中学2年生の頃、初めて彼女ができた。
通っていたダンススクールで一緒だった子。
明るく元気な子で 誰とでも仲良くなれる、そんな子だった。
kaho
yuan
やったー!と飛び跳ねて喜ぶ彼女。
感情を素直に表に出すところも、好きだった。
kaho
yuan
中学生で泊まりというのは 結構ハードルが高いと思う。
親への挨拶とかあんまりしたくないしなぁ… と思ったのが正直なところだ。
kaho
kaho
え……行ってもいいのかな、わかんないけど。
でも「夜家に1人なの怖い」 と言われたら断れなかった。
まあその日は当然、そういう流れになったわけで。
yuan
kaho
kaho
「俺も」と返してまた唇を重ねる。
今思えば、中2のくせにませてたな、なんて思う。
kaho
kaho
yuan
付き合って始めての俺の誕生日に ピアスをプレゼントしてもらった。
yuan
yuan
kaho
こんな無茶苦茶言うところも、好きだった。
付き合って1年経った頃。
yuan
kaho
yuan
kaho
ダンススクールで全体練習のあと 彼女が残って練習をしていくと言ったけど 俺は用事があって一緒に残れなかった。
先に1人で帰ると、外は大雨だった。
yuan
小走りで駅に向かい改札を通る前に シューズをスクールに忘れたことに気付いた。
雨だしめんどくさかったけど 仕方なく取りに戻った。
yuan
更衣室に置き忘れたシューズを持って 出ようとした時スタジオにいるであろう 彼女を驚かせて見ようかなと思って 扉を開けようとした。
kaho
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取っ手に触れた手を止める。
中から聞こえる声に耳を澄ませた。
kaho
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kaho
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扉を数センチだけそっと開いて覗いてみると 彼女と高校生の先輩がキスをしていた。
先輩は彼女の唇に手を回して抱いている。
彼女も先輩の首に手を回して 少し背伸びをしてキスをする。
yuan
訳が分からないままスタジオを出て 電車に乗った。
これ……浮気、だよね。
あの子がしかも年上の高校生と 浮気をしていたという現実が 中学生の俺にはあまりにも酷な事実だった。
一緒に色んな所へ行った。
キスをして、体を重ねて、愛してるって伝えた。
家族でさえ俺を愛してくれなかったから 俺には君しかいないって 中学生ながらに本気で思ってた。
yuan
その後すぐにダンススクールを辞めた。
ダンスをするのは好きだったけど 彼女にもう会いたくなかったから。
俺は顔がかっこいいみたいで それと身長も伸びたから高校に入ってから 沢山の女の子達に言い寄られた。
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好きでもなんでもない子を抱いた。
そしたら、俺のこと好きって言ってんだ。
yuan
「まーた違う女といるよ」
「がちでヤリチンだなあいつ」
聞こえてるし。 ……いやわざと聞こえるように言ってるのか。
あ、そういえばあいつ。
昨日の子の彼氏って言ってたかな? あー、だからか。
俺の席の近くに立ってたそいつに近づいた。
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yuan
yuan
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yuan
ははっと笑ってそう言ったら 凄い形相で殴りかかってこようとした そいつを隣にいた友達が必死に止めた。
あーあ可笑しいなぁ。笑える。
初めはちょっと好奇心からだった。
jpapa
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自分の彼女が他の男に抱かれているというのに なんの感情も見えない。
悲しんでも、怒ってもいない。
yuan
これが第一印象。
yuan
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yuan
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「みんな話しかけられないだけで 女の子にめっちゃモテてると思うよ」 とその子は言う。
yuan
yuan
それから偶然が重なって仲良くなって 一緒にいるようになった。
聞いていたイメージとは大体同じ感じだなと思った。
俺に煙草を注意してくるのなんて じゃぱぱが初めてだし それにとにかく綺麗な顔をしてる。
少し、驚くほどだった。
最初は少しの出来心で。
yuan
俺が触れたらこの子は どんな反応するんだろうと思った。
jpapa
yuan
思ってたより悪くなかった。
じゃぱぱは確かに顔が綺麗だけど 男だからそんな気も怒らないと思ってた。
なのにそんな可愛い反応されると こっちまでその気になってくる。
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yuan
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違う子を抱いてる時 あの時のじゃぱぱを思い出した。
今までこんなことなかったのに。
あの日保健室でじゃぱぱと会った。
俺が女の子を抱いてるのを見て 少し不機嫌になっているじゃぱぱを見たら また可愛いなと思った。
しかも俺が冗談半分で 「他の子は全員切るよ、相手してくれるの?」 って言ったら俺のネクタイを解いて 肯定するもんだからスイッチが入った。
他の子と違ってじゃぱぱは1回抱いたくらいじゃ 俺のこと好きって言わない。
まあ本当に好きじゃないんだろうけど 大体の子はまたセックスしたい気持ちと その場の雰囲気に流されて すぐ好きって言ってくる。
体の相性もいいしクソ真面目な性格も割と好きだ。
俺とのセックスを多分気に入っている ように見えるし何より面倒くさくない。
この子を逃しちゃいけない、そう思った。
この時から俺は彼にハマっていたのかもしれない。
できるだけ優しくして、特別扱いをした。
なんかそうしてあげないといけないような気がした。
俺が優しくすると多分女の子は 「嬉しい」と言うと思うのに じゃぱぱは「別に、嬉しくないし」 って言うんだ。
それがおかしくて、ちょっとからかいたくもなる。
jpapa
yuan
生でして、と言われた時は耳を疑った。
「なんで?」と聞き返しても 「いいから、ゆあんくんの入れて」 と珍しく強請られてしまえば 俺の理性も崩された。
jpapa
yuan
俺の名前を呼んで俺で感じて この快楽に苦しそうに涙を流すじゃぱぱを 見て心が満たされるような気がした。
yuan
jpapa
yuan
それを聞いた時、ドクンッと心臓が跳ねた。
今なんて言った?
