TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

余命わずか

一覧ページ

「余命わずか」のメインビジュアル

余命わずか

8 - 余命わずか

♥

536

2021年07月19日

シェアするシェアする
報告する

sakura

わこさくー!

sakura

最近コメント増えてきて嬉しい🥰

sakura

続き書いてくねー!

sakura

地雷・アンチだめ!
キャラ崩壊⚠️
٩(.^∀^.)งLet's go

お昼

(うん…嫌な予感はしてた…)

保健室には行かせねーぞガシッ

ランチバックを持った僕の腕を引っ張り、教室の後ろの方へと連れていかれる

今日から青も一緒な

(多分、僕が転校って嘘をついたから、それまでに思い出を作ればいいとか考えたんだろうなぁ…)

僕も、踏み込んだ時点で諦めはついていた

いらっしゃい、青ちゃん!

青ちゃん…?

あー、なんかさっき親しみやすいあだ名考えようとか話してたんだよ、こいつら

(あ、そういうこと…)

わ、青ちゃんのお弁当美味しそう!

ほんとですね!何ですか、それ?

えっと…ポテトにベーコン巻いて、マヨネーズかけて焼いたやつ…

おいしそう!青ちゃんが作ったの?

うん、一応

すごいねぇ…
(゜д゜)

せやなぁ、赤も見習えばええのにニヤ

は!?余計なお世話だしっ!橙くんこそ早く弁当作ってくれる恋人作れば!
(●`✕´●)

無茶言わんで!?

そんな簡単にできたらこんな苦労せぇへんわ!!
(´;ω;`)

あははっ、確かにwww

(こんなん、いつぶりだろ…)

橙くんって、顔は悪くないのになんでこうモテないんでしょうね

えっ!みんな聞いた!?黄が珍しく俺のこと褒めたで!?

ちょっと。都合のいいとこだけ切り取らないでもらえます?

楽しいと思った

ここにいたいとも思ってしまった

これもみんな桃くんのせいだ

翌日から再び大型連休に突入し、最終日には家族みんな揃ってアパートに来てくれた

前の日に下ごしらえをしておいた肉じゃがを食べて、お父さんもお姉ちゃんも美味しいって言ってくれた

久しぶりに家族と過ごす時間は穏やかに流れ、だけど足早に過ぎ去っていった

休みが明けて学校に行く途中、あと少しで学校というところでぐいっと鞄を引かれた

うわっ…ってびっくりした…

(もう少しマシな引き止め方ないんか…)

はよ

……おはよ。眠そうだね

んー。昨日、夜中までバスケの試合生中継観てたから

ふーん

(ほんとに好きなんだな、バスケ)

青は?連休中、何してたの?

えっ…?

(まさか離れて暮らしてる家族が家に来ましたなんて言えないし、どしよ…)

あーー、えっと、料理したり掃除したり?あ、天気良かったからシーツ洗って干したかなぁ…

主婦かよw

悪かったね、面白い話なくて

別に悪いなんて言ってねーだろw

買い物といい、いつも家の手伝いして偉いよな、青って

え…あは、は

あ、そういえば、校外学習の班決めって今日までって言われてたよな

え、何それ

は?4月の終わりに、先生言ってたじゃん、適当に自分らで決めとけよって

………言ってたっけ?

言ってた。忘れんなよ

えぇー、だって…参加する気無かったし

ドスッ(チョップ)

いったぁぁぁぁぁぁ!!?

バカなこというな。お前は俺らの班な

決定事項として伝えられ、胸の奥にむず痒さを覚えた

そのむず痒さの正体は分からないけど、原因が隣を歩く桃くんだってことは分かる

(先に授業の準備しとこ…)

おはよー青ちゃん

おはよー

てっきり挨拶だけで終わると思っていたのに、赤くんは空いていた僕の前の席の椅子を引いた

(……ん?)

そこ、野口くんの席だよ?

知ってる〜、あいつまだ来ないでしょ

ていうかさ!今日、桃ちゃんと一緒に来てたよね?

……っ!?

俺、ずっと後ろにいたんだよ

びっくりした?ニヤ

そりゃ、びっくりするでしょ((

声かければよかったのに

声かけようと思ったけどー、なんかいい雰囲気だったからやめた

(いい雰囲気ってなに!?)

気になってたんだけどさ、桃くんと青ちゃんって付き合ってんの?

えええっ!?

しー!ボリューム下げて!桃ちゃんに聞こえちゃうよー!!

言われて、慌てて口元を抑える

な、ないよっ!

