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俺の奴隷の様な生活は始まった
叔母
黒瀬怜
黒瀬怜
何に使われたのか考えたくも無いティッシュが散乱している床
酒の空き缶が積まれた机を片付ける
ティッシュを拾えば、隙間からピンク色のラテックスが見えた。
黒瀬怜
叔母
叔母
正直言ってコイツらが俺の両親の代わりに死ねばよかったと思った
殺してやりたいと何度思ったことか
黒瀬怜
黒瀬怜
それだけは避けたかった。
何よりあの二人がそんなこと、望んでいるとは思えなかったから。
黒瀬怜
俺は片付けを一通り終わらせ、バイトのために家を出た
深夜のコンビニバイトの為だ。
これも、またこいつらから逃げるための資金を稼ぐために
色々あって学校に行けない日が何日か続いていた
だがやっとの思いで復学することができたのだ。
きっとまた、クラスメイトは俺と対等に話してくれる
そう思っていた
黒瀬怜
俺の名前が書いてある靴箱に入れられていたのは、泥まみれになった茶色い上履き
靴箱の扉の裏面には、「死ね」と油性ペンで落書きされていた
黒瀬怜
何度観ても靴箱に書かれた名前は俺のもの
そして、汚れた上履きに書かれていた名前も俺のものだった
黒瀬怜
とりあえず来客用のスリッパを借りる
教室に入ったら、先ずは友達に聞こう
そう思い、上履きは靴箱の中に入れたままにした
黒瀬怜
扉を開けると、クラスメイトの目線がこちらへ一斉に向けられる
何だかいつもと違う目線に困惑しながらも、暫く来ていなかったからだと片付けた。
いつも通り自分の席に座って……
黒瀬怜
机に書かれた沢山の悪口が目に入った
黒瀬怜
「死神」「死ね」「ブス」「ゴミ」「カス」「消えろ」「学校来んな」
思い当たる悪口は全て書かれていたのではないだろうか。
そして極めつけに俺の机には、花瓶が置かれており、中にはそこら辺で拾ってきたのだろう花が添えられている
黒瀬怜
何かを言おうと周りを見渡すが、さっきまで目線を向けていた癖に急に逸らし始める
友人に向けて目線を送った時も、同じように目線を逸らされた
その時点で悟った
黒瀬怜
黒瀬怜
黒瀬怜
……
教師もグルなのかと、何が起きているのか正直理解したくなかった
味方は誰一人いなかった
父も母も消え、学校の居場所もなくなり
俺は一体何をしたのだというのだろうか
黒瀬怜
黒瀬怜
何かがプツンと切れる音がした