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先生、恋しちゃだめですよ。

第6話 - 先生と私

2020年08月17日

#恋

#恋愛

#先生

#生徒

ちゃぴきち*

水谷　桜

せ、せんせっ....

菊池　悠斗(先生)

....見た？

水谷　桜

先生、やっぱ私帰ります

私は急いで帰り支度をし、玄関へ走った。

菊池　悠斗(先生)

あ、おい！

そしてすぐさま外へ駆け出す。

水谷　桜

ハァッハァ....

水谷　桜

(先生と私が兄妹...)

水谷　桜

(いやっ...)

菊池　悠斗(先生)

水谷！

夜に響く声と共に私の手が先生に捕まる。

水谷　桜

ひっ....！

菊池　悠斗(先生)

っ......

菊池　悠斗(先生)

んな顔すんなよ...

水谷　桜

ごめんなさい、先生...

水谷　桜

私...

菊池　悠斗(先生)

桜、俺全然怒ってないから。

水谷　桜

でも、私先生と兄妹だったなんて...

菊池　悠斗(先生)

.....

水谷　桜

どうしていなくなったんですか！

私は涙を懸命に拭いながら泣き叫んだ。

菊池　悠斗(先生)

ごめんな...

先生はその大きな腕で私を覆う。

菊池　悠斗(先生)

お前のお母さんに追い出されただけ。

水谷　桜

えっ...

菊池　悠斗(先生)

もうお前の面倒を見るのはもう疲れたってさ。

水谷　桜

そんな...私のお母さんが...？

菊池　悠斗(先生)

だから俺は出て行って施設に預けられた。

水谷　桜

先生....

水谷　桜

なんで正直に言えるんですか...

菊池　悠斗(先生)

正直に言った方がいいこともあるから。

菊池　悠斗(先生)

先生じゃねえよ、今は悠斗。

水谷　桜

っ先生、さすがに下の名前では...

菊池　悠斗(先生)

俺はいつも下で呼んであげてるのになぁ？

水谷　桜

いや、それは先生が勝手に...

菊池　悠斗(先生)

お泊まり会か下の名前どっちがいい？

水谷　桜

.....///

水谷　桜

悠斗...。

菊池　悠斗(先生)

サンキュー録音したー！！

水谷　桜

え、先生！

菊池　悠斗(先生)

まぁまぁ。ありがとうな。

菊池　悠斗(先生)

あと、ずっと隠してたこと謝る。

水谷　桜

.....

菊池　悠斗(先生)

それでも好きでいてくれる...？

水谷　桜

わ、私は...私は、

水谷　桜

先生のこと...

佐々木　一馬

え、なに、告白？

水谷　桜

一馬くんっ！？

菊池　悠斗(先生)

.....

佐々木　一馬

あれっ、いつもみたいに突っ込まない...

佐々木　一馬

なにか、あったの？

水谷　桜

っ.....

菊池　悠斗(先生)

いや、何もない、帰ろ。

水谷　桜

あ、先生...

先生は走り去っていく。

その背中はすごく寂しそうだった。

佐々木　一馬

どうしたの？水谷さん、

水谷　桜

(なんて答えればいいの....)

正直に言った方がいいこともあるから。

その時、先生がいった言葉が頭を横切った。

水谷　桜

(そうだ、一馬くんならきっと内緒にしてくれる...)

水谷　桜

(たまには頼らなきゃ。)

水谷　桜

あ、あの実は....

あの後結局一馬くんにすべてを話した。

佐々木　一馬

えっ、待って、先生と兄妹だったの？

水谷　桜

まぁ義理ですけど。

佐々木　一馬

(ふーん、じゃあ先生は兄妹と知ってたんだ...？)

佐々木　一馬

(じゃあ先生と水谷さんは付き合えないんだ。よかった...)

佐々木　一馬

悲しくないの？

水谷　桜

え？

佐々木　一馬

水谷さん、先生の事好きだったんですよね？

水谷　桜

えっ...！？//

水谷　桜

いやっ、

佐々木　一馬

その反応でもうわかっちゃうよ。

水谷　桜

....内緒にしててください！.

佐々木　一馬

いいよ、ばらす必要もないし。

水谷　桜

はぁ....

水谷　桜

(昨日結局一馬くんに言っちゃった...)

