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俺と…委員長と…

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俺と…委員長と…

19 - 俺と…委員長と…19

♥

30

2020年04月02日

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おれは持て余している時間を どう過ごそうか

そればっかり考えていた

時間が経つのが凄く遅い

カナタ

外はどんよりと…
雨…

カナタ

ひまーひまー

体は至って健康 だと思う

だからこそ じっとしていることに 耐えられない

コンコンコン

ドアを叩く音がした

カナタ

はーーーーい!
どうーーぞーーーー!

母上

入るわよー!

カナタ

おおぉっ!
ははうぇぇぇええええ!

誰かが来てくれたことに 喜びを爆発させた

母上

めちゃめちゃ
元気じゃない

カナタ

そうだよー
体力有り余ってる感じ~

母上

まぁまぁ
アナタ結構重傷だったんだから

母上

文句言わないの!

カナタ

へいへい~
ぶぅ~

小さい子供かのように甘えた

母上

とりあえず
カナタの好きなお団子と
お饅頭と
羊羹ね

カナタ

えっと…
いつから和菓子好きに

カナタ

なっ…たかな…?

母上

ぇ?

カナタ

ぇ?

母上

今よね?

カナタ

ちょーーーーーー

カナタ

ひどい~~~

母上

アハハハ
カナタはやっぱり
面白いわねぇ

母上

手が焼けるけど

カナタ

ちょいちょいディスって
ますよね?

カナタ

さっきのメッセージといい…

母上

からかえる
喜びって言うのかしら?

カナタ

嬉しいやら悲しいやら…

母上の笑顔は嫌味がなく 本当におれへの優しさ

そう言うことだというのは よくわかっていた

こんな明るい親だから おれは救われてる気がする

カナタ

もういいよ
全部くうもん!

母上

いよっ!
男前!

カナタ

へへ
当たり前

母上

バカなの?

カナタ

!!!
ぴえん

こんなくだらないやり取りが 凄く楽しかった

母上

さてとー
もうこんな時間ね

母上

お父さんもたぶん後でくるわよ

カナタ

ほんと!?
やったね!

母上

普段大人しい人だけど
今回はすごくそわそわして

母上

落ち着いてって
何度言ったかわからないわよ~

カナタ

まじ?
見てみたかったな~

母上

それは無理だわね

カナタ

ですよね~

母上

じゃあ私はこの辺で
帰るわね~

カナタ

了解であります!

カナタ

またのお越しを
お待ちしております!

母上

はいはい
またねぇ~

お互い手を振りながら おれは母上を見送った

カナタ

父上が落ち着き無いとか
マジ想像できねぇ

カナタ

見たかったなぁ

母上と一緒におれが居なかった時間が どうだったのか聞いて 色々な思いを馳せた

また暇な時間… 楽しかったことが短く感じて その後のギャップで 限りなく時間が過ぎるのが遅く感じる

カナタ

ん~まだ下校の時間には早いかなぁ

カナタ

でも学校からここまでだと
時間掛かるかな…

誰か こないか こないかと ひたすら考えた

ない

コンコンコン

カナタ

!!

カナタ

はっ!はい!
どうぞ!

カナタ

どうぞどうぞ!
遠慮なく入って下さい!

誰だろう

ゆっくりとドアが開いた

ヒカル

カナタくんっ!

カナタ

おえっ!?
ヒカル!

ヒカル

早く帰って来ちゃった!

ヒカル


我慢できなくて…

カナタ

まじ!?
ヒカルらしくない

ヒカル

う、うん…

カナタ

でも超嬉しいよ!

ヒカル

ありがとう

カナタ

ありがとうは
こっちのセリフだけど(笑)

ヒカル

そっ
そうだね

少し肩で息をしながら きっと急いで来たんだろうな って手に取るようにわかる

そんな姿を誤魔化そうとしてる 端々の仕草が 凄く可愛かった

ヒカル

もうカナタくんは
メッセージでからかって

ヒカル

本当に焦ったし
ちょっと怒っちゃったよ

カナタ

ごめんごめん

カナタ

まさか冗談が
本気にされるなんて
思わなくて

ヒカル

もう~

目の前で膨れるヒカルが 何だか新鮮にみえた

カナタ

でも
来てくれて
ありがと

ヒカル

ううん
僕も凄く会いたかったし

ヒカル

たくさん話がしたかったし

ヒカル

カナタくんの声を
聞けない日々が
すごく寂しくて

カナタ

そっかぁ
ごめんよ

ヒカル

ううん
今こうやって
話が出来ることが

ヒカル

カナタくんが生きてる証拠
だからいいよ

カナタ

そう言われても
意外と実感なかったり
するんだよなー

ヒカル

それは今
元気だから言えるんだよ!

カナタ

そうだね
へへへ

ヒカル

あっ!

ヒカル

外が晴れてきたよ!

