今を逃さない

こうして部屋を貸してもらった。

そして今日一日は休むこと、

そう言い渡された。

ただ、時刻は夕飯時。

一度離れて行った帝襟さんは、

すぐに戻ってきた。

どうしてか、少し申し訳なさそうに 言われた。

帝襟さんは急ぎ足で出ていった。

食堂、一人で良かったけど

繪鳩さんに説明する時間 無かったのかな。

考え事をしていたら、

三回ノックされた。

入ってきたのは繪鳩さんだった。

少し違和感を覚えたのを 気の所為にして、

そういえば、と夕飯について説明した。

妹の嘘を見破ってきたからだろうか

ほんの少し表情が曇ったのを見逃さない

マップを見て食堂に来たけれど、

やはりこの場に居る選手達は、 此方を驚いて見ていた。

凄く元気で明るい人で、

注目を浴びるだけでこんなに 怯えるのは意外、

…なんて思えなかった。

だって、

あの時に似ているから。

見て！あれが＿＿＿＿＿！

え、てか手繋いでんじゃん笑

一人じゃ何にも出来ないんだね笑

気にしなくていいよ、だって笑

格好つけてる？笑

屑のくせに笑

結局ずっと警戒していたけれど、

話しかけたりされる事はなくって、 安堵した。

正直明日から本格的に 関わることになるが、

人との接触は、必要最低限で 終わる事を願う。

何となく疲れた気がする。

今日は、

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