ニキ
ニキ
コツコツコツ……
家に向かう途中にある短いトンネルを息を切らしながら走り抜ける俺
後ろからは、一定のリズムを崩さずに俺の後をおってくる足音が聞こえてきていた
ニキ
普段家の中からほとんど出ない俺には、絶えず走り続けるこの状態はとてもキツかった
喉の奥で少し血が滲み、吐き気を覚えた
それでも足を止められず、必死で走り続けた
ニキ
ガチャッ……バタンッ……カチッ
ニキ
ニキ
やっとの思いで家にたどり着いた俺は、素早く玄関の中に体を滑り込ませると、鍵をしててドアロックもかけて、そのまま玄関のドアを背にしてズルズルとしゃがみこんだ
両腕を膝の上に乗せて、深いため息とともに頭を膝の間に深く沈めた
ニキ
ニキ
ニキ
メンバーと仕事で外に出る時は大丈夫
1人で仕事があって外に出て、夜遅くなるとかならずアイツが追いかけてくる
誰だかはちゃんと確認できてはいない
でも追いかけてくる……
体勢はそのままに、頭だけ上を向けて天井を仰いで目を瞑る
ニキ
ニキ
カタカタカタカタ
ニキ
ニキ
ニキ
ポコンッ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
ニキ
いつもの様にサーバーで作業をしていると、ボビーが入ってきていつも通りのトーンで声をかけてくる
しろせんせー
ニキ
カタカタカタカタ
しろせんせー
ニキ
しろせんせー
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
ボビーの心配そうな声を受け流しながら、作業を続ける
ここの所悩まされているアイツのことは、誰にも話していなかった
要らぬ心配をかけたくなかったのが、1番だったがボビーにはなんとなく話したくなかった
しろせんせー
ニキ
ニキ
しろせんせー
ニキ
しろせんせー
何事も無かったかのように仕事の話をする
ただただ楽しく好きなことだけをしていた以前とは違って、今はいろんな企業やコラボ相手などが絡んでくることが増えてきていて、考えることが多くなった
後をつけられる以外実害のないアイツの事など気にしている時間がもったいないと思っていた
もっと早く……もっと早く相談していれば
なにか違っていたのかもしれないと今なら思える……
ピピピピピピピ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
目覚ましを止めて、今日のスケジュールを確認する
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
レコーディングを終えてスタジオから出ると、先にレコーディングを終えていたはずのボビーとりぃちょかそこに座っていた
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
りぃちょ
りぃちょ
しろせんせー
ニキ
りぃちょ
りぃちょ
しろせんせー
ニキ
ニキ
ニキ
りぃちょ
りぃちょ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
りぃちょ
ハイテンションな2人に押されて、そのままレコーディングスタジオを後にし、待ち合わせ場所へと向かった
その時の2人が、俺の見えないところで目配せをし合い、深刻そうな顔で頷きあっていたことなどつゆ知らず……
りぃちょ
しろせんせー
キルシュトルテ
キルシュトルテ
りぃちょ
ニキ
程よく酒が進んで、それぞれが気持ちよく酔い始めた頃、キルちゃんがなんとなしに口を開いた
キルシュトルテ
キルシュトルテ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
りぃちょ
りぃちょ
しろせんせー
キルシュトルテ
キルシュトルテ
しろせんせー
ニキ
ニキ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
しろせんせー
ニキ
りぃちょ
しろせんせー
キルシュトルテ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
しろせんせー
ニキ
りぃちょ
ニキ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
ニキ
ニキ
しろせんせー
りぃちょ
キルシュトルテ
ニキ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
ニキ
りぃちょ
りぃちょ
先に見ていたりぃちょが、ひどく狼狽えた表情でこちらを見ていた
その隣で一緒に見ているボビーは眉間に皺を寄せて真剣な顔をしている
2人の反応が気になって俺もキルちゃんのスマホをのぞきこんだ
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
しろせんせー
俺はそのスクショを見て何も言えなくなっていた
きっと書いたのはアイツだと思ったのもあるが、その正体まで予想出来てしまったからだった
キルシュトルテ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
