""隠れ""美女です

続きです！

さすが運動部

どんだけ走っても差は 小さくなるばかり

すぐに追いつかれて 手を掴まれた

掴まれてるところに 力がこもりすぎて痛い

すごく必死に悲願してくる

無理だと思っていたのか

一瞬驚いた顔をして

赤い笑顔を見せてくれた

やっぱ角名賢二郎の事 嫌いになっちゃったかな

どんどん相談じゃなくて 言い合いになってくる

ドクンッ

別に悪い事ではないって わかっていても不安になる

そうだ、あれを見られて 角名怒り出したんだっけ

キッパリと、そう言われ

無性に腹が立ってくる

無責任

言葉が詰まった

ほんとにその通り

角名だけの話じゃない

北さん

つっきー

勇気を持って気持ちをぶつけてくれたのに

私は"無責任"に保留してるんだ

話すんじゃなかった

侑や角名の中で

賢二郎が悪いやつだと思われてるのが嫌だったんだ

目に涙を浮かべながら

走った

後ろを振り返って すぐに謝りたい

けど、変なプライドが 邪魔をして足を動かせた

必死に

辛いけど

走った

足を絡ませて転んでしまった

トカトカと足音が聞こえる

やばい、角名がくる

焦っているけど

手足は震えて立てそうにない

足音が近づいて

もう無理だとおもった