いれいすなら、信じられる

数日後

メイドカフェのこと、ここ数日考えたけど、 委員長はまだいいとして、りうらくんにもあんなに ひどい態度とっちゃったから、せめて罪滅ぼしでやろうかな… ああ…嫌だな…。でも、やらなきゃ。 そう思って、そのことを委員長に伝えた。

うっっっわびっくりした いつの間に後ろにいたんだろう… でも、これで許してくれるかな…

え…どうしたんだろ。 りうらくんは私にやってほしいって言ってたよね…？

うわ。バレた。 こういう時鋭いんだ… まあ、上手くごまかそう。

絶対疑ってるな… まあ、これ以上追及されることはなさそう。 一安心して、私は屋上に向かった。

sideりうら

瑚珀ちゃん、絶対無理してる。 あんなに嫌がってたのに、こんな数日で変わるとは思えない。 何があって、何を思って、やることにしたんだろう。 そう思って、ないくんに連絡した。

うああ、もどかしい～！ 何かしら力になりたいのに、何もわからないから何もできない。 ねえ、何があったの？ そう思いながら、俺は眠りについた。

side瑚珀

ヤバいかもしれない。 メイドをやると決めてから、メンタルが不安定すぎる。 ばんそうこうがどんどん減っていく。 みんなに話しかけられても、ぼーっとしていて聞いていないことが多い。 これじゃ怪しまれるな…。どうしよう。 何とか、文化祭終わるまで耐えよう。 そう考えながら、ベットに横になる。

ヤバい、涙出てきた。 ご飯も食べれてるし、学校にも行けてるし、何一つ不自由は無いのに… こんなに普通の生活ができてるのに、何でこんなに苦しいの…？ もう、やだ… いつからこんなになったんだっけ？ 生まれてからずっと、こんな感じだったっけ？ これからも、ずっとこんななのかな？ 分かんないよ… ベットで泣いていると、電話がかかってきた。 え…お母さん…！？

お母さんは、単身赴任で海外に行っている。 そりゃそうだ。忙しいに決まってる。 それに、私もお母さんといても気まずいし、助かるっちゃ助かる。

はあ…何でこうなっちゃったんだろ。 別に不自由もないし、前みたいに何かされてるわけでもないのに、 やっぱりお母さんに馴染めない。 これも全部、「あの人」のせいだ。 「あの人」に、私の人生は壊された。 二度と会うことのないであろう人を、私は今も恨んでいる。