龍星
おい、
龍星
真人。
龍星
授業中寝てたらまた怒られるぞ?
真人
だって家で寝れないし。
真人
眠たい。
龍星
なんで寝れねんだ?
真人
言わない。
真人
学校で寝る。
龍星
ダメ。
龍星
頭良くても落とされるぞ?
真人
無理。
龍星
なんで無理なんだよ、、。
家のドアを開ける。
真人
、、。
姫
ママ大好きー!!
母親
あら嬉しい♡
母親
ママも大好きよー♡
優斗
母さん、
優斗
今日返されたテスト。
母親
98ー?
母親
凄いじゃない♡
母親
やっぱり私の息子は出来が違うわね!
真人
、、。
真人
はぁ、、。
真人は、
ほとんど物が置かれていない物置部屋に音を立てないよう入った。
真人
(俺も渡して親にサインされなきゃいけない。)
真人
(今行ったら100点と98点で嫌味って言われるよな。)
真人
、、。
真人は黙って母親にテストを出す。
母親
、、。
母親は無言でサインした。
真人の家では、
基本的に真人を差別して生活が基本だった。
夜中は外に出た事を確認され鍵をかけられる。
お金はいくらでも渡されるが、
絶対に外で食べてくる事。
空き部屋はたくさんあっても、
真人には部屋を与えないこと。
など、
一つ年上の長男と、
小学一年生の妹とはかけ離れた生活をしていた。
それは、
真人だけ血の繋がりが無い事が原因だった。
唯一の理解者だった親が真人の事を捨て、
真人は施設に入った。
真人は精神的負担が大きく、
施設を抜け出したり、
良く物に当たる癖があった。
問題児扱いされ、
人を信じるのもやめた。
そして引き取られた。
でもそれは教育の為の道具としてでしかなかった。
自分はあいつより上、と言う自信を持たせるために。
将来の生き方を学ばせるために。
真人
ふあぁ、、。
真人
(眠たい、、。)
外食後家に向かっていると、、。
龍星
お、真人じゃん。
龍星
どしたん?
真人
ご飯食べてた。
龍星
へぇ。
龍星
なぁ、
龍星
今日俺んち泊まってかね?
龍星
親居ないし俺一人っ子だから暇なんだよな。
真人
良いよ。
龍星
うし、
龍星
早く来いよー
真人は義理の親に何も言わず帰らなかった。
どうせ明日から休日。
銭湯も行かない事になった。
龍星は、
家の鍵を閉めた。