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君の代わりなんて!

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君の代わりなんて!

1 - 君の代わりなんて!

♥

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2022年07月31日

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月見。

みなさんこんにちは!月見。です〜

月見。

今週はお話出せなそうとか言っといて出せました😌笑

月見。

と言うかみなさん今日から総選挙ですよ!!ぜひとも黒さんに優勝して頂き幸せな気持ちで周年を迎えさせたいものです…🦁

月見。

今回は定期的に書きたくなる黒さんオタク全開の青さんの話です🫶🏻

月見。

そう言えばツイッターのアカウントの方、思ったよりも多くの方がフォローしてくださって…。ありがとうございます🙇🏻‍♀️

月見。

これからものんびりいきますよ〜🐢

月見。

能力パロ等、執筆中ですので気長にお待ちください☺️

月見。

注意書きです!

注意!! ・地雷さんは今すぐUターン! ・青黒、白水が付き合ってます (・しれーっと同棲してる白水) ・nmmn ・ご本人様方とは何も関係のないフィクションです ・口調&キャラ崩壊あり ・通報❌

月見。

それではどうぞ!

有り得ない。

見慣れた商品棚を前に、俺は呆然と立ち尽くした。

5/29。快晴に恵まれたこの日、俺はいざ戦場へという思いで家を出た。

向かう先は池袋。日曜日で人出が尚更増える街、人波の中をなんとか潜り抜け、とある場所だけを目指して歩いた。

時間には余裕で間に合ったはずだった。否、なんならバッチリ間に合った。俺の運が底を尽きているどころか最早マイナスに傾いていると心底実感したのは、その後だ。

長い列で、抽選券を受け取った。中に書かれた番号が早い数であること、あわよくば1桁であることを願いながら開いた紙には、想像の・・・、と言うか圧倒的許容範囲外の数字。

想像すらしていなかった数字に動揺しながらも、順番が来るまで用もない棚を見ながらうろうろと時間を潰し、漸く訪れた自分の番。

目の前にある寂しい棚に、俺はすっかり立ち尽くしてしまった。

予約CD、アクスタ、アクキー、缶バッジ。グッズを買うとなった時にすぐに思い付くであろうそれらのグッズが、何一つとして残っていなかった。全てこの場で揃えるつもりだった物が、目の前の棚から姿を消している。

俺の後ろに並んでいた子が店員さんに通され、俺を不思議そうに横目でちらりと一瞥してから残り少なくなっていたウレタンマスクを取っていく。

 

あー、もうほとんど無いよ

 

私のくじ運がないばかりにぃぃ

 

いれいすとあで買おうか

 

直接買いたかった〜〜

 

抽選券ばっかりは運だからね〜・・・

なんで声が後ろから聞こえてくる中、俺の頭は未だ上手く機能していなかった。

数分経って見兼ねた店員さんに、「お客様、用がお済みでしたら・・・」と声をかけられるまで、俺は永遠とその場に立っていたのだった。

初兎

あれ?いふくんやん

-hotoke-

え?ほんとだ〜、何してるのこんなとこで

If

・・・いむしょー

ひらひらと手を振りながら歩いてくるしょにだの隣で、ほとけが手にぶら下げているのは、アニ○イトの青い袋。

If

お前らこそ何やってるん

-hotoke-

それは勿論!りうっことして、りうちゃんのグッズをお迎えに!!

初兎

その付き添い〜

ガサ、と音を立てたその袋は随分中身が入っているようで、底部分が膨らみを持っていた。

If

バレたらどうすんねん

初兎

いやブーメラン〜〜〜

-hotoke-

ていうか、どうせいふくんもあにきのグッズお迎えに来てたんでしょ?なんだか結果が悲しそうですね〜?およよ〜??

初兎

いやいや言ってやるなっていむくん、抽選券ってほら、運やからさ(笑)

-hotoke-

あーごめんごめん12番なんて良い数字引いちゃってごめんね〜〜?

殴りたい。いむしょーって煽りスキル高いんよなこのガキども。切実に殴りたい。

初兎

まぁまぁいれいすとあもあるし、買えないわけやないんやからそんな落ち込むなよまろちゃん

If

・・・

-hotoke-

えなになに、割とガチ凹み?

If

・・・るせえあほとけ、馬鹿、あほ

-hotoke-

はぁ〜!?

初兎

こんなとこでまで喧嘩せんといて〜。まぁまろちゃん、こればっかりはしゃあないやろ。直接グッズお迎えしたい気持ちは分かるけどな

If

・・・因みに、しょにだはなんか買ったん?

