトルマリン(青い宝石)がはめ込まれてあり、輪の部分には「Belphegor」と彫られてある。

その指輪は代々ベルフェゴール家の当主が指にはめる物だ。

アラム

いや〜…これはね、アレよ。

ペオル

言い訳しないでよ…。

リヴァイ

全く…マモン家は全然変わらないのね…

リヴァイ

そんなに金目の物が欲しければ自分の売ったらいいじゃないか…

ペオル

そーだよ!何でいっつも僕ばっかりこんなに狙われるの!?

アラム

ええ…自分のはちょっと…

リヴァイ

変な所でケチになるんだから…他人の物は勝手に盗るのに…

アラム

えー…じゃあバアル、その指輪…

バアル

ダメだよ?

間髪入れずにバアルは言った。

アラム

…全く…バアルの宝石も高く売れるのに…

バアルの指輪ははオレンジ色のスピネルが埋め込まれてある。

その時、ドアが開く音がした。

一国の悪魔の女王と一人の平凡な男子学生

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