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それは、主様と共にエスポワールへ買い物に来ていた時だった

ココ最近は人で溢れかえっており、主様も不安そうにしていた

ベリアン

主様…人混みは苦手ですか…?

そうさりげなく声をかけると、申し訳なさそうに頷く主様

主様

ちょっとね…

そう目を伏せて歩く

「もどかしい」とはこういう事を言うのだろうか

本当なら私が手を繋いで安心させたり、言葉をかければいいのだが…何故かそれができない

行動する前に、喉から出かかっているある思いが溢れ出しそうになるからだ

結局その日はエスポワールに買い物に出かけ、主様とは別れた

~デビルズパレス~

~リビング~

ベリアン

………。

ルカス

…おや?ベリアン…元気がないみたいだね……?

ベリアン

あ…ルカスさん

何時ものように紅茶を入れていた所、偶然通りかかったルカスさんに話しかけれられた

ベリアン

……どうして

ルカス

私は一応医者…だよ?それに執事のみんななんて毎日のように見ているからね…違いなんてすぐわかるよ

明らかに落ち込んでいたのだろうか、ルカスさんがソファーに腰掛けると、ゆっくりと話し出した

ルカス

ルカス

ベリアン…何も1人で悩む必要なんてないよ

ルカス

誰かに話すのもいいと思うよ?例えば……私とか

ベリアン

ルカスさんに…?

ルカス

そうそう……さぁ、何があったか話してごらん

そう言われるがままルカスさんに主様との事を話した

ベリアン

ベリアン

ということがあって

ルカス

なるほどね

ルカス

手を繋いで安心させたかったのにそれが出来なかった……と。

そう頷きルカスさんはクッキーを手に取る

ルカス

ベリアンは今心がモヤモヤしてるんだね

ベリアン

えっと……はい

ベリアン

こんなに深く悩むことでもないはずなのに…どうしてでしょう

ルカス

それはもちろん……

ルカス

主様のことが好き……だからじゃない?

ベリアン

ベリアン

あ、主様のことが…好き?ですか…

ルカスさんの答えに固まる

確かに主様と会う時はドキドキするし、笑顔を見せてくれただけで天に舞うほど嬉しい

ベリアン

あ…でも…

ベリアン

主様との関係は…し、"執事と主"という関係です

ベリアン

どうすれば……

ルカス

うーん……

ルカス

主様は案外そう思ってないかもしれないよ

ベリアン

え……?

ルカス

ベリアンの事を「恋愛対象」として見ているかもしれないからね

そのあと少し話してルカスさんとは別れた

ルカスさんとの会話を思い出すと、やはり「恋愛対象」という言葉が引っかかる

ベリアン

(主様が私の事を恋愛対象として見てくれているのなら…)

矢張り私も思いに答えなければいけないのだろうか

主様

主様

あれ、ベリアン…?

ベリアン

主様…っ!?

肩をトントンと叩かれ顔を覗いてくる

主様

何か悩んでるみたいだね

ベリアン

あ……っ。えっと……

流石にこの事は主様本人には言えないので"何もないですよ"と軽く返す

その言葉を聞いた主様は首を傾げ、考える仕草を取ってからこう言った

主様

私は好きだよ、ベリアンの事

ベリアン

ベリアン

は………はい…(?)

主様

この前、手…つなごうとしてくれたよね

ベリアン

あ…えぇ。

ベリアン

そんなこともありましたね……

主様

それでその事を相談したらルカスさんから言われたんでしょ…?「主様はベリアンの事、恋愛対象として見ているかもしれないよ」って

主様

主様

そうだよ

ベリアン

……!?

「そうだよ」その一言を理解するのに時間はかからなかった

あぁ…主様は私の事を恋愛対象として見てくれていたんだ、と。

それと同時に思いが溢れだしてくる

ベリアン

私も好きですよ

ベリアン

出来ればずっと……ずっとずっとお傍に居たいです

ベリアン

主様………

主様

っ……ベリアン…!?

気づけば私は主様の手をぎゅっと握りしめていた。強く、強く

相思相愛なのですから、遠慮はいりませんよね

ベリアン

ベリアン

主様の手……とてもお美しいです

そう手に何度もキスを落としていく

チュゥ…と短いリップ音が私の思いを更に加速させる

ベリアン

……主様

主様

……えっと、な、何…?

ベリアン

今晩は私を担当執事にしていただけませんか?

主様

主様

いい、よ…(?)

ベリアン

ありがとうございます…

主様と寝る時も、起きる時も、どんな時でも傍に居たい

……次の主様の誕生日はチョーカーにしようか

ベリアン

…楽しみですね
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