サカナ
サカナ
サカナ
⚠️この作品には以下の要素が含まれます⚠️
髪あり、瞳あり、常連モブオリキャラあり、ファミリーネームあり、キャラ崩壊あり、史実なし
サカナ
サカナ
前回のあらすじ トラックに轢かれたイングランドは、大好きな乙女ゲームの悪役令嬢「イギリス」に転生し、このままでは死の運命が待ち受けている
イギリス
イギリス
そうとなればまずは、情報を整理しなくてはなりません
イギリス
イギリス
少し高い椅子に登り、手に入れた自由帳とペンを持って机に向かう
イギリス
5歳にしては些か綺麗すぎる字で、自由帳へゲームのストーリーをまとめるイギリス
イギリス
星の魔法ノート学園日記
乙女ゲームとして高い人気を誇るそのゲームのストーリーは、非常に完成度が高く、私もついついのめり込んでしまいました
魔法や異種族など、前世では考えられないファンタジックな要素まで拘られています
主人公ニホン・ユメホシが入学した魔法学園で様々なキャラクターとストーリーを展開し、誰を攻略するかによって結末は異なり、何周しても楽しいゲームでした
攻略対象1人目は、アメリカ・コモンウェルス
この国の王族で、第一王子
主人公は獣人族、しかも平民の生まれです
貴族ばかりの学園で身分の差からいじめられていたところを、アメリカが助けるところから出会います
このいじめの主犯格が、わたくしイギリス・ランカスターなのですが…
2人目は、カナダ・コモンウェルス
アメリカの弟、つまりは第二王子になります
おそらく、1番攻略したキャラクターですね
ちょっとした推しでした、懐かしい
3人目は、フランス・ラファイエット
エルフの貴族である、ラファイエット家のご令息です
スチル回収のために何度か攻略したものの、私はあまり好きませんでした
4人目は、ドイツ・フォン・クルップ
主人公と同じ獣人族でありながら、鋼鉄と技術で貴族としての身分を獲得した堅実な家系です
主人公へのいじめを断罪する際、わたくしを糾弾するのが彼だったはず
あまり近づきたくありませんね
5人目は、ポルトガル・ブラガンサ
わたくしにとっての幼馴染であり、有名な商家の長男です
よく我が家に来てはお兄さんぶっていますが、私は17+5歳…お兄さんだと思ったことはありません
最後の6人目は、ロシア・シェレメーチェフ
北方に住む巨人族の貴族で、主人公と同じように少し遠い地から来た令息です
わたくしのような人間族では、軽く捻られてしまいますね…鍛えておかなくては
それぞれ、わたくしイギリスともう1人ライバルの令嬢はいますが、ひとまず各エンドのわたくしの末路を思い出しましょう
アメリカの場合は、主人公への陰湿な嫌がらせなどのいじめを断罪され、処刑
カナダの場合は、ヤンデレらしく密かに、誰にも知られることなく抹殺
フランスの場合は、エルフの森に招かれたのちに行方不明
ドイツの場合は、社交パーティーで犯罪紛いのいじめの証拠を暴露されて牢獄へ入れられ、天涯孤独の身
ポルトガルの場合は、幼馴染であることを利用して毒殺
ロシアの場合は、主人公のおかげで打ち解けられた領民とランカスター領民で反乱を起こし、火炙り
イギリス
イギリス
一体わたくしが何をしたというのでしょう、他の令嬢たちはただの失恋で終わるといいますのに
…いじめのせいですね
いやいや、それでもこの末路は酷いものですよ
イギリスはノートにまとめた自身に待っている運命たちを恨めしく思いながら、今後どうしようかと悩んだ
イギリス
イギリス
イギリス
歴史の修正力は侮れないものです
わたくしが何もしていなくても、手違いで殺された、なんてことになってしまっては意味がない
イギリス
イギリス
イギリス
どう足掻いてもバッドエンドにしか辿り着けないのなら、自分で自分のハッピーエンドを探すしかありません
「秘密ノート」と記した自由帳を仕舞い込み、イギリスはメイドを呼び戻した
サラ(メイド)
イギリス
サラ(メイド)
サラ(メイド)
イギリス
そういえば、処刑されそうだということに気を取られて、本日の予定をすっかり忘れていました…
今日はわたくしの婚約者と顔合わせの日
わたくしの婚約者は、第一王子アメリカ・コモンウェルス…
ポルトガルの他に、まだ関わりのあるメインキャラがこんなところにいたなんて!
だからおめかしをして、それで姿見をもらって…
ああ、どうしましょう!
