騎士
騎士
姫
姫
姫は沈んだ顔をしている
騎士
騎士
騎士
騎士
騎士は薔薇を差し出す
姫
姫
騎士
騎士
姫
姫
姫
騎士
騎士
騎士
騎士
三本の薔薇に込めた
身分違いの想いに
姫
姫
姫
姫
三本の薔薇の花言葉は
【愛しています】
姫は薔薇を見つめ
二本の薔薇をティアラに
一本の薔薇を胸元に飾った
姫
姫
姫
騎士
騎士
姫
騎士
騎士
姫
姫
騎士はハッと息を飲んだ
騎士
騎士
姫
騎士
騎士
騎士
姫
姫
騎士
騎士
心に芽生えた淡い期待を
姫の言葉が、手折る
騎士
騎士
騎士
騎士は首を横に振ると 姿勢を正した
花屋
人と人はすれ違う
だから僕は、花を売る
想いを届けるために
今宵も、また一人
悩める人が、やって来た
花屋
花屋
花屋
騎士
騎士
花屋
花屋
花屋
騎士
花屋
花屋
騎士
花屋
花屋
花屋
騎士
花屋
花屋
騎士
騎士
花屋
花屋
騎士
騎士
花屋
花屋
翌日
騎士
騎士
姫
騎士
騎士
騎士
姫の前にひざまずき
七本の薔薇を手渡す
【密やかな愛】
と想いを込めて
姫
姫
姫は薔薇の香りを楽しんだ後
五本の薔薇を騎士に返した
姫
姫
姫
五本の薔薇の花言葉は
【貴方に出会えて嬉しい】
騎士
騎士
騎士
騎士は薔薇を受け取ると
二本の薔薇を姫に贈った
騎士
騎士
騎士
姫
姫
姫
姫
姫
姫
姫は一本の薔薇を 差し出した
騎士
騎士
騎士
騎士
姫
姫
騎士
姫
姫
姫
姫
騎士
騎士は姫の手を取り
自分の元へと引き寄せる
騎士
騎士
二人は手と手を取り合い
城を後にした
その後の二人の行方は
誰も知らない
花屋
花屋
二人が消えても、世界は何も変わらない
唯一変わった事は
街の花屋の売る花の種類が、増えた事くらい…
#TELLER文芸部
コメント
18件
初コメ失礼します。 最初のふたりのすれ違う思いに 切なくなりました。でも、騎士がせめて想いを贈りたいと思い それに姫が気づきハッピーエンド、すごいロマンチックでした!色んな花言葉を複数の花を使わず、あえて薔薇だけにしたのもすごくオシャレで素敵でした!とても面白かったです。 フォロー、失礼します。
ロマンチックです…! 姫が「知らない」と拒絶しつつも、騎士の思いに薔薇の本数で答えていく様子がとても素敵でした。全体的に御伽噺のようで美しいです。
凄く素敵な物語でした✨ 薔薇のやりとりで想いを伝え合う二人、数が少なになればなるほど想いが強くなる花言葉、本当にロマンチックです☺️ どこか余韻を残した終わり方、心にジーンときました!(*´꒳`*)