桃赤書きたくなったので。
何気ない日の午後、
部屋にはかたかたとボタンを押す音だけが響く
最後のボタンをたんっ、と勢いよく押すと
今までの疲れがどっときて
ふぅと溜息をつきながらずっと曲げていた背筋を伸ばす
今日はレコーディングもないし
誰かと出かける予定もない
オフの日だ。
動画の編集でそのオフの日というのやらを半分以上使ってしまったけどね…
俺は背伸びの後、もういちど溜息をついた
…
さて、
暇だ()
…そういえば、
あいつはどこいった…??
実は朝からそいつのウザ絡みが酷かったため
冷たい対応で放ったらかしにしてしまった()
あいつのことなら出かける時は声かけるはずだし
きっとこの家のどこかにいるだろう
俺は長時間のパソコンとのにらめっこの末
目が疲れてしまったから
とりあえず飲み物でもと思い
重い腰を上げてリビングへと向かった
リビングに着いたら
ポットにお水をとぷとぷ入れて
この前紫くんから貰った紅茶の茶っ葉を用意する
普段こういうの飲まないけど
たまには背伸びをして大人の休日というものを堪能するかと思いながら
またまた貰い物のお菓子を手のひらいっぱいに持った
るんるんとそのお菓子を机の上へと運んでいると
ソファの上で何やらピンク色のフサフサしたものが見えた
まぁ、それが何なのかは
みんなも予想出来てるだろうね
ソファの背もたれの方から覗いてみると
やっぱり、
俺が数時間前に追い払ったアイツが
すうすうと寝息をたてていた
俺は彼が起きないようにそっとお菓子を机に置き
ぽっとのスイッチを入れた
ぽっとのお水が沸騰するまでまぁまぁ時間がかかるため
俺はまた暇になり
スマホを手に取って、
カメラを開いた
理由はもちろん
彼の間抜け面をスマホにおさめるためだ
彼が起きないように近づき
そっとシャッターボタンをおす
ぱしゃりとシャッター音が鳴ったのは予想外でドキリとしたが
彼は深い眠りについているのか
その音で起きはしなかった。
アルバムに追加された彼の寝顔を見て悪い顔をする俺
だがこのイタズラ赤くんはこれでは終わらないのである
まずは再度確認のため
彼の頬を指先で優しくつついてみる
…よし、
寝ているっ、
赤隊員、安全を確認しましたッ!
それでは、もう少し攻めて見たいと思います…
声に出さないようふざけながら
恐る恐る彼のほっぺを引っ張った
引っ張った時、彼は小さく反応したが
別に起きたわけではなさそう、
ほっぺを引っ張られておかしな顔になっている彼を
俺はもう一度写真で撮った
まぁ、俺は学ぶ男ですから
次はシャッター音が聞こえない加工アプリで撮りましたよ✨
俺は調子に乗って
彼の顔をいじり続けた
途中で
彼の顔の良さと肌の綺麗さにイラってしたけど
彼の色んな顔が撮れて
俺は満足したよ✨(
あとは数枚加工してSNSにでも投稿しようかなぁ〜
とりあえず、
さっき撮った彼の間抜け面の写真を
黄色の相方に送信した
そしたらスマホを触っていたのか
直ぐに既読がついて
返信が来た
桃くんに怒られますよ、w
バレなきゃいいのですよ(
でも赤、僕にこれ送って良かったんですか?
、???
うちに相方が何言ってるのか分からない((
だーかーらー、
彼氏の寝顔って、恋人の特権みたいな所ありません?
とっけん…、、。?
…たしかに
そんな気もするけど、、。
ちなみに僕は桃くんの寝顔初めて見ましたよ
飲み会の時も僕がすぐ酔って寝てしまうので。見たこと無かったです
たしかに。
黄くんすぐ寝ちゃうし。笑
でも酒強い俺も
付き合う前は桃くんの寝顔見たこと無かったな…
そう思うと
俺は黄くんに写真を送った事を少し後悔した気がした
すると、相方からもう一通
赤、今後悔してますよね?笑
…
ばれてる、
大丈夫ですよ、僕見なかったことにするので
…そんなことで俺のその少しの後悔が消えると思っているのだろうか
だが、これは彼なりの優しさだろうと思い
俺は相方に送った桃くんの写真を削除した
相方との連絡もひと段落着いて
まだ沸かないお湯にまてず
俺はお菓子に手を伸ばす
そのお菓子を口に入れたとたん
甘い香りがいっぱいに広がって
心が満たされていく気がした
甘いものは久しぶりだ
いつも忙しくて、ご飯もあまり食べない日も続いていて、健康にも良くないなとは自分でも思っていた
けど、
それは、俺らを好きでいてくれるみんなのため、
こんなことでひょろひょろしてられないからね
そんな感じで考えてたら
すぐ後ろの方から、うめき声が聞こえた
もちろん、あのモサモサピンク野郎だ(
俺は桃くんの方を向いた
けど、からわずずっと寝ている
きっとさっきのは寝言だろう
…、
…特権
桃ちゃんの顔を見ると、さっきのこの言葉が浮かび上がった
…、この寝顔は、俺の
俺だけに見せる顔…
食べかけのお菓子を机に置き、
自分の手を彼の顔に近ずけた
すると、
急に自分の腕を掴まれた
?????、
もちろん、掴んだのは
桃くん
え、あれ、
起きてたの???
