弐十
忙しすぎて仕事以外で話してねぇなぁ あいつ独り立ちして面倒見る機会減ったし
弐十
弐十
元々何回告られたって振る予定だったし、これで…チクッ
弐十
弐十
弐十
キルシュトルテ
ピリついてんじゃん
弐十
キルシュトルテ
普段声荒げたりしないのに
弐十
その時少し離れたところから声が聞こえた
女同僚
これなんだけど…
ニキ
あー、これはね〜…
弐十
キルシュトルテ
キルシュトルテ
何にイラついてんの?
弐十
キャメロン
でかい声したけどなんか
トラブル?
弐十
すみません、なんでもないです
キャメロン
ま、何かあったらいつでも頼ってな
弐十
キルシュトルテ
弐十
キルシュトルテ
弐十
手動かせよ、また残業に
なるぞ
キルシュトルテ
女同僚
ちょっと苦戦してたから
助かったよ〜
ニキ
その声の方を見ると楽しそうに笑い合っていて
弐十
その光景を見た瞬間何故か虚しさが込み上げ ガタッと席を立ちどこかへ向かう
キルシュトルテ
ちょ、おい…!
弐十
なんでかあの場にいたくなかった あんな笑顔知らない ずっと俺にアプローチしてたくせに…! そのくせに俺にみせたことない顔をしてヘラヘラと 笑う彼を見たくて逃げだした
弐十
はぁ、と長い溜息を着くと天井を見上げる 蛍光灯が眩しく目を細め考える
弐十
弐十
あいつは女の人と恋愛して結婚してそんな幸せが待ってるんだ
弐十
それからどれくらい経っただろうか
弐十
弐十
ガチャッ
キルシュトルテ
弐十
キルシュトルテ
弐十
キルシュトルテ
キルシュトルテ
弐十
キルシュトルテ
好きなんだろ?
弐十
そんなわけないだろw
キルシュトルテ
弐十
何言って…
キルシュトルテ
あいつが同僚の女の子と話してるのが嫌だったんじゃねぇの?
弐十
キルシュトルテ
少しは素直になったら?
弐十
弐十
キルシュトルテ
それだけ言うと倉庫から出ていく
弐十
弐十
しばらく泣き腫らすとだんだん落ち着いてきて
弐十
弐十
弐十
少し時間を戻そう
ニキ
ニキ
女同僚
これなんだけど…
ニキ
あー、これはね〜…
ニキ
でも、先輩と話もできないなんて)
女同僚
ニキ
その方が見やすいと思うよ
女同僚
ちょっと苦戦してたから
助かったよ〜
ニキ
女同僚
たんだね
凄いわかりやすい資料が
できそうだよ!
ニキ
それは良かった
ニキ
女同僚
ニキ
女同僚
早速作り直さなきゃ!
ニキ
女同僚
ごめんね?
ニキ
じゃ、俺も仕事戻るから
女同僚
ほんとありがとね
ニキ
その時慌てるような声が聞こえた
キルシュトルテ
ちょ、おい…!
ニキ
ニキ
さっさと終わらせて先輩と話せる時間作らなきゃ!
弐十
弐十
そう思い歩き出そうとすると呼び止める声が
ニキ
弐十
ニキ
先に帰ったんだと思ったんですけど
弐十
ニキ
もしきついならタクシー
呼びましょうか?
弐十
それじゃ
そう告げると足早にその場を離れようとする
ニキ
もしかしてなんですけど…
泣いてました?
弐十
そ、んなわけ…w
ニキ
それに目元が少し赤くなってますよ
見られたくないと言わんばかりにバッと顔を背ける
弐十
ニキ
弐十
ほら今日話してた同僚の子結構いい感じだったじゃん
弐十
弐十
弐十
弐十
弐十
弐十
弐十
弐十
弐十
弐十
もっと周り見ろよ、俺よりいい人いっぱいいるだろ
弐十
弐十
弐十
弐十
弐十
なるなんて…だせぇなぁ…)
ニキ
弐十