10年前に一度だけ自作の小説を20万部売り上げた「小説家」の「美木桜子」は自称ベストセラー作家、しかし最近ではWEB小説ブームに押されて自分も小説投稿サイトで投稿しているものの、古風な作風は時代にまったく合わず、今ではすっかり落ちぶれた作家生活、唯一の収入は毎月2回、近所のショッピング・モールのカルチャー・センターで素人相手に小説教室の講師でなんとか食い繋ぐ生活、肥満症、処女の40歳、恋愛経験無し、更年期障害に煩わされ体調はいつも悪く、両親の建てた実家住まい、親の将来のことも考えて勤め人になって家にもっと金を入れろと、近所に住む兄夫婦には毎日プレッシャーをかけられる日々、不満が募るストレスから夜な夜な、匿名の掲示板サイトで人気のある小説家の悪口を書き込むのが唯一の楽しみだった……そんなある日、桜子の小説教室に「車椅子の女の子」がやってきて桜子に言う「私の書いた小説は必ずベストセラーになります、この小説の添削してください」桜子は呆れた「ハイハイ…こういう子って年に一人は必ず来るのよね」本来ならこんな生意気な小娘に現実を思い知らせてやりたい所だが金のため、桜子は渋々彼女の添削依頼を受ける…しかし、いざ読んでみれば、車椅子の少女が書いた小説は「傑作」だった、無我夢中で彼女の物語の中を彷徨い、添削も忘れ、粗削りだが面白いと何百回も読み、いつの間にかこの物語のキャラクターに恋していた、しかし「教え子」の本人にそんな事は決して言えなかった、プライドが許さなかった、そんなある日、病気を患って車椅子の彼女が死んだと悲報が桜子の耳に入った、桜子はまだ彼女の原稿を持っていた、何日も何日もじっとまだ世に出ていない彼女の原稿を見つめる、そして、ゴクリと唾を飲んだ―二年後、桜子は再びベストセラー作家として世を沸かしていた、おかげで浮いた話一つなかった桜子の人生にやっとロマンスが生まれた、相手は年下の近所の本屋の店員、(袴田次郎)と恋に落ち、同棲開始、作家生活も順調、恋も順調、全てが順調だったある日、匿名の裏掲示板サイトで「美姫桜子は盗作している」と大きく話題になるようになった・・・果たして彼女は盗作をしたのだろうか・・・キラリがお贈りする、続きがどんどん気になる本格派ミステリー