梵天を信じてきたのに…

小さい時から地面に座ることなんて無かった

思い出すと涙が溢れる

楽しかったのに

裏切られていたなんて思っていなかった

幼い頃

家へ帰ると両親が血を流して倒れていた

幼かった私はどうしたらいいか分からず

ただ見つめる事しかできなかった

私は洗脳させられていた

梵天は私の保護者であり、

私には梵天へ莫大な恩がある

そう言われてきた

実際恩なんてないし、

むしろ恨みの方が強い

私は梵天の

"操り人形"だったのだ

でも私は苦を感じることはなかった

梵天はお金も持っているし、

欲しいと言った物は何でも買って貰えた

たくさん物を買ってもらえば、

使わない物だって少なくなかった

いつでも優しくしてくれた

ツンデレな春ちゃんだって、

嫌な顔せずにみんな優しくしてくれた

時が過ぎて、私が高校生に上がる頃

反抗期が来た

今思い返せば酷いことを沢山してきた

でもみんな優しかった

どんな時でも私の味方をしてくれた

虐められた時は全員が動いてくれた

校長室へ行き、

○○家

△△家

梵天の地下には

校長先生、○○家、△△家がいた

みんな眠っていて、

縛られていた

みんな大袈裟って言いたくなるくらい、

怒っていた

マイキーだって、

いつもと表情は変わらないのに

怒っている気持ちが溢れ出ていた

蘭ちゃんと竜ちゃんは明らかに怒ってる

口角は上がらないし、

私にも冷たかった

1時間後

私はあの日

"人を殺した"

そんな私にみんなが寄り添ってくれた

全員が死んだと確認した後

みんなの顔が元通りになった

廊下で歩いていると竜ちゃんが話しかけてきた

私は竜ちゃんの腕の中で大泣きした

10分くらい経った