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好きです … 続きも楽しみにしてます!
寝られるくらいに落ち着いたないこだったがヒューヒューとすきま風の様な呼吸は相変わらずだった。
これからどうなることやら……
頼むから悪化せんといてくれよ……
眠るないこの冷えピタや氷枕をこまめに変え、体温もこまめに測ったが38.0後半からずっと変わらないまま朝を迎えた
【隔離生活1日目】
まろの顔は少しやつれ寝不足なのは明らかだった。
メンバー全員を送り出しないこと2人きりの1日が始まった
少し遅めの10:00にないこが目を覚ました
熱がこうも高いと脱水が怖い
悠佑はストローをセットした経口補水液をないこの口に咥えさせる
コクリとないこは頷きコクコクと飲み始めた
喉は乾いとったみたいやな。水分取れてよかった……
…って寝とる
気だるげに起き上がり少しずつうどんを食べた始めたないこ
ちょっとでも食べてくれてよかった。
いつもの4分の1程度食べて薬を飲み再び眠りにつくないこ
いっぱい寝て早よ良くなれよ……
夕方、仕事を終えたまろが帰ってきた
その日の夜、ないこの熱が急に上がった
ヒューヒュー。
コンコン。
39.0を超える高熱…全身の倦怠感、関節痛… おまけに発作まで出やすい状況…
眠るないこの背中に耳を当て呼吸音を確かめるIf
ゼェゼェ…ゼェゼェ…
この独特の呼吸音…やはり発作が出てかかってんな……
Ifは咳き込むないこの背中を優しく撫でた
大丈夫やでないこ……今夜は寝ずに俺がずっと見とるからな……
2:00ないこの呼吸が苦しそうなものへと変化していくのがわかった
ゼェゼェ……ゼェゼェ……
うっすらと目を開け俺を見つめるないこ
すかさず背中を摩るIf
コク
ゆっくりとないこを起こすとないこは体育座りになり荒く呼吸をし始めた
荒い息と咳との繰り返し
これやと体休まらんよな……
起きている隙を狙って水分補給をさせる
ゴクゴクゴク
むせて気管に入ってしまった様だ
強く咳き込むないこ
まずいな…戻すかも知れん…
Ifは背中を摩りながら洗面器を口元に持っていった
ないこが嘔吐くと先程飲んだ経口補水液が戻ってきた
ビタビタと洗面器の底を叩く
Ifは眉をへの字にして心配そうに背中を摩ることしか出来なかった
何か詰まらせたのかと勘違いするほど酷く激しく咳き込むないこ
その背中を時折叩いてやる
ないこは顔を真っ青にして数回嘔吐くとまた吐き始めた
今度は夕食の残骸が混じっている
ないこ......
コンコン。
フルフル
血中酸素を測ると97だった
95きっとったら強制的に連れていこうと思っとったけど、病院行くんも体力使うしな……
ぽたぽた……
ないこの口からは唾液が糸をひき、真っ赤な目からは涙が出ている
コク
ないこは控えめにうがいをして洗面器に吐き出した
Ifはないこの頭を撫でた
洗面器を受け取り部屋を後にした悠佑
体温を測ると39.4と高熱でしんどそうに背中を折り曲げて呼吸をしている
4:00頃モゾモゾとないこがベッドから動き始めた
ふらふらと足元の覚束無いないこを支えトイレまで連れていった
トイレはプライベートな空間、ないこだけトイレの中に入れようとしたけど、ふらふらしてIfが支えてやっと立っている状態だった
トイレ内で転倒でもしたら困る…
Ifも中に入ることにした
トイレの壁に手をつかせズボンとパンツを脱がせて便座へ座らせる
Ifの言葉を合図にショロショロと音を立てた
再びトイレの壁に手をつかせ衣服を整える
その時にトイレの中に溜まったないこのおしっこがあまりにも濃い黄色で脱水が危ぶまれた
早く水分補給させないと……
部屋に戻るとないこはベッドに入らずベッドの下に座りベッドに突っ伏したまま荒く呼吸をし始めた
全力疾走した後の様なないこの呼吸は何度聴いても慣れない
コク
優しく背中を撫でる
コク
コク
乾いた唇でストローを咥え少しずつ飲み始めたないこ
先程の様に咳き込まないかヒヤヒヤするIfだが今度は大丈夫だった様だ
ベッドに突っ伏した状態のまま眠ってしまったないこ
体を横にして眠る事が出来ないのだからないこの疲労は溜まる一方だった
【隔離生活2日目】
