喜怒哀楽の哀がない君

ATTENTION 苦手な方は避けてください。 似ている作品があったらすみません。 誤字脱字があるかもしれません。

空大 視点

p.m 9:30 リビング

俺の彼女は、表情がコロコロ変わる。

喜んだり笑ったり、怒ったり 百面相みたいだ。

でもその9割が喜びや笑いの表情で、 怒ることはほとんどないし、 ましてや悲しんでいる表情を 見たことがない。

そう。 彼女は喜怒哀楽の『哀』がない。

ため息なんて珍しい なんかあったのかな？

嘘が下手すぎる...

少しは甘えてもいいのに

ﾄﾃ ﾄﾃ ﾄﾃ

俺は、桃花に歩み寄った。

パソコンの中を覗き込む。

なんで笑うんだよ

そんなに俺は頼りない？

ﾀｯﾀｯﾀｯ

その声は、震えていて 今にも泣き出しそうだった。

ﾊﾞﾀﾝｯ

強く言いすぎた... 謝りに行かないと

それに今の桃花は 1人にしては行けない気がする。

ｺﾝ ｺﾝ ｺﾝ（ノック）

あれ？返事がない 普段ならすぐ帰ってくるというのに

はーい！いいよー！

ごめ...ん

やっぱり今の桃花は...

ｶﾞﾁｬｯ

なんで俺の彼女は 無理をしすぎるんだろう

ﾄﾃ ﾄﾃ ﾄﾃ

ｷﾞｭｯ

ﾖｼ ﾖｼ

桃花の会社はブラックだ

家に帰ってきても仕事をやって 上司の言うことは絶対で

いつも辛そうだった

それから数日間仕事を休んでから、 桃花は仕事に退職願いを出した。

今は、趣味にあった仕事を見つけ 楽しそうにしている。

俺の彼女は喜怒哀楽の『哀』がない。 だから

俺がたまには『哀』を 引き出してあげないと