カナタ

ほんとだ
もうさ

カナタ

起きて外見たら
すげー雨だったから

カナタ

起きたー!って
気分が台無しだったよ(笑)

ヒカル

昨日から降ってたから
何となくやっと晴れたなー
って感じ

日が差してきて 夕日が病室を段々と 朱色に染めていった

窓に向かって立つヒカルを見ていたら 無性に抱き締めたくなった

カナタ

カナタ

ヒカル…

ヒカル

ヒカル

かっ!
カナタくん…

おれはヒカルの背中から 抱き付いた

ヒカルは少し俯いて

おれの両手を握った

カナタ

ヒカ…ル…?

ヒカル

カナ…タ…くん…

ヒカル

カナタくんだね

ヒカル

なんか嬉しい

ヒカル

安心した

カナタ

ごめん
心配させて

カナタ

俺はここにちゃんと
居るから

ヒカル

うん

ヒカル

本当に…
心配したんだよ

ヒカルの肩が小刻みに 震えていて

細い声を出しながら 泣くのを我慢してるんだろうな

そう見えた

カナタ

ねぇ

カナタ

こっち向いて

ヒカル

う、…
うん…

目の前におれが居るのに 凄く苦しそうな顔だった

相当気持ちを 疲弊させてしまったんだな

カナタ

ごめんね

カナタ

でもありがとう

おれはヒカルの顔に手を当てて

おでこを付けた

ヒカル

うん…

カナタ

泣くなよ?

ヒカル

うん…

カナタくんがぼくの背中から 抱き付いてきた

その瞬間不安だった気持ちが 安堵となり

抑えていた気持ちが溢れ出しそうに なっていた

カナタ

心配させてごめん

カナタくんはぼくを 自分の方に向かせると

両手をぼくの頬に当てて おでこ同士をコツンと当てた

カナタ

泣くなよ?

ヒカル

う…うん…

本当は今にも泣き出しそう だったけど

すごく 凄く 我慢した

カナタ

ヒカル…

我慢しているせいか カナタくんの顔を見れなかった

カナタ

本当にごめん

そう 囁くと

俯き気味のぼくに キスをしてくれた

ヒカル

あ…
ん…

優しく包んでくれるような…

柔らかいキスだった

そしてカナタくんは ぼくを強く抱き締めた

ヒカル

カナタくん…

ヒカル

カナタくん…
本当に…

ヒカル

本当によかった

ぼくの言葉を聞いたカナタくんは ぼくを抱き締める力を更に強めた

カナタくんの気持ちが ぼくの中に 入り込んで来るかのようだった

カナタ

ヒカル

ヒカル

…カナタくん…

ぼくは目を潤ませながら 笑顔で彼の顔を見た

カナタ

うん
笑ってる顔が

カナタ

最高にかわいい!

ヒカル

え…
えへへ…

ヒカル

なんか恥ずかしいな…

カナタ

そう言うとこ…

カナタくんの言葉の次が出てくるまで 少し間があった

ヒカル

ヒカル

なぁに?

カナタ

そう言うとこ…
他の奴に

カナタ

見せないで欲しい…

ヒカル

えっ?

カナタ

い、いや
なっ!
なんでもないよ!

ヒカル

もう一回言って?
ききとれなかった…

カナタ

いいいいい
いい!なんでもない!

本当に小さい声で 聞き取れなくて

もう一回言って欲しかったのに

カナタくんは何を言ったのか 教えてくれなかった

でも悪い事じゃないっていうこと それだけはわかった

ヒカル

もう
へんなの~

カナタ

へへ

おれは 本音を言ってしまった

ただ恥ずかしすぎて

格好つけてる自分が むず痒すぎて

ハッキリ言えなかった

カナタ

もう暗くなってきちゃったね

ヒカル

そうだね
僕もそろそろ帰らないと…

カナタ

うう~
もう少し
居て欲しい~~~~~~~

ヒカル

ははは
困っちゃうなぁ

ヒカル

僕も一緒に居たいけど
怒られちゃう

カナタ

うん…

ヒカル

じゃあ…
帰るね

カナタ

玄関まで送るよ

ヒカル

いいよ!
まだ万全じゃないでしょ?

カナタ

すげー
元気だけど!

少しでも一緒に居たい気持ちだけで ゴリ押しした

ヒカル

う、うん…
じゃあ…

ヒカル

お願い…します…

カナタ

うん!

並んで歩くとやっぱり ヒカルはイケメンだと 再確認

どの角度でも 惚れ惚れする

ヒカル

ヒカル

僕…なにかした?
顔に何かついてる?

カナタ

ううん
イケメンだから

カナタ

何か…
何度見ても
何処から見ても

カナタ

飽きないって言うか

ヒカル

やだぁ
やめてよっ

ヒカル

そんなに見られると恥ずかしいよ

カナタ

いや!
みる!

