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「次はーー駅お乗り換えのお客様は~」
俺がはっきりとなおくんの異変に気付いたのは、このアナウンスが流れたころだった。
颯斗
さっきまで落ち着きなくキョロキョロしていたなおくんがピタッと止まったかと思えば急にガタガタ震え始めた。
急な様子にびっくりして顔を覗き込めば、真っ青な顔に大量の汗。
颯斗
直弥
颯斗
だんだん呼吸も合わなくなってきて、 とりあえず次の駅で降りようと提案しようとした時だった。
直弥
颯斗
電車のドアが開くと同時に出て行ってしまい、急いで追いかける。
直弥
電車を降りてすぐのところでしゃがみ込み、過呼吸を起こしてしまっているなおくんに慌てて駆け寄る。
颯斗
颯斗
直弥
なおくんに向かって手を伸ばすと、 またあの日みたいに振り払われる。
直弥
もうなおくんの目は俺をとらえてくれなくて、荒い呼吸の中で 「怖い怖い」と繰り返す。
何がそんなに怖いのか現状が全く把握できない。
...とりあえず、ボディタッチはだめ。
颯斗
颯斗
とりあえず、なおくんを落ち着かせないとと思い、少し離れたところから声をかける。
周りの人からチラチラ見られたけど、 そんなの気にしている場合じゃない。
俺はスーハーと大きく深呼吸して見せた。