そう声に出す隙さえ与えてくれず
気がつけば俺もソファーへと連れられていた
あまりにも急なので
一瞬動けなくなったが
ポットのお湯がわけたカチッと言う音が聞こえて
俺は我に返った
お湯…、
と、ソファーから降りようとしたが
腰を桃くんにがっちりと掴まれているので、
逃げようにも逃げられない、
でも、桃くんは寝起きのせいで
とろんとした目で俺を見ている、今にも寝そうだ
きっと寝ぼけているのだろう
そう思い俺は桃くんにベットに行くようにと声をかけると
俺の声は寝起きの桃くんの耳には届かなかったのか
いきなりグイッと顔を近ずけられ
俺の口にキスをし
さらに唇を舐められて
俺の体はびくりと反応する
その後の彼は
あまい、と小さく低い声で呟いた
その言葉で、俺の体が熱くなったのが分かる
甘いのは絶対さっき食べたお菓子のせいだ
桃くんから離れようともがいて抵抗してみるが
体格差がまぁまぁあるため、力では勝てず
彼は止まらず舌を入れてきた
辞めるように声を出そうとするが
思うように声が出せない
息が段々と苦しくなってゆく
部屋では、2人の吐息だけが聞こえる
もう、どれぐらいキスをしているのだろうか
もう頭が真っ白、
息が苦しい
俺は耐えれず桃くんの背中を弱々しく叩いた
すると、桃くんが俺からぱっと離れて
やっと苦しさから解放された
俺ははぁはぁと息を切らせたが
寝ぼけている桃くんは止まらず
かまわず首筋に噛み付いてきた
もう、色々急すぎて何が何だか
俺は抵抗できずにそれを受け入れることしか出来なくなっていた
桃くんがやっと顔を上げると
俺の首や肩はぴりぴり痛くて
鏡で見なくとも、たくさん後をつけられるのが分かる、
桃くんが落ち着いたのに気づいて
一体どうしたのか聞いてみた。
すると、ぽそりと桃くんは何か喋ったが、小さすぎて聞こえない
すると、俺に抱きついてきて
また身動きが取れなくなった
何かいつもとちがう
寝起きのせいもあるのか、
いつもよりテンションが全然違うし
少し悲しそうにも見えた
だから、あまり抵抗するのはやめて
俺は彼の背中に手を回した
「…ゆめ、」
そう彼が呟く
抱きついているから、
彼の顔は俺のすぐ横にあって
小さな声でもバッチリと聞こえる
優しくて、温かい
でもどこか悲しそうな、低い声。
すると、彼はぽつぽつと続きを話し出した
「夢で、お前が…赤が。俺の事…」
そこで彼は話すのを辞めると
俺をさらに強く抱き締めた
いったい夢の中で俺は桃くんに何をしたのかは、分からないけど
彼の様子から、きっとあまり良くない夢を見たんだろうな
俺は、どこにも行かないよ
黙り込む彼にそう言うと
ん、、とだけ言って
顔を見せたくないのだろうか、ずっと俺の事を強く抱きしめたまま
こちらを見てくれない
こんな桃くんの姿を見たのは初めて
なんだか、ぐずってる子供みたい
桃くんってこんなことすることあるんだ。
可愛くてつい頭を撫でる
すると、また桃くんが口を開く
耳元でゆっくり、
「俺の事、すき…?」
とだけ言ってきたので
俺は撫でるのをやめて
なるべく優しい声で
好きだよ、と答えた
続けてまた桃くんは
「愛してる?」
と言ってきて
あの桃くんがこんなになるなんて
一体夢でどんなことが起きたのかと考えたけど
おれはまた優しく
愛してると答える。
こんな桃くんは初めて見たけど
この状態はいつまで続くんだろう
まさか、また桃くんが眠りにつくまで、?
そんなことになったら本当に子供あやしてるみたい、
随分と大きな子供。笑
そう考えていたら
ゆっくりと桃くんが抱きしめてる腕の力を抜いて
俺の背中から腕を離すと
突然目の前の景色が変わった
突然のことでわからなかったけど
さっきまで見えていなかった桃くんの顔が見えて
やっと状況が理解出来た
俺今、
押し倒された、。
いや状況は理解出来てもなんでこうなった、、
そんな雰囲気だったかな
いや、ただ押し倒しただけなのかも、、
でもなんで急に??
脳が追いつかなくてぐるぐる色んな事が頭をよぎる
桃くんに話しかけようと顔を見ると
桃くんは
さっきまでのとろんとした目ではなくて、
不意にもドキッとしてしまった
声が出ない、
さっきまでの可愛い桃くんはどこ、?
子どもはどこに行った、?
また考えていたら
桃くんの顔がさらに近ずいて
俺にささやく
「ねぇ、、。」
「しよ、?」
優しく低い声
でも、さっきとは全然違う
俺が初めて見る桃くん、
彼のことばに対し
俺はかんたんに受け入れる
あーあ、明日予定あるのにな
腰…どうしよ。
でも、
桃くんの
優しい声も、顔も
かっこいいけど、たまに甘えてくる可愛いとこも
全部、俺のもの。
そんな桃くんを見れるのは
おれの特権。
え待ってこれ下書きにあった
えぇ、ボツすぎん???
国語苦手なのバレバレなのだがふへへへへ
まぁいいや、うん
つぎ、次頑張ろか、うん()
それではばいびん
コメント
7件
無事!私死亡しました!😇
え、?待って、?すきすぎる…うわぁぁ、桃赤好きすぎるぅぅぅぅ(´;ω;`) ブクマ失礼!最高!!