とある東方幻想物語

霊夢が放った弾幕を地面を蹴り跳ねるように躱していく

無数の緑葉が咲夜の視界一面に広がる

全て弱めと言えど弾幕である為、咲夜は躱そうとするが躱しきれない

そして弾幕が吹き飛ばされ次の弾幕が飛んでくる

カーン...

咲夜が咄嗟に時を止める

しかし咲夜の身体には既に傷が刻まれていた

そう言って無数のナイフを通り過ぎようとしていた文に向かって投げる

カーン...

しかし時が動いた瞬間、文は消えた

バシュッ

まるでレーザーである、速すぎて目で追うことすら不可能、それを軽傷程度で防げている咲夜が凄い程である

地を蹴り上げ高く跳び、踵で相手の首の動脈を狙い掻っ切る

背後から大振りの攻撃、だが

両手を合わせ、瞬時に魔力を溜めて放つ

今まで優が使っていた魔力の使い方とは違うやり方で使う技、直ぐさまに高い攻撃力を出す時に使う両手で放つ衝撃波の技である

原理は発勁に近いがこれは表面から破壊する技となる

突如優に降り注ぐ激痛と体の重み

魔力の枯渇、今の優ならば体術の3つや4つくらい連続で出せるほどには美鈴との特訓で備わっている

しかしそんな成長も、同じことをかれこれ4回もすれば話は別である

膝をつき体力が抜けていく

体力が減るにつれ、焦りにより正確な判断ができなかったんだろう

幻影刃が1番魔力と体力の消費が少ないが、逆に魔攻衝撃波は瞬時に多くの魔力を使う為体力が持っていかれる

踏み込み何とか直撃させて放つ

背後で既に回復している化け物に向かって腰に携えてきていた斧を投げつける

化け物の脳天に突き刺さる

化け物に突き刺さっている斧目掛け走る

そして斧を引き抜きもう1匹の腹を横一文字に裂いた

周りの化け物の死体が白い煙になり消えていく

そして残る化け物に煙は集まり吸収されていく

距離を化け物は詰めていく

目は赤く光り、魔力量も増大している

「無事に帰って来て」

次回 第16話、「必殺と帰れる場所」