キルシュトルテ
キルシュトルテ
ニキ
ニキ
りぃちょ
ニキ
りぃちょ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
キルシュトルテ
ニキ
ニキ
りぃちょ
りぃちょ
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
キルシュトルテ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
りぃちょ
りぃちょ
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
ニキ
ニキ
しろせんせー
ニキ
ニキ
ニキ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
しろせんせー
キルシュトルテ
キルちゃんたちに見つめられて、記憶の奥底に追いやっていた記憶を辿る
俺の中ではあまりいい思い出ではなくなっているそれらを紐解くのは、少し嫌な気持ちになっていた
そしてふと、ひとつの出来事を思い出した
セフレとの情事を終え、俺はベッドサイドのソファに腰掛け、スマホを見ながら紫煙をくゆらせていた
ニキ
ストーカー男
ニキ
ストーカー男
またか……と心の中で思っていた
セフレの癖に、必ず次の約束を取り付けようとする
正直面倒になってきていた
ニキ
ニキ
ストーカー男
残念そうに目を伏せるセフレを見て、ダルいなと感じながらタバコを深く吸う
ストーカー男
ニキ
ストーカー男
ニキ
いきなり見せられたのはインポートブランドの新作の紹介記事だった
ニキ
ストーカー男
ニキ
ニキ
ニキ
ストーカー男
ストーカー男
ニキ
ストーカー男
ストーカー男
ニキ
ニキ
意味のわからないことをいってはしゃぐセフレに、俺は心底呆れて深いため息をついた
思わず零れた本音も、自分の世界へと行ってしまったアイツの耳には届いていないようだった
俺の回想を話している間、ボビーたちは眉間に皺を寄せて真剣な顔で聞いていた
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
りぃちょ
りぃちょ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
『連絡が取れなくて辛い』 『俺との連絡は嫌がるのになんで……』 『他の男と仲良くするなよ……』 『俺を無視するなよ……既読つけろよ』
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
キルシュトルテ
一気に俺に視線が集まる
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
キルシュトルテ
しろせんせー
りぃちょ
りぃちょ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
唇を噛むようにして俯く俺に、全員が小さくため息をついた
呆れられたと思った俺は、ますます顔をあげられなくなっていく
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
りぃちょ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
しろせんせー
しろせんせー
少し身を乗り出して前のめりになりながら話を聞こうとしてくれる奴らに、少しだけ涙が出そうになった
俺は、自分が思っていたよりも不安になっていたらしかった
りぃちょ
りぃちょ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
その日、外での仕事と仲間との飲みを終えて家に着いたのはもう日が高くなり始めた頃だった
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
オートロックを抜けて玄関のところまでくると、ドアノブに何かが引っかかっているのが見えた
ニキ
コンビニの袋に入ったそれは、心当たりがなかった
ニキ
ニキ
ニキ
オートロックのマンションに住んでいるため、鍵を持っている住人か住人が許可をした人間しか入れないはずだった
こんなものを持ってくる人間に心当たりが無い……そもそも俺はさっきまで外にいたから招き入れることもない……
ニキ
ニキ
カサカサカサ
ニキ
ニキ
カランッ……コロコロコロ
中身を見て一気に悪寒が身体中を駆け抜けた俺は、思わずそれを投げ捨ててしまった
床に落ちたソレは、袋の中から飛び出し、コロコロと床をころがっていく……
ニキ
ニキ
ニキ
暫くソレを見つめていたが、ソレをそのままにしている訳にもいかず、袋越しに掴んでそのまま袋の口を閉じて部屋の中へと持ち帰った
しろせんせー
りぃちょ
りぃちょ
キルシュトルテ
りぃちょ
りぃちょ
りぃちょ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
キルシュトルテ
りぃちょ
しろせんせー
りぃちょ
りぃちょ
ニキ
しろせんせー
