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おれは持て余している時間を どう過ごそうか
そればっかり考えていた
時間が経つのが凄く遅い
カナタ
カナタ
体は至って健康 だと思う
だからこそ じっとしていることに 耐えられない
コンコンコン
ドアを叩く音がした
カナタ
母上
カナタ
誰かが来てくれたことに 喜びを爆発させた
母上
カナタ
母上
母上
カナタ
小さい子供かのように甘えた
母上
カナタ
カナタ
母上
カナタ
母上
カナタ
カナタ
母上
母上
カナタ
カナタ
母上
カナタ
母上の笑顔は嫌味がなく 本当におれへの優しさ
そう言うことだというのは よくわかっていた
こんな明るい親だから おれは救われてる気がする
カナタ
母上
カナタ
母上
カナタ
こんなくだらないやり取りが 凄く楽しかった
母上
母上
カナタ
母上
母上
カナタ
母上
カナタ
母上
カナタ
カナタ
母上
お互い手を振りながら おれは母上を見送った
カナタ
カナタ
母上と一緒におれが居なかった時間が どうだったのか聞いて 色々な思いを馳せた
また暇な時間… 楽しかったことが短く感じて その後のギャップで 限りなく時間が過ぎるのが遅く感じる
カナタ
カナタ
誰か こないか こないかと ひたすら考えた
…
ない
コンコンコン
カナタ
カナタ
カナタ
誰だろう
ゆっくりとドアが開いた
ヒカル
カナタ
ヒカル
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタ
ヒカル
少し肩で息をしながら きっと急いで来たんだろうな って手に取るようにわかる
そんな姿を誤魔化そうとしてる 端々の仕草が 凄く可愛かった
ヒカル
ヒカル
カナタ
カナタ
ヒカル
目の前で膨れるヒカルが 何だか新鮮にみえた
カナタ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
カナタ
ヒカル
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタ
ヒカル
ヒカル
カナタ
カナタ
カナタ
ヒカル
日が差してきて 夕日が病室を段々と 朱色に染めていった
窓に向かって立つヒカルを見ていたら 無性に抱き締めたくなった
カナタ
カナタ
ヒカル
ヒカル
おれはヒカルの背中から 抱き付いた
ヒカルは少し俯いて
おれの両手を握った
カナタ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
カナタ
カナタ
ヒカル
ヒカル
ヒカルの肩が小刻みに 震えていて
細い声を出しながら 泣くのを我慢してるんだろうな
そう見えた
カナタ
カナタ
ヒカル
目の前におれが居るのに 凄く苦しそうな顔だった
相当気持ちを 疲弊させてしまったんだな
カナタ
カナタ
おれはヒカルの顔に手を当てて
おでこを付けた
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタくんがぼくの背中から 抱き付いてきた
その瞬間不安だった気持ちが 安堵となり
抑えていた気持ちが溢れ出しそうに なっていた
カナタ
カナタくんはぼくを 自分の方に向かせると
両手をぼくの頬に当てて おでこ同士をコツンと当てた
カナタ
ヒカル
本当は今にも泣き出しそう だったけど
すごく 凄く 我慢した
カナタ
我慢しているせいか カナタくんの顔を見れなかった
カナタ
そう 囁くと
俯き気味のぼくに キスをしてくれた
ヒカル
優しく包んでくれるような…
柔らかいキスだった
そしてカナタくんは ぼくを強く抱き締めた
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ぼくの言葉を聞いたカナタくんは ぼくを抱き締める力を更に強めた
カナタくんの気持ちが ぼくの中に 入り込んで来るかのようだった
カナタ
ヒカル
ぼくは目を潤ませながら 笑顔で彼の顔を見た
カナタ
カナタ
ヒカル
ヒカル
カナタ
カナタくんの言葉の次が出てくるまで 少し間があった
ヒカル
ヒカル
カナタ
カナタ
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタ
本当に小さい声で 聞き取れなくて
もう一回言って欲しかったのに
カナタくんは何を言ったのか 教えてくれなかった
でも悪い事じゃないっていうこと それだけはわかった
ヒカル
カナタ
おれは 本音を言ってしまった
ただ恥ずかしすぎて
格好つけてる自分が むず痒すぎて
ハッキリ言えなかった
カナタ
ヒカル
カナタ
ヒカル
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタ
少しでも一緒に居たい気持ちだけで ゴリ押しした
ヒカル
ヒカル
カナタ
並んで歩くとやっぱり ヒカルはイケメンだと 再確認
どの角度でも 惚れ惚れする
ヒカル
ヒカル
カナタ
カナタ
カナタ
ヒカル
ヒカル
カナタ
ヒカル
いくらでも目に焼き付けて 脳みそに保存してやる
そんな目で見てると 少し目を逸らされたけど そこがまたかわいい
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタ
ヒカル
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタ
ヒカル
カナタ
そうしてヒカルは帰っていってしまった
カナタ
おれは少し拗ねながら 病室へもどった
カナタ
ため息交じりに ドアを開けた
父上
カナタ
父上
父上
カナタ
父上
カナタ
父上
父上
父上
カナタ
おれは恥ずかしげもなく 抱き付いた
父上はちゃんと受け止めてくれた
父上
カナタ
でも久しぶりに父親を感じた気がした
この包容力はやっぱり大人だなぁ そう感じると共に
自分はやっぱり子供なんだなと 改めて思った
父上
父上
カナタ
ましてやいつも静かで 大人しい父上だから 何か嬉しかった
父上
父上
カナタ
父上
今日最後の来訪者を 見送る
カナタ
父上
はずだった
カナタ
父上
カナタ
父上
カナタ
父上
父上は冷静だった
広坂さんどうしました?
父上
父上
わかりました すぐいきますね
父上
カナタ
看護師
すぐ看護師さんが来てくれた
看護師
カナタ
看護師
おれの腹痛は
起きてすぐ 興奮して動きまくったせいだった
父上
看護師
父上
看護師
看護師
看護師さんは少し笑いながら 説明してくれた
カナタ
父上
カナタ
看護師
看護師
看護師
カナタ
父上
看護師
看護師
父上
看護師
カナタ
父上
カナタ
しずかぁ~~~に 名前を呼ばれた…
父上
カナタ
父上
父上
父上
カナタ
カナタ
父上
カナタ
カナタ
カナタ
父上
父上は微笑みながらおれの 頭を撫でた
カナタ
父上
父上
カナタ
父上
カナタ
そう言い残し 父上は病室から出て行った
カナタ
カナタ
少し心が躍りながら 消灯にはおれは寝ていた
10日も寝ていたからきっと 疲れていた