なんだ、そうなんだ。桃ちゃん、すごい青ちゃんのこと気にかけてるから、てっきりそういうことなのかと思ってたぁ〜

(ないないない、ありえない)

(まともに喋ったのも最近だし…)

……桃くんと同じ中学なら、赤くんも知ってるんでしょ?幼なじみの…律くんのこと

桃ちゃんから聞いたの?律のこと

赤くんから笑顔が消え、代わりに声のトーンが下げられる

(そうだよね。軽い話じゃ、ないもんね)

うん。いなくなった理由も、聞いた

………そっか

桃くんが僕のことを気にかけてるのは、向こう側に律くんを見てるからだよ

………なるほどねぇ、分かった

あ、あとさ、もう1つ、聞いてもいい?

うん。何?

青ちゃんって、中学の時何部だった?

バクン、と心臓がはねる

堪えがたい焦燥を感じ、背筋に冷たい汗が走る

ぶ……部活には、入ってなかったよ。帰宅部だった

ほんとに?

うん、ほんとだよ?なんでそんなこと聞くの?

ただの興味だから、気にしないで〜

(興味って、ほんとに…?)

楽しみですね、校外学習

来週だっけ?水族館なんていつぶりだろ…

ごめんね。僕まで入れてもらうことになっちゃって

なんで謝るの!青ちゃんも、僕たちの仲間でしょ!!

紫くんの言う通りですよ!当日、楽しみましょうね?ニコ

2人に嘘はなさそうで、心が温まるのを感じた

(……なんか、楽しみになってきた、なぁ…)

ある日の放課後

最っ悪…

出し忘れていたプリントを出しに職員室に行ったら、冊子を作って欲しいと言われてプリントの束を渡された

やっと終わった……

(自分でやれよぉぉぉぉ…)

なーんて思っていても口に出すことはできなくて、渋々引き受けたのが1時間と少し前

………あれ?

桃くん、赤くん!

え、青ちゃん?

びっくりしたー。青ちゃん帰宅部じゃなかった?どーしてこの時間までいるの?

雑用押し付けられてた

そっちこそ、部活上がりにしては早くない?

顧問が校外学習でいないから、いつもより早く練習終わったんだよ

(あ、そっか…3年生は今日が校外学習なんだっけ…)

じゃあ、いつもよりはまだ楽だったんじゃないの?

それがそうでも無いんだよぉぉぉぉ!!!!!
(´;ω;`)

顧問が練習メニュー置いてってさぁ!それが悪魔みたいな内容だったんだよぉぉぉぉ!!
(´;ω;`)

あぁ、あの短時間で終わらせられたのが不思議なくらいキツかった…

(あ……桃くんも疲れてるってことは、相当だったんだろうな…)

僕が靴を履いたタイミングで桃くんが歩き出したから、その後に続く

その後に赤くんも並んで歩き出した

(……あれ)

何気なく視線を横に向けると、その様子に違和感を覚えた

赤くん、足痛めてる?

聞くと、3人の足が動きを止めた

赤くんは一瞬驚いた様子を見せてから、ふっと口元を緩めた

なんで分かったの、青ちゃん。普通に歩いてるつもりだったのに

いや、なんか…右足かばってるように見えて…

うん、リバウンド取る時にちょっとね…

その言葉を聞いた桃くんが、赤くんに詰め寄る

なんで早く言わなかったんだよ

そんなに怒んないでよぉ…

部室出た時は、いけるかなって思ったのぉぉぉぉ
(´;ω;`)

さっきまだ部員残ってたし、まだ部室開いてんだろ

移動できるか?テーピングするから

いいよ。このあと、愛ちゃん迎えに行かなきゃいけないんでしょ?

そうだけど赤、自分でテーピングできねぇじゃん

(ん?んんん?)

(よく分かんないけど、桃くんは早く帰らなきゃいけないのかな…)

あ、そうだ!青、テーピングできたよな?

あ、うん

悪いんだけど、今から部室行って赤の足、固定してやってくんない?

俺、このあと妹を保育園に迎えに行かなきゃなんなくてさ

(桃くん妹いたの…!?)

わかった

(あんまり行きたくないけど、仕方ないよね…)

部室だからね? (●︎´▽︎`●︎)

ガチャ

失礼しまーす…

部員

なになに、赤の恋人?ニヤ

違うよ。足怪我したから、テーピングしてもらうの!!

部員

へぇー、テーピングできるんだ

部員

じゃ、ちょっと俺用事あるから少し出るけど

部員

結構長くなると思うから、帰る時は鍵閉めなくていいよ

部員

何くんか分かんないけど、テーピング頼むね

言うだけ言って、その人はバタバタと出ていった

部員、優しいね

うん、いい人たちばっかだよー

じゃあ悪いんだけど、テーピングお願い
(´;ω;`)

あ、うん

それにしても、桃くんも赤くんもよく怪我するよねぇ…

よくって……俺、高校に入ってから初めての怪我だよ、これ

あ、そっか。お兄さん驚かせようとして骨折したのは、中学なんだっけ

え……

え?

