ピーピーピー
そんな機械音が響く病室に1人の少女とその子の母親がいた。
母
ごめん…なさい…グスッ
母
あなたは私を母親として愛してくれたのに…!
母
私はあなたを一度も愛せなかった…!グスッ
母
本当に…ごめんなさい…『結奈』。
〜3日前の夜〜
ガチャ
母
結奈、ちょっと来て。
母はそう言って私に向かって手招きをした。
結奈
お母さん?どうしたの?
母
ちょっと行きたい所があるの…着いて来てくれる?
結奈
うん!
〜車に乗った後〜
結奈
お母さん!どこ行くの?
母
山よ…綺麗な朝日が観たいの…
結奈
そっか!
〜山に着いた後〜
母
着いたわよ…!ほら、降りて…
結奈
うん!ありがとう!
まだ日が昇っていないからか、少し肌寒かった。
母
お母さんちょっと車に行って来るね。
結奈
うん!すぐ帰って来てね!
母
えぇ。
そう言ったのに母は何時間経っても帰って来なかった。
結奈
お母さん…まだ?
結奈
私、寒いよ…
そのまま少女は意識を失った。
そして、少女は丸一日が経った頃、偶然近所の人に見つけてもらえた。
〜現在〜
母
ごめん…なさい…
母
私のせいで…こんな事に…グスッ
結奈
ウッ
結奈
おか…あ……さん?
母
結奈!?
母
良かった…えぇ。お母さんよ。
母
本当にごめんなさいね…グスッ
結奈
おかあ…さ…ん…なか…ないで
そして少女はゆっくりと話し始めた。
結奈
おか…あ…さん
母
何?結奈
結奈
おかあ…さ…んは…わたし…のこ…と…す…き?
母
えぇ
母
もちろん!好きよ、大好きよ!グスッ
結奈
よかっ…た…
結奈
わた…し…も…だい…す…き…
結奈
あ…いし…て…る…
母
私もよ、結奈。愛してる。
その後少女は微笑むと静かに息を引き取った。
母
ウ”ア”ーーーーー!!!
母
何で!何であんな事をしたの!!!
母
私は!!!大事な娘なのに!!!
母
『愛してる』ただそれだけをあの子に言えていれば!!!
母
こうならなかったかも知れないのに!!!