番外編 第二話 小倉葵の過去(後編)
あの日の一件以来、輩に 目をつけられる事が多くなった
そしてあんな輩と関わる俺を助けようとする奴は居なかった
スタ、スタ、スタ、スタ
男子生徒
男子生徒
小倉葵
男子生徒
男子生徒
タッタッタッタッ
小倉葵
こうして話しかけても、まるで虫でも避けるかのようにされる
何もしていない、名前もクラスも知らない男子生徒にさえこの扱い
小倉葵
望んだところで 終わるわけでも無いのに
誰かが助けてくれるはずもないのに
ただ単位のために学校へ行き、嫌な思いをして帰る毎日
小倉葵
意味を求める意味もない… 考えれば考えるだけ苦しい
それならいっそ、自分なんて…
と、何度思ったか
だが、そんなある日
出会う事になる
ザッザッザッザッ…
小倉葵
小倉葵
3年)不良
それは、いつもみたいに 不良に絡まれていた日
ただその日はいつもと違い
三年の頭をやっているという噂の男に呼び出された
場所は体育館裏、
時間は午後四時半過ぎ、もう部活の人も誰も残っていない
不良
不良
小倉葵
小倉葵
3年)不良
小倉葵
3年)不良
小倉葵
この頃、俺は何人かの輩ともやり合っていたため
一部のグループからは恐れられていたらしく
その話が偶々こいつの耳に入り、 いつの間にか
俺はコイツにとってライバルの様な奴
になっていたらしい
小倉葵
3年)不良
3年)不良
3年)不良
小倉葵
3年)不良
小倉葵
小倉葵
3年)不良
3年)不良
こいつはアホだった
小倉葵
若干引き気味…いや、結構引いていた気がする
あんまりにも醜かったから
3年)不良
不良
小倉葵
ある意味期待していた
馬鹿とはいえ、三年のトップ
この顔を潰しでもしてくれれば、少しは俺のこの息苦しさも治るかな
なんて…
3年)不良
小倉葵
一発目が俺の頬に当たる…
だが全く痛みがない
一発、またもう一発と殴りにくるがどれも痛くない
衝撃はある、ただこれがトップとは思えなかった
小倉葵
気がつけば、こんな事を口走っていた
それを挑発されたと思ったのか、先輩が真っ赤になりながら拳を上げる
俺は身を預けるように目を瞑った_
ドゴッッッ
鈍い音がそこらにこだました
だがそれは、俺からは離れた位置から聞こえる
目を開けた時、 飛び込んだ光景に驚いた
3年)不良
小倉葵
唸り声をあげ、 仰向けに倒れている先輩と ____
黒髪の青年
小倉葵
その前に立つ、
黒く、長い美しい髪を靡かせる 1人の男子生徒…?
黒髪の青年
小倉葵
黒髪の青年
黒髪の青年
ギュッ
小倉葵
黒髪の青年
その時、誰かに、 久々に手を引かれた
小倉葵
小倉葵
黒髪の青年
黒髪の青年
小倉葵
小倉葵
黒髪の青年
小倉葵
黒髪の青年
黒髪の青年
小倉葵
黒髪の青年
小倉葵
不思議な子だった
初対面の俺に対して、こんなに優しくしてくれるなんて
親でさえ、俺には無関心なのに
小倉葵
黒髪の青年
小倉葵
その子の事を、もっと知りたくなった
黒髪の青年
椿野佑
小倉葵
小倉葵
これが俺と、姫の出会いだった
コメント
9件
小倉くんの過去ありがとうございます😊前編の方でコメント出来なくてすみません💦 椿ちゃんとの出会いはここからだったんですね!✨️もう本当に最高!