汗だくになった2人は一夜を楽しんだ
真由
(最っ高だった……美人って本当得)
蓮斗
はい、水飲んで
真由
わざわざありがとう
真由
(顔も良くて事後も優しいなんて……本当にいい男捕まえたわ)
蓮斗
俺達ももうすぐ高3か……
志望校とか決めた?
志望校とか決めた?
真由
私まだ決めてない
蓮斗決めたの?
蓮斗決めたの?
蓮斗
俺は推薦狙ってる笑笑
バスケに打ち込まないとな
バスケに打ち込まないとな
蓮斗
そういえば真由が3ヶ月くらい練習に来ないんだよな
美麗、仲良いだろ?
なんか知ってる?
美麗、仲良いだろ?
なんか知ってる?
真由
えっ来てないの?
真由
(完全に忘れてた……連絡も無くて学校もあんまり来ないからな)
蓮斗
まあ、なんかあったら言えよ
あ、明日陸が学校休むみたいだから一緒に登校できないか?
あ、明日陸が学校休むみたいだから一緒に登校できないか?
真由
もちろん!じゃあまた明日!
母親
美麗!!この時間に何してた?
親を心配させて……
詳しく説明しろ!
親を心配させて……
詳しく説明しろ!
母親のけたたましい叫びが玄関に響く
真由
あ……ママ……
ごめんなさい。実は不審者に
ごめんなさい。実は不審者に
母親
つまらない嘘つくな!
何か言いたそうにする母親を振り切って自分の部屋に戻り 鍵をかけて布団に潜った
母親
美麗!ドア開けろ!
ドア越しにこもった叫び声が聞こえる
真由
(噂には聞いてたけど美麗んちのお母さん怖いな……
私のお母さんはもっと優しいのに)
私のお母さんはもっと優しいのに)
友達の親に叱られるという背徳館に 心を押し潰されそうになる
真由
(今日の夕飯は無いな)
真由
(ちょっとホームシック気味になってきたな……今の生活もいいけど前の生活も良かったし……)
真由
(少しでいいから戻ってみたいかも……いややっぱ無理だわ戻りたくない)
母親
真由〜
もう7時よ!起きなさい〜
もう7時よ!起きなさい〜
真由
ん〜……
あっ!今日蓮斗と約束してた日だ!
あっ!今日蓮斗と約束してた日だ!
急いでベッドから飛び出す
すると異変に気づく
真由
あれ……ここって……
そこは真由の部屋だった
真由
嘘、体戻ってる!?
真由
いや……私の日常が……
その日は学校を休んだ 美麗から連絡はなかった
真由
今日こそは学校に行かなきゃ……
真由
蓮斗と美麗どうなってるんだろ
美麗
ねぇ〜蓮斗くん昨日なんで先帰っちゃったの〜?
蓮斗
蓮斗でいいっつったろ
ごめんな美麗
今日は早く帰るからちょっと待ってて
ごめんな美麗
今日は早く帰るからちょっと待ってて
美麗
うん!ありがとう蓮斗!
その会話は教室外まで聞こえていた
真由
(私が付き合ったのになんでいい感じになってんだよ……)
美麗は私の存在に気づいたらしく こちらに走って寄ってきた
美麗
あっ!真由〜なんで昨日休んじゃったの?寂しかったよ〜
普段と変わらぬ接し方に 憤りを覚える
真由
あっ……ごめんね!
実は具合が……
実は具合が……
美麗
心配したんだよ?
でも来れてよかった〜
でも来れてよかった〜
入れ替わりについては触れてこない
真由
(はあ……今日は散々だった
早く帰ろ)
早く帰ろ)
花菜
あ、真由?
懐かしい声が聞こえた
真由
花菜!最近会ってなかっ
そう言い終わらないうちに 状況を理解し始めた
胡桃
やっと話が出来るよ
花菜
真由ぜんぜん部活来ないんだもん
胡桃
で、試合なんでバックれた訳?
胡桃
真由が来なかったから決勝ボロ負けだったんだけど
花菜
その後は連絡もつかないし部活にも来ない、というか学校すら来てなかった
花菜
ウチらの引退試合ってこと分かってんの!?
胡桃
ちょっとさ、真由こっち来ようか
必死に抵抗するが 2人分の力には叶わない
真由
ちょっ、やめ……
真由
何するの!?触らないでよ!
胡桃
花菜ーこれでいい?
花菜
うん!あ、ペンチどこ?
胡桃
こっちこっちー
花菜
ありがと!これでOK!
真由
何するの……?
花菜
うーん……なんだろうね?
真由!の口を無理矢理開ける胡桃 手足は縛られているので抵抗出来ない
花菜がペンチを取り出す
真由
こっこ!あいううお?
口を閉じられないので喋れない
胡桃
なんつってんのか聞こえねーよ
前歯に激痛が走る
真由
ん゛ん゛ん゛ん゛あああああ
あええ!
あええ!
花菜
なかなか抜けないなー
真由は地面に膝をつき頭を下げた 涙とよだれと鼻水で顔面はぐちゃぐちゃになっている
胡桃
うわっ、謝りだした
花菜
3年の連帯責任で顧問に叱られたのはこっちなんだよ!
胡桃
もうこんな時間か……
私帰らなきゃなんだけど
私帰らなきゃなんだけど
花菜
まじで?こいつどうする?
胡桃
ちょっとやりすぎなんじゃない?
花菜
そうか?
でも警察行くかもよ
でも警察行くかもよ
胡桃
別に抜いてないし良くない?
罪は軽いと思うよ
罪は軽いと思うよ
花菜
そうかなぁ……わかった
どうせうちらもう卒業だしね
どうせうちらもう卒業だしね
家に帰った真由は口内の腫れを母親に見られないように部屋にこもった
真由
いっった……
真由
途中で謝ったおかげでなんとか抜歯は免れたけど……
奥歯の神経がキリキリ痛む
真由
こんな思いを美麗にさせてやりたい……!!
真由
そうだ、あの手しかない
真由
神様お願いします……私を美麗にしてください!!
真由は突然の眠気に襲われ 眠りについた