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<コウ視点>
木霊が来て
約半月
オレらの日常は賑やかになった
優しくて、思いやりのあるあいつは
よくオレらを手伝ってくれる
木霊との会話はとても楽しいし
学びも多い
出会った時よりもかなり良くなったが
やっぱりまだ感情が表に出しづらいみたいだ
生きる者として、大事な感情
オレは木霊に取り戻してほしい
笑顔は見ることが出来た
次は泣くことあいつに取り戻してほしいと思った
とりあえず
軽いイタズラをしてみたが
泣くどころかオレが説教された
黎がそれを見て
必死に笑いを堪えていたのを覚えている
その後、黎に
「焦る必要は無い」
と言われた
たしかにそうかもしれないが
オレは少しでもはやく
木霊に人らしさを取り戻してほしい
それがあいつ自身で
あいつの人生を生きる始まりなんだから
小屋の中で
木霊はベットの中に入り
オレはその横で椅子に座っていた
コウ
コウ
コウ
明日
コウ
明日
明日
コウ
明日
明日
明日
コウ
コウ
明日
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
オレの父親は居なくて
家族は母さんだけだった
家族が女性である母親だけなのもあって
オレと母さんは村で嫌われていた
コウ
コウの母親
コウの母親
コウ
コウの母親
コウの母親
コウ
父親がいない分
仕事を頑張って
家事もやってくれて
それで具合を悪くしても
オレの事を思って
オレを育ててくれた
そんな母親をオレは尊敬していたし
村の男達のように嫌うことは無かった
女は男のいいなり
女性は自身の生き方を諦める
でも、オレは一生懸命生きる母を見て
それを変えたいと思っていた
コウの母親
コウ
バタン
コウ
ある日、母さんが倒れた
差別と家が貧乏なのもあって
母さんは治療を受けられなかった
コウの母親
コウの母親
コウの母親
コウの母親
コウの母親
コウ
コウ
母が亡くなって
オレに失うものは無くなった
だからオレは行動に移すことにした
女も男も平等のに生きれるようにするために
オレの村では年に一度
崖から川に人を落として
川の神に人を供えるんだ
女性が選ばれるのがほとんどで
多くの人がその犠牲になった
オレは女性達に言った
お供えを反対することを
次のお供えの時に
オレと一緒に提案しようって
自分たちの生き方を
これ以上決めつけられちゃいけない
供え者にならないのが
その第一歩だって
コウ
コウ
明日
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
ゴボゴボ
痛かったし
冷たかったし
苦しかったさ
ゆっくりと体が沈んでいった
それと同時に
人を哀れで、醜い者だと思ってしまった
冷たい水の中で
何か温かいものがオレに触れた
それは幽霊だと
その時に直感した
何体もの霊が口々に言う言葉に
オレは従いそうになった
でも
???
突然、青い目に白い服をまとった女が現れた
オレは必死に声を出そうとしたが
叶わなかった
青の瞳の女
青の瞳の女
コウ
青の瞳の女
青の瞳の女
青の瞳の女
コウ
青の瞳の女
青の瞳の女
青の瞳の女
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
青の瞳の女
青の瞳の女
水底の霊達がオレの中に次々と入って行った
コウ
気づけばオレは川の浅瀬にいた
水面にはオレの顔
コウ
コウ
コウ
コウ