トッシュ
ここまで来れば…
そう言うとトッシュは、アキラを撒いた後に買ってきた食べ物や飲み物を確認し始めました。
アキラ
(やっと見つけた…どうやって接触しようか…)
港の女性
あら、今朝の人じゃない♡
アキラ
(しまった!)
港の男性
やっぱりコイツを追っかけてたか〜
雑誌買ってきたけど一緒に読む?
雑誌買ってきたけど一緒に読む?
人が人を呼んでしまい、アキラの周りはすっかり人だかりが出来てしまいました。
トッシュ
なんか…あの人また囲まれてるなぁ
アダゴ
うおぉお〜俺は国際連合軍「NAITO」だぞ!
港の男性
は?
港の女性
え…何なに?意味わかんない
トッシュ
(いや普通こんな所でそれは明かさないし、何しに来たんだよ…)
アキラ
げっ…またアダゴかよ…
アダゴ
アキラぁ〜 俺実はさ〜この前〜〜〜〜
アダゴのあからさまな嘘八百マシンガントークを延々と浴びせられ、アキラは困ってしまいました。 しかし、アキラに釣られて集まった筈の人々は、誰も止めようとしませんでした。
トッシュ
(なんで、誰も助けないの?
あの人目当てに集まってて、あの人が主役状態なんじゃなかったの?
皆酷過ぎる…)
あの人目当てに集まってて、あの人が主役状態なんじゃなかったの?
皆酷過ぎる…)
トッシュは我慢ならず立ち上がると、人混みの真ん中へ飛び込み、隠し持っていたカリンバを爪弾きました。 カリンバの音はアダゴの声をも貫き、全ての人をトッシュに注目させました。
トッシュ
✨アキラさん〜アキラさん〜
任務のお時間です。
予定通り、1番得意なヤツの披露をお願い致します✨
任務のお時間です。
予定通り、1番得意なヤツの披露をお願い致します✨
アキラ
え!?
あ…ああ…
あ…ああ…
港の女性
楽しみ♡
港の男性
イケイケ〜♪
トッシュの突然のフリによって、場は完全にアキラ中心に戻り、アダゴをフェードアウトさせる程の盛り上がりをみせました。
アキラ
じゃあ、俺はこの辺で✩
トッシュ
✨任務お疲れ様でした✨
港の女性
任務お疲れ様♡
港の男性
お疲れ〜
トッシュ
(妙な奴を追い払ってたら疲れちゃった…島に帰ろっかな)
アキラ
(あ…早く追いかけないと!)
解散していく人混みに紛れて、トッシュは悠々と機関車に乗り込みました。 そこへアキラもコッソリと乗り込み…どうやら、他にも誰か乗り込んだ様です。