主
主
主
主
主
とある建物
日帝
国の使い
国の使い
コンコン(ノック)
国の使い
国の使い
空
空
海
空
日帝
空
空
海
海
海
空
空
日帝
日帝
海
空
空
空
海
日帝
日帝は気づかない。
いつしか忘れていた
ここが夢の中であることに
ふと場面が飛ぶ。
大きく時間がズレたことに日帝はほとんど違和感を覚えなかった。
日帝
空
空
日帝
海
空
日帝
海や空と一緒に過ごして。
豪華とは言えないご飯を楽しく食べて。
幸せな記憶。
また場面は飛ぶ。
日帝
やっと日帝の本能が反応した。
日帝
日帝
日帝
ここは、今まで幾度も見てきた火の海の中で、1番心に焼き付いている。
ここは、海と空が"行方不明"となった戦場だ。
日帝
日帝
日帝
海
空
日帝
日帝
日帝は走った。
何処までも続く火の海を走った。
絶望と希望を噛み締めながら…
走る。
ただ無心に
二人の姿を求めて。
夢だと言うのは分かっている。
現実を変えたい。
自分の心に、頭に、体に焼き付いて離れない苦しさや後悔が求めている
全て、無かったことにしたいと
日帝
日帝
日帝が見たのは海と空の姿。
そして
自分そして二人の上に覆いかぶさるように倒れてくる建造物。
日帝
怖いのは自分の死ではない
二人の死
二人は日帝が来たことに気がついていた。 だがお互いが声を発する前には手遅れとなっていた。
日帝
体の上にのしかかってくる重い物体。 大きな力に抵抗など出来るわけもなく重さに屈して倒れる。
倒れた自分の上に、また、またと瓦礫は落ち、さらに体に圧が掛かっていくのを感じてしまう。
日帝
空
日帝
耳をつんざくほどに響いた悲鳴のような、断末魔のような声が響く。 生き物からこんなに大きな声が出るのを聞いたことは無い。
日帝
日帝
ここから海視点になりますので注意!
海
頭上から空の叫び声が聞こえてから数秒後の事だ。
周りは暗いばかりで、何が起きたか到底分からなかった。
海
上から自分の顔へと何か液体がかかる。
海
海
大量の血
海
空
海
空は自分のすぐ上にいるはずだ。 大きな瓦礫は動かなくとも、少し動かせば何か見えるかもしれない…
海
しかしそこで見えたのは、見たくも無かった絶望の光景。
海
海
海
日帝
日帝は瓦礫に押し潰されそうになりながらも、必死に声を上げた。
海
海
海
信じがたいことに、空の体は上半身と下半身が泣き別れになっていた。
空
空はもうほとんど声も出せない。
生憎の丈夫さで、即死もできない。
この一瞬をも、苦しみ続けている。
空
空
日帝
海
空
空は、そう言って事切れた。
空が最期に言葉を発してから、まだ数分も経っていない。 空の血が、今だにとめどなく流れていて、落ちてくる。
まだ生きている二人も、瓦礫に押され、いつまでも苦しさから逃れられない。
体中に広がる 絶望 苦しみ 無力感…
日帝
海
だんだんと回らなくなってきた頭でも確実に分かる。
日帝
海
そこからは本当に一瞬だった。
ほんの一瞬で、建物中に火が回り、日帝と海の所へも当然燃え広がった。
日帝
海
そこからは地獄そのもの。
息ができなくなって。 体に炎が触れるのを感じて。 自分という生き物が、壊れていく感覚…
海
日帝
日帝
日帝は、「死」を体験した。
何も報われない…
二人の死の真相を知ってしまったのだ。
あまりの衝撃に、ずっと閉ざしていた瞼も持ち上がる。
日帝
日帝
日帝
イタ王
イタ王
ナチス
パラオ
フィンランド
パラオの召し使い
ナチス
パラオ
フィンランド
パラオの召し使い
日帝
日帝
パラオの召し使い
イタ王
引き止めようとする手を払い、窓に足をかける。
ここは…
6階だ。
ナチス
ナチス
日帝
日帝
パラオ
日帝
日帝
足先で、窓枠をトンと押す。
この世とはおさらば。
自分の事を呼ぶ声が聞こえる。 だがその中に、「陸」というのは聞こえなかった。
日帝
目を覚ますとそこは、見渡す限り青みがかった白銀の世界。
体が軽い。
空
海
日帝
良かった。
これで良かった。
すごく幸せなんだ。
日帝
海と空は、日帝が自死したことを何も責めなかった。
認めてくれた。
幸せだなぁ。
日帝は考えない。
残された者達の辛さを。
窓から飛び降りて、頭から落ち無惨な姿になった日帝を見た、彼らのことを…
主
主
主
主
主
日帝は死んだ。
誰も死の先に何が待っているのかなんて分からない。
日帝
日帝
果てのない空間。
何処まで歩いても。
やがて日帝は悟らざるを得なくなる。
日帝
日帝
日帝
日帝は、天国へは行けなかったのだろうか?
空と海は、ここには居ない。
日帝
日帝
日帝は、何も無い空間に、ひとり倒れて哀しみの涙と共にに微笑んだ…
主
主
主
主
主
主
主
主
主
コメント
44件
宗教的には自◯は授かった命を自らたつ行為なので地獄行きの対象なのだそう
主様の文才がありすぎて 光景とかが簡単に分かって 本当に痛々しくて 辛いエンドですね… どっちのエンドもやっぱり そこそこキツイ… なのに主様の語彙力の高さ 文才を羨ましいなオイ って思ってしまう私がいるッ 心が2つ、いや4つ位あるー(?)