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嵐紫
…
怪物
ぎゃあああああああああ！！！
嵐紫
…
シャキンッ
怪物
ガァッ…
ﾊﾞｼｬｯ
嵐紫
…騒がしい夜だな…
嵐紫
ろくに月見も出来んのか…
鬼
…ニンゲンンンンンンンン！！！
嵐紫
…
シャキンシャキンッ
鬼
ニン…ゲン…
ﾊﾞｼｬｯ
嵐紫
…騒がしゅう…耳が壊れる…
美咲碧
…あら、
美咲碧
珍しいわね、あなたがここに居るなんて
嵐紫
…何だ、みさ
美咲碧
我も月見くらいはしたいものよ
嵐紫
…そうか
美咲碧
ここの怪物と鬼は、お主が切ったんじゃろ？
嵐紫
…だから何だ
美咲碧
後処理くらいしてもらえませんの？
嵐紫
…勝手にしろ
美咲碧
まぁ、人使いが荒いこと…そんなんじゃ夫婦になんて一生なれませんわよ
嵐紫
ならんくていい
美咲碧
冷酷な人だこと…
美咲碧
まぁ、こやつらの死体は我が処理しておこう
嵐紫
そうか、それは助かる
嵐紫
…
美咲碧
…どうしたんですの？死体なんか見つめて
美咲碧
無駄な情をかけておるのか？
嵐紫
…俺も人間だ、少しは罪悪感というものがある
美咲碧
まぁ、あなたが人間だなんて、笑えてしまいますわ
嵐紫
何か文句あるか
美咲碧
何もございませぬわ
嵐紫
…なぁみさ
美咲碧
何ですの？
嵐紫
そやつらは、人間の時どう思っていたのだろうな
美咲碧
急に奇妙なことをお聞きになられますわね、らしくない
嵐紫
…お前は、何か思わぬのか
美咲碧
…まぁ、そうですわね…
美咲碧
少なくとも、生きたいとは思っていたんじゃないですの？
嵐紫
…そうか
美咲碧
さて、処理も終わったことですし…
美咲碧
…隣、失礼してもよろしくて？
嵐紫
勝手にしろ
美咲碧
では、失礼させてもらいますね
嵐紫
…
美咲碧
…ねぇ、あらしさん？
嵐紫
何だ
美咲碧
…今晩は、月が綺麗ですね
嵐紫
…そうだな
美咲碧
あら、変な意味で受け止めるのを期待していたのに…
嵐紫
素直に受け取るまでだ、
美咲碧
…残念だこと
嵐紫
…勝手に落ち込んでろ
美咲碧
ふふふ 笑
嵐紫
…
シャキンッ
鬼
ガァァ…
嵐紫
背中を開けるとは、隙だらけだな
美咲碧
…少し、考えてまして
嵐紫
何をだ
美咲碧
…あの化け物達は、いつ滅殺される時がくるのでしょうか
嵐紫
…それは、誰にもわからん事だ
嵐紫
…
残酷なこの世を抱え、 二人は満ちた月を見上げ 揃えてこう思った
この世は非情で とても美しいと
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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