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君という光を失って

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君という光を失って

4 - 第4話 「第一歩」

♥

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2021年12月30日

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優希

朝、か

優希

今日も、どこにも行けないや

優希

僕のせいで、琴音は…

考えるだけで心臓が高鳴る

優希

あれ、僕、生きてていいんだっけ

優希

僕がいたから琴音がいなくなったのに!

息が苦しくなる

優希

僕ってなんなんだろう

優希

大切なものばかり失って

優希

琴音、、、、、

僕は、ベットに倒れ込む

琴音は、会った時から 独特な子だった

ふわふわしたかんじ

親はそれを「発達障害」だといった

初めは遊んでるだけだった

でも

今は違う

僕は、琴音を守りたい

守りたかった

僕が死んでも。

琴音

優希くん?

琴音

どこにいるの?

琴音

琴音が悪い子だから消えちゃったの?

琴音

ねぇ、返事してよ、、、、

琴音

僕はここだよ

この闇を抜けて、 また笑おうね

バイバイ

優希

はぁ

優希

琴音に会いたい

優希

会うためにはどうしたらいいんだよ

結瑠

あんた1年間何悩んでんのよ

優希

結瑠

結瑠

ちょっとは周りに頼りなさいよ

優希

でも

結瑠

でもなによ!!!!!

結瑠

あんた、お兄ちゃんぶって
言ったでしょ!!!

結瑠

「今日から君と僕は兄妹だ。困ったことがあったら助け合おうね」って

結瑠

覚えてるんだから

結瑠

なんで私には何も言ってくれないの?

結瑠

あんたに助けて貰ってばっかで

結瑠

私は何の役にも立ててないじゃない!

優希

っ、、、それは

結瑠

それはなに?

結瑠

それに当てはまる部分

結瑠

教えなさいよ

優希

わかったよ

優希

僕は、お前を信じてるから

僕は結瑠全部話した

琴音のこと

親のこと

知ってる限り

結瑠

そうなの

結瑠

それは辛いわ

結瑠

私でも引きずる

優希

だろ?

結瑠

うん

結瑠

えーと、そうだね、、、

結瑠

琴音さんに会いたいなら、行きなさいよ

優希

は?

僕は、意味が分からなかった

でも、結瑠は続けた

結瑠

墓参り

結瑠

あんたどうせ1回も行ってないんでしょ

結瑠

行ってきなさいよ

優希

わかった

結瑠

行ってらっしゃい

優希

うん、行ってきます

優希

うわっ

優希

眩しい、、、

優希

いつぶりだろう、外なんて

優希

この道も、何回通ったことか

僕は琴音がいなくなってから1回も外に出ていない

1年振りの外

1年振りのこの道

優希

懐かしいなぁ

優希

琴音の墓はこっちだっけ

優希

安西、安西、、、

優希

ここだな

安西琴音

その文字は、灰色の墓石に 黒字でハッキリと 掘られていた

僕は墓石の前で手を合わせ

亡き琴音の魂に語りかけた

優希

琴音

優希

ひさしぶりだね

優希

僕だよ、優希

優希

僕の話を初めてきちんと聞いてくれた
のは琴音だったね

優希

今でも思い出せる

優希

僕を受け入れてくれて本当にありがとう

優希

僕が女なのも君だけが知ってる

優希

僕が男として生まれてきたことを
後悔していること

優希

でも、君は僕のことを「優希くん」と
呼んだね

優希

あれはなんでだったんだろう

優希

僕のことは、産まれ持った性別の
「くん」をつけてよんだ

優希

君なりの配慮だったのかな

優希

もう分からないことさ

優希

僕は、君が呼んでくれるなら
どっちだって良かったけどね

優希

でも、ありがとう

また来てもいいかい?

僕は、そう言おうとした

だけど、やめた

かわりに

優希

また来るね

そういった僕の目には

涙が浮かんでいた

「またね」を 実現させるために

優希

またあしたも来ようかな

そう言い残し、 僕は帰路についた

君という光を失って

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