紗月
ワイヤレスイヤホンを片耳につけながら、眠たげに歩く
深月
紗月にぃそれやめなー?いつかコケるよ
紗月
深月じゃないんだから…
深月
ん?喧嘩売ってる?
紗月
軽く笑い、首を横に振る
1人の男子高生が走ってくる
漣
犬?!犬がァ!助けてみづぅぅ
深月
あはは、もう、れんは犬に好かれてるね
深月は犬を抱き抱え、飼い主の元へ返す
漣
あぁよかった……ありがとう…みづ…
紗月
軽く微笑んでいる
深月
ふふ、相変わらず追いかけられるの苦手だね
漣
噛まれたことがあるから!仕方ないでしょ!
紗月
犬は、いい子だよ、なにかしたんじゃない?
漣
もう、みづのおにぃさんも犬好きですかー?
紗月
小さく頷く
少し歩き、学校が近づく
深月
にしても、れんはよく紗月にぃに近づけるね?高校三年生だよ?
漣
えー?中学の頃からみづとは関わりあるし、おにぃさんとも少し話してたから、今更距離を置くのも違くない?
紗月
軽く笑いながら、片耳のイヤホンは外さず、2人の会話を聞いている
学校が近づき、人が多くなる
学校につき、漣、紗月、深月は下駄箱の方へ行く
紗月
深月、漣くん、怪我だけは気をつけてね
深月
そんな子供じゃないしー、わかってますー
漣
ふふ、おにぃさんも、怪我気をつけてくださいね
紗月
小さく頷き、手を振る







