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妖魔伝

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2 - 招集、そして再開

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2024年05月29日

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きんとき視点 あの日から数日後。 とある神主により、人に危害を加えない妖怪たちが招集された。

青柳 時

あのぉ、ごめんくださ〜い。

ドタドタと音がして、ガララララっと引き戸が開いた。

神主

おぉ、よく来たな、時よ。

青柳 時

お久しぶりです。

此処は人里の外れにある神社である。

此処に妖怪たちが招集されたと言うことは…、何かよくないことが起こるのだろう。

神主

今日集まってもらったのは他でもない。

神妙な面持ちで口を開いた神主にその場の空気がひりつきはじめる。

神主

近いうちに、何やら大変なことが起こる予感がするのじゃ…。

それは薄々俺らも感じていたことだったので、皆が神主の発言に頷いた。

神主

儂ももう歳じゃ、思うようには動けん。

神主

皆の力を借りたい。

青柳 時

勿論です、神主さん。

俺の発言に続き、次々に賛成の意を述べ始めた。

それもそのはず、此処に居る妖怪たちは人好きや人里の子たち、神主さんに助けられた妖怪が殆どだ。快く了承してくれるだろう。

赤城 琉久

具体的には何をすればいいんですか?

神主

そうじゃのぉ、起こりうる危険に備えて、人里付近にいてほしいのぉ。

赤城 琉久

わかりました。

青柳 時

俺たちもそのような形でよろしいですか?

神主

そうしておくれ。

青柳 時

御意。

今日の緊急会議はお開きとなった。

赤城 琉久

えっと、時…さん?

人里へ帰る途中。 赤色の彼に声をかけられて困っています。

青柳 時

はい?どうしましたか?

赤城 琉久

えっと、これからよろしくってことで、自己紹介しに来たんですけど。

青柳 時

あぁ、俺は吸血鬼の青柳時。好きなように呼んでもらって構わないよ。

赤城 琉久

時、ね。僕は猫又の赤城琉久(あかぎるく)。知り合いからはBroooockって呼ばれてる。よろしくね!

Nakamu視点 今日は人里の中でも発展している場所に買い物に来ていた。

中村 水樹

うわぁ!美味しそう!!

ケーキ屋さんのショーケースには、俺に食べてくれと言わんばかりに輝く美味しそうなケーキたちが…!

中村 水樹

ジュ、ジュルリ

涎が口から溢れるのが分かるほど、目の前のケーキたちを欲していた。

赤城 琉久

ねぇ、時〜、きんとき〜。

何やら知人の名前が聞こえた気がした。いや、でも、時なんて名前はそう珍しくない。探そうと思えば何千といる名だろう。

青柳 時

Broooock、寄り道よりも住む家を探さないと。

赤城 琉久

後ででいいじゃん!今はさ!ほら、そうそうない発展してる里だよ!?こんなの何十年振りだろ〜。

青柳 時

し〜っ、俺たちは妖怪だってあまりバラさない方がいいよ。

赤城 琉久

え、何で?

青柳 時

幾らこの里の人たちがいい人だからって中には俺たち妖怪を怪訝に思う人もいる。

赤城 琉久

そうだよね、ごめん。

中村 水樹

あ、あの!時さん…ですか?

何とか頑張って声をかけてみる。

青柳 時

え?はぃ、そうですけ…ど…。

振り返った時は、目を見開き此方を凝視していた。

青柳 時

Nakamu…?

中村 水樹

そうだよ!Nakamu。

赤城 琉久

えっと、Nakamu…さん?

中村 水樹

はじめまして、中村水樹って言います。えっと、あなたは?

赤城 琉久

僕はねこま…いや、えっと、赤城琉久です。よろしくね。

青柳 時

Broooockは猫又なんだ。

赤城 琉久

え"!!?何で言っちゃうのさ。

青柳 時

だって、Nakamuは俺が吸血鬼であること知ってるし、妖怪だからとか差別するような子でもないよ。

赤城 琉久

へぇ、珍しいタイプの子供だね。

中村 水樹

えっと、時に琉久さんはどうして人里まで?普段は人里の外れに住んでいるはず…ですよね?

青柳 時

ちょっと色々あってね。暫くは人里に住むことになったんだよ。

中村 水樹

そうなんだ…、じゃあ、またいつでも会えるってこと?家、行ってもいいの?

いつでも会えると言う事実に嬉しくなり聞いてみると、時と琉久さんは困ったような表情をして顔を見合わせていた。

青柳 時

それが、住む家がなくて…。

話によると急遽決まったことだから住む家がなく困っているらしい。

中村 水樹

じゃあ、俺の家に来ますか?

青柳 時

え!?

赤城 琉久

そんなの悪いよ。

中村 水樹

遠慮しないでください。それに時は俺の命の恩人だし、琉久さんにも何か事情がお有りなんですよね?

赤城 琉久

そこまで言うなら…きんさん、暫くの間泊めてもらお?

青柳 時

そうだね、暫くの間そうさせてもらおうかな。

半分俺の我が儘で押し切り、家まで案内した。

Broooock視点

中村 水樹

ごめんね、空いてる部屋此処しかなかった。

そう言って連れてこられた部屋は、思っていた以上に広く、日当たりもいい場所だった。

赤城 琉久

わぁ、日向ぼっこ出来る!

青柳 時

まずはありがとうだろーが!

バシッときんさんにグーで殴られた。

赤城 琉久

Nakamu、ありがとう!

青柳 時

助かったありがとう。

Nakamuもそうだが、突然なのに快く了承してくださったNakamuのお父さんとお母さんにも心から感謝している。後でお礼を言いに行かなければ。

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