俺を……好き?じゃぱぱが?
これを聞いて、多分俺は嬉しい、のに。
yuan
また、俺から離れて行くでしょ?
今は好きでも時間が経てば 他に誰かを見つけてしまったら 俺を捨てて他の人の所へ行くんでしょ?
俺はもう、傷つくのには疲れた。
だから、そうなる前に、俺から離れなきゃ。
yuan
jpapa
yuan
yuan
それでも、ごめんとしか言ってあげられなかった。
じゃぱぱと会わなくなってから もう1週間ちょっと経った時。
yuan
yuan
禁煙しようと思ったわけじゃないけど なんとなく煙草をやめていた。
久しぶりに一服しようと 授業を抜け出して屋上へ出た。
そこにいたのは、今会いたくなかった人。
yuan
授業中だというのに友達と2人でこんな所にいる。
…もうすっかりサボり癖がついたんじゃない?
そうさせたのは、多分俺だけど。
でもそこにいた彼はなぜか泣いていて。
友達が背中をさすっている。
yuan
友達が先に屋上を出る時扉の前に立っていた 俺の横を通り過ぎる前にピタリお足を止めた。
tattsun
yuan
じゃぱぱの前まで行っても 彼は下を向いて俺と目を合わせようとしない。
「泣いたの?」と目元の雫を拭おうとしたら 思い切り手を振り払われた。
jpapa
初めて拒否された。
もう気軽に触れられる関係じゃなくなった ことがわかってちょっと寂しかった。
『久しぶりに会いたいな~』
そんなメッセージを受けて 返信せずにいたら下校する時に 彼女が校門の前で待ち伏せていた。
kaho
yuan
彼女は胸より下くらいまである ロングヘアになっていて 白い肌によく映えるブロンドだった。
彼女とはダンスを辞めてから 会ってなかったけど1年前の高2の時 ある日たまたま俺の家の近くのコンビニで 会って1回だけホテルに行った。
それきりだったから 1年ぶりの彼女は随分変わっていた。
kaho
……あの時もそうだった。
コンビニで久しぶりに会った彼女は 中学の時のように元気な様子ではなくて 少し目を腫らしていたから 無視できなくて話を聞けば 彼氏に振られた、と言っていた。
君が俺の所へ来る時はそういう時ばかり。
彼女に手を引っ張られて 駅前のラブホテルまで連れてこられた。
そのままチェックインをして、部屋まで行く。
彼女荷物を置いてコートを脱ぐと 俺の首に腕を巻いて背伸びをした。
そのままちゅっと口付けをされる。
kaho
彼女をベッドに押し倒してその上に跨る。
……なんでだろう またじゃぱぱを思い出してしまった。
俺の下で頬を赤く染めて泣いているじゃぱぱ。
口ではもうやだって言うのに 俺のをきゅっと締め付けて離さない。
kaho
もっとはやく、気付いてたらなぁ
yuan
彼女の返答を待たずに 荷物を持ってホテルを後にした。
コメント
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毎日投稿最高すぎるッ😭👏✨ テスト期間とかやばいですよねやってる暇がないからフォローさんのために毎日投稿とかすごすぎます🥲 尊敬しています! 体調お気を付けて!
好きすぎます、、😻😻😻 激アツ展開、大好きです🫶 明日、楽しみにしてます‼️‼️