ヒカル

もぉ~~

いくらでも目に焼き付けて 脳みそに保存してやる

そんな目で見てると 少し目を逸らされたけど そこがまたかわいい

ヒカル

ほら!
カナタくん!

カナタ

ん?

ヒカル

もう玄関着いちゃったから

カナタ

あ~~~~~~~
まじでぇ~~~~

ヒカル

うっ
うん

ヒカル

でも明日か明後日くらいには
退院出来るんだよね?

カナタ

医者はそう言ってた

ヒカル

じゃあまた学校で会えるようになるね!

カナタ

うん!

ヒカル

じゃあ帰るね

カナタ

うん

ヒカル

またね!

カナタ

また~!

そうしてヒカルは帰っていってしまった

カナタ

むぅ~
不便だぁ

おれは少し拗ねながら 病室へもどった

カナタ

はぁ~

ため息交じりに ドアを開けた

父上

カナタ

カナタ

うおっ!急に!

父上

元気そうでよかった

父上

お母さんから
目が覚めたと聞いたから

カナタ

はぁ~い!
バッチリ生きてますょ!

父上

うん
よかった

カナタ

心配しすぎです!
父上~~!

父上

いや、まぁ…
流石に息子が
刺されたとなれば

父上

俺は普通にしてられるほど
立派でもないし

父上

ちゃんと感情はあるからな

カナタ

ちちうえ~~~~

おれは恥ずかしげもなく 抱き付いた

父上はちゃんと受け止めてくれた

父上

高校生のくせに
なにやってんだか

カナタ

えへへ

でも久しぶりに父親を感じた気がした

この包容力はやっぱり大人だなぁ そう感じると共に

自分はやっぱり子供なんだなと 改めて思った

父上

今回だけだからな

父上

お母さんには内緒にしてやるな

カナタ

ありがと~~~

ましてやいつも静かで 大人しい父上だから 何か嬉しかった

父上

さて…遅いとお母さんも
心配するから

父上

そろそろ帰るな

カナタ

うん!
ありがとう父上!

父上

うん

今日最後の来訪者を 見送る

カナタ

う…うぅ…

父上

ん?

はずだった

カナタ

ち、父上…

父上

どうした?!

カナタ

お腹いたぁい…

父上

おいおい

カナタ

う~ん………
いたい…

父上

ナースコール
ナースコール

父上は冷静だった

広坂さんどうしました?

父上

父親ですが
息子がお腹が痛いとのこと
なので

父上

来て頂けますか

わかりました すぐいきますね

父上

看護師さんが
すぐくるからな

カナタ

うん……
……ぅうう…

看護師

広坂さん

すぐ看護師さんが来てくれた

看護師

どの辺が痛いですか?

カナタ

この
傷口あたりの
奥って言うかぁ~~~~

看護師

あーはい
う~ん

おれの腹痛は

起きてすぐ 興奮して動きまくったせいだった

父上

看護師

広坂さん大人しくしてて
くださいね~

父上

看護師さん
ありがとうございます

看護師

たぶん明日の退院は
無理なので

看護師

諦めちゃってください

看護師さんは少し笑いながら 説明してくれた

カナタ

うわーん
早く学校行きたい~

父上

しょうがないだろう
お前が悪いからな

カナタ

ぶぅ~

看護師

まぁ
運ばれたときに
少し頭も打ってたので

看護師

脳波は問題ないんですが

看護師

どっちにしろ
大人しくしててくださいね

カナタ

はぁ~い

父上

すいません
息子がご迷惑を…

看護師

僕らは仕事なんで
当たり前のことです

看護師

気にしないで下さい

父上

ありがとうございます

看護師

じゃあまた何かあったら
呼んで下さいね

カナタ

はぁ~い

父上

カナタ…

カナタ

はっ
はいっ、、、

しずかぁ~~~に 名前を呼ばれた…

父上

泊まって行こうか?

カナタ

へ?

父上

なんかな…
俺より先に

父上

どんな理由であれ
息子が入院

父上

しかもまだ
退院出来ないなんて

カナタ

いや
えっ!?

カナタ

まっマジででで?

父上

俺は冗談は言わない
よく知っているだろう

カナタ

ま、まぁ…
そ、そうなんですけれどもぉ~

カナタ

母上が心配するし

カナタ

お風呂とか着替えとかあるし
大丈夫だよ

父上

そうか…

父上は微笑みながらおれの 頭を撫でた

カナタ

へへへ
なんか照れる

父上

じゃあ
これ以上心配させないように

父上

大人しくしてるんだぞ

カナタ

はぁ~い

父上

退院までに時間があれば
また来る

カナタ

うん!

そう言い残し 父上は病室から出て行った

カナタ

なんか
父上の意外な一面みた感じで

カナタ

嬉しいなぁ

少し心が躍りながら 消灯にはおれは寝ていた

10日も寝ていたからきっと 疲れていた

俺と…委員長と…

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