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冷凍ご飯
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そらとんでるきのこ
数日後、同じ公園で。 直哉がまた思い出を語りかけた時、美羽は涙を浮かべていた。
美羽
直哉
美羽
美羽
直哉は息を呑んだ。
美羽の声は震えていた。
美羽
美羽
――脳裏に、封じ込めていた光景がよみがえる。 必死に水面へ伸ばした手。 岸から泣き叫ぶ美羽の姿。 冷たい水に沈んでいく自分。
直哉
美羽は嗚咽をこらえ、うなずいた
美羽
直哉の身体は、夕日の中で少しずつ透けていく。 それでも、不思議と恐怖はなかった。
直哉
美羽の涙を見つめ、直哉は微笑んだ。
直哉
その言葉を最後に、直哉の姿は風に溶けて消えた。
残された美羽は、頬を濡らしながら直哉が居た場所を見つめる
――景色には、十年前と同じ、茜色の夕焼けが広がっていた。
忘れていたのは誰か。 覚えていたのは誰か。 その答えは、読んだ人の心の中に残り続ける。