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夜の1時。 窓の外では、静かに雨が降っていた。
部屋の電気はついたまま。 テレビも流れているのに、やけに静かだった。
らいとはソファに座りながら、何度もスマホを見る。
【ロゼ: "ごめん、今日遅くなる"】
そのメッセージが届いてから、もう何時間も経っていた。
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小さく呟く。
仕事だから仕方ない。 ちゃんとわかってる。
でも、今日はどうしても寂しかった。
一人の部屋は広く感じるし、ロゼのいない空気は妙に冷たい。
気を紛らわそうとしても無理だった。
結局、らいとはふらっとロゼの部屋へ入る。
ベッドの上には、黒いパーカー。
ロゼがよく着てるやつ。
らいとはそれをそっと手に取った。
柔軟剤の匂い。 少し残った香水の匂い。
それだけで胸がぎゅっとなる。
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ぽつりと漏れた声。
らいとはそのままパーカーを着た。
ぶかぶかの袖。 包まれる感覚。
安心するのに、余計寂しくなる。
ベッドヘ座り込み、袖をぎゅっと握る。
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気づけば目が熱くなっていた。
自分でも子供みたいだと思う。
たった数時間会えないだけなのに。
でも今日は、本当に無理だった。
らいとはそのまま膝を抱える。
静かな部屋。 雨の音。 ロゼの匂いだけが残る空間。
寂しくて、胸が苦しくて。
ぽろ、と涙が落ちた。
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一回泣き始めると止まらなかった。
袖で目を擦っても、涙はどんどん溢れてくる。
その時__
ガチャ。
玄関の鍵が開く音。
<ただいま……
聞き慣れた声。
その瞬間、らいとは勢いよく立ち上がった。
リビングヘ向かうと、仕事終わりのロゼが立っている。
少し疲れた顔。 濡れた髪。 いつもの『ただいま』。
でも、会えた瞬間。
張ってたものが全部切れた。
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声が震える。
ロゼはそこで初めて、らいとの様子に気づいた。
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パーカー姿。 赤い目元。
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その優しい声を聞いた瞬間、もう無理だった。
らいとはロゼに駆け寄って、そのままぎゅっと掴む。
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自分でも驚くくらい弱い声。
ロゼは一瞬目を丸くして、それからすぐ優しく抱きしめ返した。
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低くて安心する声。
背中をゆっくり撫でられるたび、涙がまた溢れる。
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その一言だけで、苦しかった寂しさが一気にほどけていく。
らいとはロゼの服を掴んだまま、小さく震える。
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するとロゼは少し困ったように笑った。
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雨音だけが静かに響く夜。
でも今は、隣にちゃんと"帰ってきてくれる人"がいた。
らん
#ロゼらい