雫
あぁ、いつか王子様が私の事を迎えに来てくれるはず...
今僕は夏樹の家で演劇の練習をしている
一応感情は込めているつもりだけど
出来てるのか?これ...
夏樹は真剣な顔つきだ
僕も自然とやる気が出てくる
つぎはラストシーンの練習
僕はベットに寝転がっていて、夏樹が横から顔を近づける...という感じだ
夏樹
行くよ。雫
小声で夏樹が言う
雫
ん....
僕は思わず服を握りしめる
夏樹の顔が近づく
夏樹の吐息がかかる
雫
っ....
ぎゅっと目を瞑る
夏樹
ん...雫...
夏樹
いいよ目、開けて
雫
ぷはぁっ
夏樹
なんで息まで止めてんだよ
笑う夏樹
いつもの夏樹だ
雫
いや、緊張しちゃって...
夏樹
...なぁ雫?
雫
ん?何?
夏樹
俺、雫が...
雫
僕が、何?
夏樹
...いや、やっぱりなんでもない
雫
え、何?なんか気になる
僕の好奇心が疼き出す
夏樹
や、雫ってよく見ると可愛いな〜とおもって
雫
は!?何それ!?
夏樹
だからなんでもないって言ったのに!
僕の顔がどんどん赤くなっていく
夏樹
...雫
雫
こ、今度は何?
じりっ
雫
へ、な、夏樹?何?だんだん近づいてきて、こ、怖いよ
ゆっくりと僕に近づいてくる夏樹
夏樹
ごめん雫
夏樹
我慢....出来ない
ドンッ
雫
わっ
雫
え、な、夏樹
雫
こ、これって
壁ドンじゃ...!?