主
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nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 年齢操作注意⚠️ 兄弟パロ注意⚠️ 関東組虐められ注意⚠️
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第13話 影と灯り
休みが終わり、学校が再び始まった。
紫奏らんの顔には、以前の陰鬱さが消えていた。
ぎこちなくとも笑い、弟たちや友人と会話を交わす。
教室の窓から差し込む光を前に、俯いていた肩は少しずつ上がり始めていた。
しかし、それを面白く思わない者たちがいた。
教室の隅、机を寄せ合いひそひそと話す数人。
彼らはらんの変化を「調子に乗っている」と捉え、陰湿な視線を向けていた。
囁き声は、ただの不満ではなかった。
次第に「どうやって追い詰めるか」へと形を変え、陰影の深い企みへと落ちていく。
彼らはバレないように、ゆっくりと、確実に仕掛けようとしていた。
放課後。
紫奏家のアパートに戻ったらんは、制服の袖をまくり上げようとして、思わず息を呑んだ。
前腕に浮かぶ古い痣と擦り傷。
家を抜け出す前に受けた暴力の痕跡は、未だ消え切らない。
さらに、学校でぶつけられた肩には新しい青あざが広がっていた。
らん
布団の上で息を殺すらんに、ドアをノックする音が響いた。
いるま
ためらいなく入ってきたのはいるまだ。
手には救急箱を持っている。
いるま
いるま
らん
いるま
いるま
有無を言わせぬ口調に、らんは観念したように腕を差し出した。
いるまは綿に消毒液を染み込ませると、ためらいなく患部に押し当てた。
らん
鋭い痛みに、らんの肩が跳ねる。
いるま
いるま
低い声には厳しさと同時に優しさが滲んでいた。
らんは唇を噛み、涙をこらえる。
自分のためにこうして世話を焼く存在がいる――その事実が、痛み以上に胸を熱くさせた。
一方その頃、居間では弟たちが座らされていた。
なつの膝には擦り傷、すちの足首には小さな切り傷。
どちらも学校で転ばされた時にできたものだった。
みこと
みことが苦笑しながら、なつの膝に絆創膏を貼る。
みこと
なつ
なつは不満げに口を尖らせた。
こさめはすちの足を丁寧に拭き取りながら、小さな声で言う。
こさめ
こさめ
こさめ
すち
すちはこさめの真剣な表情に、思わずくすりと笑った。
すち
こさめ
こさめが瞬きをし、みことと視線を交わす。
すち
そう言って目を伏せる。
らんに母の行方を聞いても、いつも「仕事が忙しくすち達が寝た夜中に帰ってくる」と言っていた。
けれど、病院で聞いた時、母はもう既にこの世から居ないということを知った。
こさめはそんなすちの頭を優しく撫でる。
こさめ
こさめ
消毒を終えたいるまは、包帯を巻きながらぽつりとつぶやいた。
いるま
いるま
らんは言葉を詰まらせる。
唇が震え、視線が逸れる。
だが、心の奥底でずっと欲していたものが、今ここにあった。
自分を叱り、世話を焼き、寄り添ってくれる存在。
血は繋がらなくても、確かに家族だった。
らん
小さく、かすれた声が落ちた。
いるまは一瞬だけ目を細め、そして笑った。
いるま
いるま
いるま
夜。
並んだ布団の中で、弟たちはすでに寝息を立てていた。
らんは目を閉じながら、昼間の教室の視線を思い出す。
背筋をなぞるような冷たい気配。
笑えるようになった自分を疎ましく思う人間がいる。
アイツらは――まだ、何かを仕掛けてくる。
不安は確かにあった。
だが同時に、隣には寄り添う温もりがある。
自分一人ではない。
守りたい弟たちがいて、支えてくれる仲間がいる。
だから――負けるわけにはいかない。
第13話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡140
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コメント
2件
仲間や家族がいるだけで心強いよね! いじめっ子たちよ、🌸くんになんかしたらただじゃすまねぇから 覚悟しとけよゴゴゴゴ 今回も最高でした!
味方が動いてくれるだけでなんか嬉しいよね!