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急に彼が固まってしまった
どうしたの?
そう聞こうとした時
ガチャッ
背を向けていた扉が開いた
彼はいつもと同じ調子で話している
ように見える
先程の反応は何だったのだろうか
怯えてた?
…俺に、?
ぷりちゃんが俺の耳に近づいてくる
そして声を潜めて言った
絶対何か勘づかれてる…
…そりゃそうか
体は朝よりかは大分ましだと思う
俺なら
大丈夫
彼は俺らに背を向けて
表情は見えない
寝ているのかもしれないと思い
声をかけるのをやめた
やっぱり寝られない
とりあえず寝返りをうつ
ちぐちゃん近…っ
彼が俺を下から見つめてくる
またこの場所
あの声の聞こえる場所
な、ん…
なんで…?
なんで私を裏切ったの!?
何が違うの?
私を置いていったくせに
もういい
お前は私の子なんかじゃない
音を立てないようにトイレから戻る
どうせ寝られないから
そう思ってソファーに腰を下ろす
彼の頭を撫でる
安心してほしかった
何も出来なくて、ごめん