水分補給はこまめにさせるように心がけたが水分補給がやっとで食べると気持ち悪くなるからと食べ物を口にする事が無くなった
それでも何か食べさせないとと与えてみるがスープをほんの少しだけとゼリーも半分以下しか食べさせる事は出来なかった
アニキにないこの様子を伝え仕事に向かったのはいいが……
撮影の途中で何だか頭痛がしておまけに寒気まで出来てしまった
まさか……移って……
演者とはなるべく距離を取り何とか仕事を終えた
りうらの目を盗み測った体温は38.2で明らかに発熱していた
まずいな……
-hotoke-から夕食が出来ていると聞き部屋で食事を済ませ早めに眠る事にした
タイミングよくないこの部屋から出てきたアニキに声をかけた
結局ないこは悠佑がIfは-hotoke-が見ることになった
今晩も予想通り熱は上がり39.6と過去最高記録を更新した
ここ数日で少し痩せてしまったないこ
咳の音と喘鳴がこだまする…
息がしずらいと2:00頃起き出して洗い上がったクッションにもたれ掛かり荒い息を繰り返した
全力疾走した後の様な息遣いが続いている
ゴソゴソともがき立とうとするないこ
ふらつくないこを体が小さな悠佑が支える
支える事が精一杯で中々前に進まない
廊下をひたすらまっすぐ進みもう少しでトイレのドアまで辿り着こうとしたその時
ないこが咳き込んだ
すかさず背中を摩る悠佑
咄嗟に前を掴んだないこ
お腹に力が入ったからなのかないこのズボンは色を変えていた
熱のせいか制御が効かずそのまま全てを漏らしてしまった
情けなく泣きそうな顔のないこ
-hotoke-はその光景に驚き固まった
後片付けをしてないこを綺麗にしてやりなだめて、ないこが眠るのを待っていると時刻は3:00を回っていた
現にないこはクッションにもたれ掛かり眠っている
病院に運ばれた夜から1度も横になって眠れていないのだ
【隔離生活3日目】
スタッフが迎えに来た車にないことまろを乗せ病院へ向かった
まろは辛そうだが自分で歩けると自力で歩行してくれたのだが、ないこの体力は日に日に削られ歩く事すら危ない状態だったので、スタッフが背負って車に乗せた
ヒューヒューと喘ぐ様な呼吸のないこ
顔を真っ赤にしたまろ
2人とも苦しそうだった
診察券を受付に提出し順番を待つ
ないこは俺に体重を預けぐったりとしている
まろもぼーっとしていていつものしっかりした様子とはまるで違っていた
俺から急に体を離し起き上がったないこ
一瞬の出来事、マスクの上から口を抑えたかと思うと急にないこが戻した
悠佑が背中を摩る
ぽたぽた…ぽたぽた…
頬を膨らませ耐えるがないこが嘔吐く度マスクの下から受け止め切れなかった物が流れ落ち衣服を汚した
幸い食べ物を口にしていないので胃液の混じった経口補水液が少量零れただけだった
看護師が駆け付け受けるものを持ってきてくれた
少し落ち着きを取り戻したないこは直ぐに診察された
ズルズルと音を立てて痰の吸引が始まった
鼻から管を突っ込まれ苦しそうにするないこ
その目は赤く涙目だった
ないこから聞こえる咳の音は幾分かスッキリしていた
優しく背中を摩る悠佑
別の部屋に移され数種類の点滴を投与されたないこ
気分が悪かったのは脱水から来る物もあったみたいだった
まろの診察結果はやはりインフルエンザ ないこと同じ薬を貰って帰ってきた
まろに移したことを知ったないこは落ち込んでしまった
フルーツならないこも食べられると思いスタッフさんが買ってきてくれた
まろは全部食べられたのだが、ないこは少ししか食べられなかった
何かないこの食べられる物は無いかと皆必死になって探していた
今日は夜俺が見るよとりうらがないこを見ることになった
Ifはロフトベッドは危ないからと悠佑に言われ昨夜から悠佑の部屋で寝ているので必然的に悠佑が見るようになった
相変わらずないこの熱は夜に39℃を越した
こう毎晩39℃を叩き出していたら辛いだろう…
1つ違った所と言えば病院に行ってから呼吸が楽なのか今日は横になって眠れている
久しぶりに夜ちゃんと横になって眠るないこを見た
そろそろ熱が下がってもいい頃なのにないこの熱は下がらなかった
薬はちゃんと飲ませてるのにな…
吐いちゃう事も多いけどな…
つづく