な……なんで知ってんの、それ//

…………

なんでだろうねぇ?

誤魔化しても、直ぐに赤くんは思い当たったらしく、恨めしそうに桃くんの名前を口にした

(明日桃くんに雷落ちたら僕のせいだな…)

それにしても、テーピング巻くのすごい上手たね

今、僕すごい感動してる…

(感動って大袈裟すぎでしょw)

人にもやってたから、知らないうちに上達してたんだよねー

人にもって…なにかスポーツやってたの?

口が滑った、と気づいた時にはもう遅い

あ、いやちが…えっと、その……お、弟!

え?

弟がバスケ部で、怪我する度に僕がテーピングしてたんだよね!

(僕、弟いないけど…)

苦しい言いだったけど、それ以上踏み込んで聞いてはこなかったから、よしとする

よし、終わり!

ありがと、だいぶ楽になったー

それならよかったニコ

救急箱を元の場所に戻そうとした時、足になにかが当たった

(なんだろう…)

視線を落として確認すると、バスケットボールだった

(これ、片しちゃっていいのかな…)

(ちょうどボール入れるカゴあるし…)

何となく拾い上げ、何となく投げた

カゴに向かって、リングにしシュートを打つように

そこに……赤くんがいるのに

ナイシュー、青ちゃん!

(あ…やばい…やっちゃった……)

ねえ…青ちゃん

え…?

反射的に顔を上げると、視界に飛び込んできたのは勢いよく向かってくるボールだった

……っ!?

間一髪のところてでキャッチして、椅子に座ったまま赤くんに鋭い視線を向ける

な、何す……っ!

やっぱり青ちゃん、ほんとはバスケやってたよね?

……っそんなわけ

さっきのシュートもキャッチも、経験者にしか見えないよ

それに、なんかき聞き覚あるんだよね。青って名前

え……

中学の時、隣の県に住むいとこに誘われて、中学バスケの大会見にいったことあるんだけど

そこで勝ち上がってたチームの中に、すっごい上手い人いたんただよねー

それ……

(もしかして…僕……?)

あの時の青ちゃん、すごいらキラキラしてたのに…なんで嘘までついて、バスケやってたこと隠すの?

とがめるわけてでも、詰るわけでもなく、

赤くんはただ悲しそうだった

赤くんにとって、それはとてもショックなことだったのかもしれない

でも………

しょうがないじゃん!もう二度、バスケなんてできないんだから……っ

抑えてい感情とともに、次々と涙が溢れ出す

僕だって、できることならバスケしたかったよ!本当に行くはずだった高校で、バスケばっかりの毎日送りたかった!!

泣きわめいても、あの頃には戻れない…

それが分かってるから、感情のやり場を見つけられなくて、余計に苦しい

バスケできないって、なんで…

病気なんだよ。脳腫瘍。……長くても、夏までの命……って言われてる

今の僕には上手に説明する余裕なんてなかった

目の前の世界が涙で滲んで、何も見えない…

(こんなこと、赤くんに言うつもりなかったのに……)

その時、後悔で潰されそうになっている僕を、温もりが包み込んだ

ごめんね……軽々しく聞いていい話じゃなかった……

赤くんに抱きしめられてるんだと認識しながら、僕は必死に首をふった

(バスケができない理由が病気だなんて、誰も思わない…)

(こんな話を、背負わせてごめんね…)

(弱い僕で、ごめんね…)

そのまましばらくして鼻をすする音がしたあと、赤くんのか細い声が耳元で響いた

桃ちゃん……病気のこと、知ってるの?

……ううん。桃くんには……夏に転校するてっ言ってある

な……なんだよそれ……っ

これでいいの!何があっても、桃くんには絶対に言わないで

「いなくなったりしねーよな?」

(昔の傷を抉るようなこと…したくない……)

青ちゃんはバカだよ……

ぎゅっと、肩を抱く手に力が込められる

もっと自分の思いどおりに生きればいいのに……

その言葉を最後に、赤くんは黙り込んでしまった

赤くんの温もりをか感じながら、僕は心の中でたくさん謝った

sakura

今回はここで切ります!

sakura

しんどいよこれぇぇぇ(;_;)

sakura

青ちゃぁぁぁぁぁぁん(;_;)

sakura

おつさくぅぅぅぅ(;_;)

この作品はいかがでしたか?

536

コメント

4

ユーザー

赤くん優しすぎだろぉぉぉ(´;ω;`)

ユーザー

ううぅ😿⤵️ 本当に大好きです(ᐡ_  ̫ กᐡ)♡

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