あの子はきっと外に出たい。

…ぼくは、友達を作ることすら許されないのかな。

外に出るのも、友達を作るのも、話すのもダメ。

じゃあぼくは…ただ勉強して本を読み続けなきゃ行けないの？ずっとそんなことをしてなきゃ行けないの……？

…抜け出そう、ここから。

あの二人なら、きっと、きっと協力してくれる。

また来てくれた日に、話してみよう。

あの二人が会いに来てくれて、外に出て、3人で抜け出したら

おらふくんが言ってた、かくれんぼ、とかであそんでみたい。

ぼくも友達と遊びたいし、話したい。

…ずっとこんな生活は疲れちゃうからね。

…でもさすがに勉強しないと怒られちゃうか。

やりたくないけどしよーっと…

次の日

ｺﾝｺﾝｯ

僕は、やっと外に出られる。

これで、何もかも気にしなくていい

僕はただ、普通になりたかった。

特別扱いをされず、普通に。

普通に生きられればそれでいいと思ってた

僕がもっと小さい時なんて、部屋から出してすら貰えなかった。ご飯もお風呂もトイレも全部部屋だった。

それが窮屈で堪らなかった。

だから、…1度だけ、部屋の外に出たことがある。入ったらダメとされてる部屋。

そこの景色がいつまで経っても思い出せない。

なにか、衝撃的なものだったような気がする。

でも、すぐ母さんに見つかって、ビンタされた。

…もう、見たいとは思わないね。

…次は部屋の外なんかじゃなく、家の外に出られる。

きっと外は楽しくて、平凡なところ。

虫もいるし、植物も生えてるし、動物は楽しく生きてる。

いつ、外に出られるかな。

ｺﾝｺﾝｯ

ｶﾞﾁｬｯ バタン

これだから母さんは嫌い。

勉強ばっかさせて、友達と遊ばせてくれない。

ねぇ、普通の人って勉強をしたら友達と沢山遊ぶんじゃないの？

日が暮れるまで遊んで、お母さんに怒られるんでしょ？

僕、本でみたよ。

僕は、こんなに勉強を頑張ってるのに… 友達と遊ばせてもらえないの？

そんなの、僕だけ不平等だよ…

すこしくらい、いいじゃない… 友達と遊んだって……

続き♡50⤴︎︎︎