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倒れたあの日から、1ヶ月が経った。
仕事の方は、とりあえず活動休止が決定したと言う事だけを二人から聞いた。
ファンの子から休みなく送られてくるメッセージが辛くて、SNSは見れないようにして、テレビも見なくなった。
二人はと言うと、それぞれ個人の仕事もあるから毎日とは言わないけど、 ほぼ毎日どちらかは家に来てくれていた。
忙しいんだから無理しないでって伝えたら、 無理なんかしてない、会いたいから来てる って言われた。
その優しさが胸を締め付ける。
藤澤
ぼくがキョロキョロしてると、 涼ちゃんが察知したのか、キッチンを指さす。 ぼくは口パクでありがとうと伝えて、キッチンに取りに行った。
若井ならキッチンに携帯が置き忘れられてるのを見付けた時点で、持ってきてくれるんだろうな… と、ふと思ってしまう。
そして、そんな事を考える自分に嫌気がする。
藤澤
涼ちゃんの問いに首を縦に降って、手に持った携帯を見せる。
藤澤
そう言って、ニコッと笑う涼ちゃん。
ぼくは何度この笑顔に救われてきたんだろう。
この人をメンバーに誘って良かった 心からそう思ってた。
だけど、今は、ぼくのせいで涼ちゃんの人生を台無しにしてしまう罪の大きさに心が苦しくなった。
涼ちゃんには他にも夢があったのに。 ぼくがバンドに誘ったせいで…
大森
携帯の画面を見せる。
藤澤
本当は分かってる癖に。 わざと分からないふりをしてくれる涼ちゃん。
大森
藤澤
そう言って笑顔を見せる涼ちゃんに、 甘えたくなってしまった。
ぼくはどこまで自分勝手なんだろう。
声を手離して、 沢山の人に、大切な二人に迷惑を掛けて、 それでも全然思い通りにはいかなくて、 毎日辛くて…
声が出なくてよかった…
もし今、話す事が出来ていたら、 全て涼ちゃんに話してしまっていたと思うから。
そんな勝手な事、許されるはずないのに…