初兎

え?あぁ、悠くんのTシャツとアクキー。CDもちゃんと直接予約して来たで

ほとけが持っている袋を漁り、ガサ、と音を立てて見せて来たのは俺が今日初めてお目にかかるあにきのアクキー。

初兎

いつもやけど、今回悠くん馬鹿ビジュ良いよなぁ。アクスタも迷ったくらいやで

-hotoke-

初兎ちゃんて割とあにきのオタクだよね〜

初兎

白黒やしな!自分のアクキーの隣に飾るわ

-hotoke-

僕もりうちゃんのアクキー隣に飾ろ〜!

初兎

ショートケーキ+りうちゃんか。珍しいな

-hotoke-

白黒+りういむ?

初兎

そこはいむしょーとぴよにきやろ?結局は僕らが1番やからな

-hotoke-

も〜初兎ちゃん好き〜!!

初兎

はははっ、・・・あれ、まろちゃんは?

-hotoke-

・・・あれ?

ピンポーン、と家の中で響くチャイムの音が聞こえる。

数秒経って足音が段々大きくなり、ガチャ、と開いた扉から顔を覗かせた彼は、その表情をぱっと明るくした。

悠佑

まろ!どうしたん、今日なんか約束して、

If

・・・っあにきぃ〜〜!!!!

悠佑

!?!?

ボロボロに泣きたい。いやもう泣いてる。

驚き戸惑いながらも倒れることなく俺を受け止めるその頼もしさに、こういうところも好きだなぁと頭の片隅で思いながら、今胸を締める行き場のない感情をどうにかしたいと全力で彼に抱きついた。

悠佑

・・・えーっと、つまりアニ○イトに行ったけど抽選券の番号が悪くてまろの番になった時にはグッズが殆ど売り切れてて、その上帰りに会ったいむしょーにマウントを取られて傷心中、と

If

うぅぅぅ〜〜!

思い出しただけで泣けてくる。いや泣いているのだが。

幼児退行してる?勝手に言ってろ、販売場所に行ったのに運に負けて推しのグッズを直接購入出来なかったどころか見ることすら出来なかった悲しさはミックスのソフトクリームを頼んだのにノーマルのソフトクリームが出て来た時の悲しみの比にもならんからな。伝わらない?知らん。

正面から抱き(泣き)ついて離れない俺の頭を撫でるあにき。溢れ出る母性。そんなんやからママにきって言われるんやで。好きやけど。

なんてぐちゃぐちゃな心の中。でも最終的に行き着くのは恋人として、一人のファンとしての深い悲しみである。

悠佑

でもまぁ俺のグッズってのは置いといて、推しのグッズはやっぱ直接買いたいよなぁ〜

If

やろ!?!?

流石あにき!!ここで「いれいすとあで買えばいいやん」とか言わず共感してくれるのほんとにすき!!

オタクに理解があると定評のあるあにき。うんうんと頷いてくれるのが嬉しくて、改めてその体に抱きつき直した。

その時、スマホが振動し某青い鳥のアプリの通知が届いた。

あにきに抱きついたまま、なんだなんだとその文面を読めば、は?と思わず声を漏らした。

即座にスマホのロックを解除し、アプリを開く。

ワナワナと、体が震える。まろ?とあにきがどうしたんだと言いたげに名前を呼んでくるが、それどころではなかった。

【実は実はいむくんとぴよにきグッズ求めに行ってました💎🐇 悠くんのTシャツ買って来たよ〜まじで黒って普段使いできてええよな。CD予約したしアクキーも買ったよビジュいいな(ᐡᴗ  ̫ ᴗᐡ)】

という文面と共に、Tシャツを着てピースをするしょにだの首から腰くらいまでの写真が添えられてツイートされていた。言わずもがなしょにだのサブで。

“りうちゃんのグッズめちゃめちゃかわいい” “あ、りうちゃんのグッズほぼ全制覇のガチ勢やん” なんて2人の会話も続いている。お前ら同じ家にいるくせにここで喋んな。

と、今はそれどころじゃ無い。

え!!いむしょーいたんですか!?嘘!?

池袋店行きたかった😭😭

何それ尊い

一緒に行ってるの仲良してぇてぇ💎🐇

唐突な写真は聞いてないしぬ

悠くんのグッズ買ったんですね!

ぴよにきのオタクしてるいむしょーかわいい

初兎くん普通にあにきっずしてるww

初兎くんあにき大好きすぎません??

