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チロ
猫
僕は真実を
知りたくて
勢い余ってしまった
猫
チロ
もう続きは
良いようだ
彼女はこれ以上無いほど
怯えてしまっているから―
彼女は気がついたころには
居なくなっていた
それからというもの
島に居る猫たちは
僕をのけ者にし始めた
どうやら
ネコマタは相当
恐ろしいものなんだろう―
ただその中で
僕をじっと見つめる猫がいた
ナル
それは冷たい目ではない
暖かい目はちょっと違う
複雑な気持ちのこもった
視線なんだ
チロ
ナル
ナル
猫
ナル
チロ
ナル
チロ
僕はナルと走り出した
ナル
ナル
チロ
嬉しいような
可哀想みたいな
思いがほとばしった
ナル