舞彩
ふわぁぁ…よくねた…
舞彩
って…
舞彩
ここどこ?
舞彩
でもなんだか記憶にあるようなないような…
…
舞彩
あっ!思い出した!
舞彩
ここは自然の街の観光スポットで有名な
舞彩
蒼の泉…だっけ
…記憶。記憶を探って
舞彩
ん?記憶?
舞彩
記憶…何か忘れてたっけ
…
舞彩
今考えてみれば、泉が喋る技術なんてなかったような…
舞彩
どういうこと?
舞彩
…(手をつねる)
舞彩
痛いや。
舞彩
お前…一体何者なんだ?
…
舞彩
チッ…
舞彩
しゃーなしか…
故郷を奪ったのはお前だろう…
舞彩
あれ、違う声だね
舞彩
もしかして僕のこと責め立てようとしてる?
舞彩
残念だけど…僕達は慣れっこなんだ…
舞彩
えっ…?「達」…?
舞彩
僕は一人っ子…のはず
うるさい!!
舞彩
ッ!?
舞彩
急になんなの…!?
二度とこの空間に入るな!!
舞彩
うわっ!?
僕は落ちた
どこから出てきたのか分からない裂け目から
永遠に感じられるような…そんな感じだった
現実じゃなくて、夢だったら良かったのに
ま、
舞彩
嘘なんだけど。
ラリス
なぁんだ、嘘かぁ…
ラリス
良かった〜
のの
途中からガチめに話してる気がしてちょっと心配になってたんだけど…
舞彩
ごめんごめん
舞彩
昨日見た夢の話を闇深くして驚かそうって思っただーけ。
ラリス
やめてよ…
ラリス
色んなところに悪いでしょ!
舞彩
色んなところって何…
舞彩
でも…
のの
でも…?
舞彩
一人っ子なのに、夢の中で僕「達」って言ってたのは事実だよ。
舞彩
兄も姉も、妹も弟も居ないはずなんだけど…
ラリス
ところで慣れっこってさ
ラリス
そういう境遇で育ったの?
舞彩
それは覚えてない、マジでね。
舞彩
…僕って、なんでこんなに記憶が無いんだ?
ラリス
それ言っちゃえば確かに…
ラリス
私も、ここに来るまでの記憶無いかも…
のの
うん、確かに…ここに来た理由も…
舞彩
あぁぁもう!!
ラリス
!?
のの
どうしたの…?
舞彩
こんなめんどい話やめだやめ!
舞彩
今日は女子会をやりたかったんでしょ!
舞彩
戻った戻った!!
ラリス
面倒事から目を背けるとこ、やっぱり舞彩ちゃんだね…
会議室─
「水鞠」
1号は加減ってものを知らないの?
「水鞠」
試しであれだけの敵送り込んでさぁ…
「1号」
えぇ?そんなに大変だった?
「静」
ざっと50人はいたかなぁ…
「静」
めっちゃ強かったし…
「1号」
…
「1号」
え?今なんて??
「静」
だから、50人ぐらい居てめちゃくちゃ強かったって…
「1号」
あれ〜?
「1号」
通りでなんか疲れてんな〜って思ってたんだよ
「1号」
私の設定にミスはなかったはずだよ?
「水鞠」
どうかしたの?
「1号」
私が設定した敵は素手で倒せるような雑魚を、15体だけ設定したんだけど
「静」
えぇ?確かに私達が試した時、15人以上居たけど…?
「水鞠」
だよね…
「1号」
えぇ〜…
「1号」
これは困った…
「1号」
これは確実に異変だな…
#11 異変