推しが推しのTシャツ着てる何これ幸せ

白黒てぇてぇです・・・

初兎くんの悠くん愛♡

ちゃんとあにきのグッズ買いに行ってる初兎くん・・・白黒好きです・・・

私売り切れちゃってて買えなかったです羨ましいマウントつらい🥲🥲

有り得ない、マジで有り得ない。え、こんなことある??

悠佑

・・・おお、

あにきも自分のスマホで見たのか、感嘆と笑いを含んだ声を漏らした。

有り得ない。こんなの、こんなの俺への嫌がらせとしか。マウントか?マウントなのか?朝あの場で会って俺の事情も知ってるのに、写真付きでこんなツイート。しょにだ、しょにだは、

しね|

悠佑

っわ"ーステイステイ!!落ち着けまろ!早まんな!!リプ送ろうとすんな!!

If

離してあにき!駄目や、アイツだけは許さん!!

悠佑

だからってそんなとこで文字に起こすな!!みんな見とるんやから!!

If

じゃあこのツイートを報告して・・・!っいや、いっそのことアイツのアカウントを・・・!!

悠佑

落ち着けえぇー!!!

中略

If

もう嫌や、運どころかメンバーすら俺の敵なんや・・・。辛い・・・

ぐずぐず。あにきの肩に顔を埋めてその肩を濡らした。ここまでの傷心はいつ振りだ。

悠佑

んん、初兎も悪気あった訳やないと思うんやけどなぁ・・・

しょにだに対する怒りで暴走しようとする俺をなんとか抑えていたあにきは、少しやつれた様子でそう呟く。

If

もう知らん、全員敵や、あにき以外全員敵・・・。全員ブロックしよ・・・

悠佑

ないこ達巻き込まれ事故やからやめてやれ

If

・・・あにきのグッズ、直接買いたかった

悠佑

その気持ちだけで嬉しいで

If

・・・マジで俺が言った頃には缶バとかしかなくて

悠佑

そんくらい人気になれたんは嬉しいなぁ

あにきの優しい声色に、荒れていた心が少しずつ凪いでいく。

If

・・・約束、したのに

悠佑

そう、ソロワンマンのグッズを出すと決まった時、俺とあにきは2人で喋っていた。

数ヶ月前。

悠佑

ソロワンマンにグッズにアルバム・・・。俺らもデカくなったなぁ〜

If

あにきのワンマン行きたい〜!!

悠佑

リハとか見れるんちゃう?

If

直接!見たいの!ファンとして!下から!!

悠佑

んははっ

熱弁する俺に、何処か嬉しそうに笑うあにき。かわいいなぁ。

If

あにきのグッズは絶対買う。いれいすとあじゃなくて、もう直接行く

悠佑

まじかぁ〜〜

はははっとまた笑うあにき。呆れられるかと思ったが、次に投げられた言葉は予想外のものだった。

悠佑

じゃあ俺も行くわ、まろのグッズ直接買いに

If

・・・えっ!?!?

悠佑

なんや、意外か?

恋人のグッズ、買わない訳ないやろ?そう言ってはにかむ姿は、何よりも愛しくて。

If

っ嬉しい!!まろもあにきのグッズ絶対手に入れるから!!買ったらとりあえずアクスタは枕元に飾る!!

悠佑

考えるん早すぎやろ!

If

・・・直接買うって、あにきと約束してたのに

ずび、と鼻を鳴らす。彼女の前でかっこ良くいるなんて無理だ。本心も何もかも、彼の前では全て曝け出してしまう。

そういう安心感と、受け止めてくれる彼が何より好きだから。

悠佑

・・・そりゃあ、俺のグッズ、まろに手に入れて欲しかったけど

彼の言葉がグサリと胸を貫いた。痛い。辛い。泣いた。

悠佑

・・・けど、

If

頬を両手で包まれ、そっと顔を持ち上げられる。そうして目の前に現れたあにきは、真っ直ぐ俺を見つめていた。

悠佑

目の前に本物がおるやん。・・・それじゃ不満か?

目を細めて、にっと笑う君。

If

───っ、ぁ、

胸の中を駆け巡る、沢山の感情。伝えるには口も言葉も足りないような、溢れ出る君への想い。

この気持ちを言葉にするには、俺はまだまだ未熟みたいだ。

If

〜〜っ満足です!!!

だからせめて、これからも行動と真っ直ぐな言葉で、この想いを君に届けようか。

勢い良く抱きついて、二人で床に倒れ込んで笑い合った。

他の何かが、君の代わりになんてなれるものか!!

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