佐々木　真由紗

桜ちゃーん！

そう呼ばれ、思わず教室のドアを見る。

水谷　桜

あ、佐々木先輩！

水谷　桜

学校来てたんですね？

音倉　夢香

やっほー。

そこにはもうひとりいた。桜が似合いそうな女の子。

水谷　桜

(わ、可愛い...てか、)

水谷　桜

(や、やっほー？)

水谷　桜

えっと...

佐々木　真由紗

あー、この子は私の友達。

音倉　夢香

一年の音倉　夢香です！

水谷　桜

あ、よろしくです。

音倉　夢香

先輩先輩！昨日佐々木くんと帰ってたよね！

水谷　桜

えっ、あぁ...

水谷　桜

(昨日佐々木さんと帰ったんだった...)

水谷　桜

まぁ、そうですけど。

音倉　夢香

もしかして、付き合ってるんですか！

水谷　桜

えっ、ちがっ...

音倉　夢香

かっこいいですよね、佐々木さん！

音倉　夢香

真由紗も羨ましいよ～

佐々木　真由紗

え～、あいつうざいだけだよ～

水谷　桜

あのっ！

音倉　夢香

.....？

水谷　桜

付き合ってませんよ？私。

音倉　夢香

えっ...そうなんだ？

音倉　夢香

ふ～ん...

音倉　夢香

びっくりしちゃったよ～！！

佐々木　真由紗

夢香、口走っちゃったね(笑)

音倉　夢香

ねえねえ、せっかく仲良くなれたんだから、

音倉　夢香

今度の夏祭り、この三人でいかないっ？

水谷　桜

えっ、いいんですか！？

音倉　夢香

うん、人数多い方が楽しいし。

佐々木　真由紗

それはいいねぇ。

音倉　夢香

じゃあ決定！

佐々木　真由紗

てか、夏祭り今週じゃん。

音倉　夢香

わっ、そだった、何時集合にしようか！

水谷　桜

私6時くらいが嬉しいかな。

佐々木　真由紗

いいよ、じゃあ６時に校門前集合しよう。

音倉　夢香

やったぁ！

菊池　悠斗(先生)

えー、なに、夏祭り？

水谷　桜

せ、先生....

佐々木　真由紗

はい、今度三人で行くんです。

音倉　夢香

楽しみだね～？

菊池　悠斗(先生)

いーなー、俺ぼっちだからさ(笑)

佐々木　真由紗

だから彼女できないんですよ。

菊池　悠斗(先生)

んなこというなよ！

佐々木　一馬

あー、いたいた、夢香。

音倉　夢香

あっ、佐々木くんっ！

佐々木　一馬

先生が呼んでたよ

音倉　夢香

あ、わかった、行ってくるね～！

佐々木　真由紗

はーい。

佐々木　真由紗

じゃあ私も戻ろうかな。

水谷　桜

あ、じゃあまた。

佐々木　一馬

あ、水谷先輩。

水谷　桜

あ、どうしたんですか？

佐々木　一馬

夏祭り行くんですか？

水谷　桜

あ、そのつもりですよ。

佐々木　一馬

実は中学卒業して引っ越してきたばかりで、夏祭り初めてなんですよ

水谷　桜

あ、そうなんですか？

佐々木　一馬

それでなんだけど、夏祭り案内してほしい...と言うか...

水谷　桜

て言う事になって....

音倉　夢香

え～、じゃあ一緒に行けないの？

水谷　桜

夢香ちゃんたちもって言ったんですけど

水谷　桜

なんていうか....

音倉　夢香

あー、佐々木くん私のこと嫌いみたいなんだよね。

水谷　桜

えっ？

音倉　夢香

私も佐々木くんの事追いかけてここの高校受かったと言うか、そういうのなんだ。

水谷　桜

そうなんですか、じゃあ頑張ってくださいね！

音倉　夢香

うん

音倉　夢香

はぁ....

音倉　夢香

何なのあいつ、ただの男好きじゃん...

音倉　夢香

しかもなに頑張れって、まぁ無理だろうみたいな？

音倉　夢香

チッ...

音倉　夢香

ムカつく....

音倉　夢香

絶対一馬くん奪ってやるからな...

先生、恋しちゃだめですよ。

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