男の拳銃捌きは並の一般人のものでは無かった。明らかに急所を狙う一撃、食らえばタダじゃすまなそうだ
男 陰
逃げ回ってばかりじゃ攻撃は届かないぞ?
男 陰
それと何か?攻撃手段がないのか???
幽
…
ここで動じれば、相手の思うがままだ。
幽
づっ…
男 陰
おいおい、大口叩く割には弱ぇなぁ!
男 陰
それにお前…
男 陰
拳銃相手にナイフとか馬鹿だろw
男 陰
アホすぎて笑いどころか泣けてくるわ
幽
おいおい、慢心か?
幽
するにはまだ実力が足りないんじゃないんですかッ!
男の懐に潜り込み、最小限の動きで…
幽
足を狙うッ!
その洗練された動きは相手を捉え、ナイフの持ち手で相手のバランスを崩す
男 陰
チィッ!
男 陰
おらァ!
幽
なッ
男は幽の足に自分の足を絡め、幽の体制を崩すことに成功していた
男 陰
はは…
男 陰
ハハハハハッ!
男 陰
どうだよ?今の気持ち?
男 陰
あんなに言ってた割にさぁ?!
幽
はッ…
幽
完敗だな……
なんて
なんて
幽
言うわけあるかボケぇ!!
幽
こんな所でお前なんかにやられるわけにゃ行かねぇんだよ!!
ガシリ… 幽は男の持っている拳銃の銃口を片手で覆う。
男 陰
何してんだ?
幽
見ての通り…お前の銃なんぞ受け止めてやるって言ってんだよ?
男 陰
舐めんなよ…
男 陰
俺がお前なんかに負けるわけがねぇんだ!!
バンッと音を立て放たれた弾は…… 白い煙を立て幽の手の中で収まった
男 陰
はァ?!
幽
隙ありって奴だな!
咄嗟に幽は男と距離を取り、ある程度の地点から"投げる"体制へと移行する
幽
この体は不便だが…融通は聞くもんだ…
幽
お前の自慢の銃の弾…返してやるよ
男 陰
なッ!!!
男は流石に危機感を覚えたのか、幽と距離を取ろうと走り出した
幽
当たらないといいな
そんな思ってもないことを言う幽の声と共に、たまは射出される
男 陰
あガ…!
幽
見事に足を貫いたな
幽
さぁこれで動けない
幽
最初にも言った通り…
幽
「洗いざらい吐いてもらうぞ」
霊
お兄ちゃん、今何してるんだろうなぁ
全ての授業が終わり、机に出された教科書等をカバンにしまうと、霊は幽を探しに大学を出る
怪しげな男
アイツか…
怪しげな男2
あいつになんの用が?
怪しげな男
あいつは"あの"血筋の人間だ
怪しげな男
いつかは我々に刃向かってくる奴だ
怪しげな男
今のうちに潰しておく
怪しげな男
準備できてるか?
怪しげな男2
できてます
怪しげな男
では行くぞ
我々の未来に栄光あれ
霊
お兄ちゃ〜ん?
霊
…さっきまでは居たはずなんだけどな
そこで、ふと霊が壁を見てみると、銃弾のようなものがめり込んでいることが確認できる
霊
この感じ…
霊
僕が武器を出した時の感覚と同じ…
霊
じゃあ、他にも同じ人間がi
怪しげな男
動くなよ
いつの間にか後ろにいる男、霊は自分と"同じ"人間だというのに、恐怖に似た感情を抱いていた
霊
(いつの間に…!)
怪しげな男
お前のこたぁ、わかってる
怪しげな男
俺たちの敵となる人間だ
怪しげな男2
危険分子は早めに摘めと言われているから…
(怪しげな男2人) お前にはここでくたばってもらうぜ?