キルシュトルテ
キルシュトルテ
しろせんせー
りぃちょ
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
キルシュトルテ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
しろせんせー
りぃちょ
キルシュトルテ
俺の言葉を聞いて、3人が焦ってキョロキョロし始める
俺は辺りを見回すのも怖くて俯いたままでいた
しろせんせー
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ボビーが見ている方向は、俺の左斜め前の方向だったので、ゆっくりとそちらの方へと視線をうつした
ニキ
ニキ
しろせんせー
りぃちょ
しろせんせー
キルシュトルテ
りぃちょ
ニキ
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
俺は隣に座っていたボビーの方を振り返った
すると、スルッと自然な感じで肩を抱かれて、ボビーの方へと引き寄せられた
ニキ
ニキ
りぃちょ
キルシュトルテ
目の前に座っているキルちゃんとりぃちょはニヤニヤして楽しそうな顔になった
俺は、華奢な腕からは想像できないほどの強い力で抱き寄せられて、一気に顔が赤くなる
りぃちょ
りぃちょ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
耳に口を寄せられ、低く囁かれるように言われて、一気に身体が熱くなるのを感じた
キルシュトルテ
キルシュトルテ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
恥ずかしさに耐えかねて両手で赤くなってしまった顔を覆った
ストーカー男
ストーカー男
真横に聞き覚えのあるアイツの声が聞こえてきてビクッと体が反応した
それに気づいたボビーが、俺を抱きしめる腕の力を少し強めた
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ストーカー男
ストーカー男
ニキ
ニキ
ストーカー男
ニキ
ニキ
ストーカー男
ストーカー男
キルシュトルテ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
りぃちょ
りぃちょ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
りぃちょ
りぃちょ
ニキ
キルシュトルテ
ニキ
ニキ
りぃちょ
ストーカー男
ストーカー男
ストーカー男
しろせんせー
ストーカー男
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
りぃちょ
キルシュトルテ
ニキ
ストーカー男
ストーカー男
ストーカー男
ストーカー男
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ストーカー男
ニキ
ニキ
ストーカー男
ニキ
ニキ
ニキ
ストーカー男
ストーカー男
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
ボビーに呼ばれて振り返ると見たことの無い優しい顔で俺を見つめていた
しろせんせー
チュッ
ニキ
ニキ
りぃちょ
軽く触れるだけのキスをされ、俺は目を見開いてボビーから目が離せなくなった
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
キルシュトルテ
キルシュトルテ
りぃちょ
ストーカー男
ストーカー男
ストーカー男
ストーカー男
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ストーカー男
ストーカー男
ソイツは、忌々しそうに舌打ちをして遠ざかっていった
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
りぃちょ
ニキ
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
キルシュトルテ
りぃちょ
りぃちょ
キルシュトルテ
キルシュトルテ
しろせんせー
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
ニキ
ニキ
しろせんせー
ニキ
しろせんせー
しろせんせー
りぃちょ
りぃちょ
りぃちょ
キルシュトルテ
ニキ
しろせんせー
りぃちょ
キルシュトルテ
ニキ
ニキ
ニキ
りぃちょ
キルシュトルテ
俺は熱の治まらない顔を手でパタパタと仰ぎながら3人を睨みつけた
ボビーの優しく甘い視線に、少し身体が疼くのを感じながらいたたまれなくなって目を伏せた
コメント
11件
莉衣那様ぁぁぁ!!親の前で叫びそうになったじゃないですか〜、相変わらず神作で性癖にぶっ刺さりました
しろニキ…うはぁぁぁいつもいつも神作品をありがとうございます…🥹✨ まじで深夜なのに叫んじゃいました🥹💕
もうこれ短編じゃないだろ…本出した方がいい…だいっすき!!