〜運命(さだめ)〜

目も開けれないほど眩しい光が辺りを包んだ。(その時間は2秒ほど。)

「オラノウン」は、エネルギーを凄まじい程、消費する。その為、体力の消耗が激しい。

マサエルは、目を閉じ眠っているリンネに、義手の右腕とそこに封印をプレゼントし、リンネを連れてその場を飛び立っていった。

人間界=5年後の夏=10歳(こえだ) 天空界=【オラノウン事件】から、 18日後=5歳(トモロ)。でも、人間界では、姿を成長させ、10歳。

マサエルは、リンネを抱えて、上空から「森の国」の海辺へやって来た。そこでリンネを寝かせ、そのまま立ち去ろうとしたが...

リンネが目を覚ました。

どんどん、遠くへ飛び去っていくマサエル。

その後ろから…

その声にリンネは振り返り、その人を見て

「こえだ」と言いかけ飲み込んだ。↑

リンネ、目がうるっとし、涙をこぼした。

こえだは、リンネの近くに寄り添った。

涙がたくさん溢れ出し、【オラノウン事件】以来、初めて泣いたリンネ。しゃがみ混んで、溜め込んでいたものを吐き出すように涙を流した。

一緒にしゃがんで寄り添い、リンネの背中をさする。

急に立ち上がり、涙を手で拭う。

リンネ、少し、怒鳴った！

リンネと言うところだったのを隠した。

こえだ、砂浜に漢字で

「優人」

と指で書いた。

こえだ、迷いなく真っ直ぐな目で優人を見ながら言った。

優人は、そのこえだの迷いなく真っ直ぐな視線が、魅力的に思い、固まった。

↑とっても眩しい笑顔をしていた。

海辺から、山奥の森へ移動した2人。

森を見渡す、優人。

笑い合い話している。

こえだは、海辺からずっと、手にバケツを持っていた。

しばらく沈黙が続いた。

笑顔で、振り返る。

５年前のこえだには、なかった。 手や足が傷だらけで、アザもあった。

笑顔が消え、少し下を向き、何かを隠した様子で答える。

こえだに笑顔が戻った。

優人は、気になったが、詮索はしないでおこうと思った。

そして2人は、地下室へ到着した。

焦る、優人。どうにかバレないようにと、咄嗟に！自分の名前にメロディをつけ歌ってみた。

奥から少し怒りぎみな声がした。

↑トモロが来た場所から、入ってきたフードを被った少女。

↑《姫古栗山》さん Twitter→@Kifuguriyama33