完全に忘れておりました!
イギリス
サラ(メイド)
サラ(メイド)
イギリス
いくらわたくしの命がかかっているとは言っても、それはあくまで未来の話
前世がどうとか、ゲームの話とか、そんな馬鹿げたことを信じてもらえるはずがありません
本来なら、王妃になれるチャンスである第一王子の婚約者なんて、とても名誉なことです
公爵家にとっても有益なこと…
でも、私は死にたくない!
なんとか断りましょう
断って、少しでも死から逃げなくては!
子供なのに綺麗な顔だなぁ
第一印象は、それでした
アメリカ
イギリス
イギリス
アメリカ
アメリカ
イギリス
相手もまだ6歳の子供のはずなのに、アメリカは大人のように余裕のある態度で振る舞う
精神的にはイギリスの方が大人だが、流石は王子といったところだろうか
アメリカ
アメリカ
近くで控えている相手方の執事が不安そうにため息をついている
なるほど、この余裕のある態度は王子だからではなく、クソガキだかららしい
初対面なのに遠慮なくわたくしに近寄ってきて、早く済ませたいと顔に出ていますね
私とてアメリカと長く話したいわけではありません
イギリス
アメリカ
イギリス
澄んだライトブルーの瞳に見つめられ、イギリスは言葉を詰まらせた
断らなくちゃ
婚約破棄しなくては、わたくしが死んでしまう可能性が高まるのですから
アメリカ
イギリス
アメリカ
イギリス
アメリカ
サラ(メイド)
イギリス
イギリス
アメリカ
サラ(メイド)
アメリカ
イギリス
イギリス
アメリカ
アメリカ
イギリス
サラ(メイド)
サラ(メイド)
サラ(メイド)
2人がかりでわたくしを引き止めようとしているけれど、私の覚悟も固いものです
命がかかってるなら、幸せになれるはずがありません!
イギリス
アメリカ
アメリカ
アメリカはその言葉に随分とショックを受けたようで、呆然の立ち尽くしていた
イギリス
イギリス
サラ(メイド)
ここできっぱりお断りしておかなくては、きっとまたお母様たちの方で色々と事が進んでしまう
今はわたくし以外の相手がいないから困っていらっしゃるだけで、未来には平民といえどわたくし以上に素晴らしい方と出会えますもの
でしたら、わたくしは障害になるだけです
今のうちに婚約破棄しておけば、両方に都合の良いようになるはずなのですから
サラ(メイド)
サラ(メイド)
サラ(メイド)
イギリス
イギリス
サラ(メイド)
公爵家に仕えている方々が焦り、必死にわたくしの言葉を弁解しようとしています
申し訳ないけれど、わたくしは公爵家から追い出されようともこうしなくてはならない理由があるのです
アメリカ
イギリス
アメリカ
アメリカ
イギリス
アメリカ
どうして…???
わたくし、王子に向かってそれなりの言葉を投げかけたはずなのに…
普通なら、婚約なんてこちらから願い下げだ!くらい仰るはずでは…?
イギリス
アメリカ
イギリス
アメリカ
イギリス
アメリカ
イギリス
おかしい…こんなはずでは…
アメリカ
アメリカ
イギリス
イギリス
アメリカ
アメリカ
アメリカ
イギリス
子供の考えることはわからない
心底そう思ったイギリスだった
アメリカ
アメリカの執事
アメリカ
アメリカ
アメリカの執事
アメリカ
ああいうおもしろい女、おれがにがすわけないじゃん
アメリカ
はやくおれのことスキになってくれないかなぁ〜
イギリス
イギリス
ひょっとして、自ら死に急いでいたのでは?
わたくしの命は所詮、残酷な処刑の道にある悪役令嬢でしかない
行動は慎重に、ですね
コメント
10件
すごいニヤニヤしちゃいました!!すごく面白いです!!うわーー!!(言葉にできない尊さ)この先どうなるんでしょうか!?すごく気になります……!!応援してます!!
これは……破滅を回避しようとして逆に好感度上げてハーレムになるパターンだな!可愛い!(?) 面白いですね!めちゃくちゃ面白いです!! 令嬢らしくない子は「面白い」ってどちゃくそ好かれるか「はぁ…?」って引かれる・呆れられるかの2択だと思ってる人←
アメリカ・コモンウェルスとかいうこの小説以外では確実に見ない名前すきです コモンウェルス家、人数がかなり多そう うぇえめちゃくちゃ面白い!!!婚約破棄させてくれないメリカ!!! 圧をかけるようで申し訳ないですが楽しみにしてます!!