◯◯
りん
◯◯
まだ3時じゃん!
5時からって聞いたのに
りん
◯◯
りん
言ってた
◯◯
バッ
◯◯
りん
◯◯が傘持ってる!
◯◯
いつも傘忘れてビショビショで 帰るけども!? バカにしすぎだわ笑笑
傘のおかげで大胆に濡れることなく 走ってもないから いつもに比べたら まぁー、楽よ。笑
◯◯
……ない。ないぞ?鍵が
◯◯
ここは住宅街のど真ん中。 おまけに田舎。 コンビニもカフェも、近くにはない。 かと言っておにぃに電話かけて 迷惑かけるのも気が引ける。
今…3時半…… たしか今日、優太にぃ5時に 帰ってくるとかなんとか 言ってたような… 1時間半ぐらいなら大丈夫かな。 ここ座っとこ。
3時45分… 4時10分… 4時40分… 5時15分…
時間が経つにつれて寒くなっていって もう辺りは真っ暗。 それに雨も横殴り。
完全にびしょ濡れで、寒くて寒くて 凍えそう。 体の震えなんて全然おさまんないし 視界がぼやけてきた。
今日5時には帰れそうって 言うてたやん優太にぃ… これ…怒られるな… なんて思いながら意識が 途切れかけた時、優太にぃの 声が聞こえた気がした。
優太
こんなとこで…
冷たっ…
◯◯
優太
聞こえたら
お手手ギュッってして?
ギュッってしたいのに、 力が入らなくてちょっとしか 動かせなかった。
優太
◯◯
優太
◯◯
優太
あ、もしもし紫耀?
電話しながら肩とか頭とか顔とかを 大きな手で撫で回してくれるの。 安心するなぁ… 眠くなっちゃう…
優太
今から紫耀のところ行くから。
抱っこするよ?
◯◯
優太
優太にぃが着てたコートで ぐるぐる巻きにして、 車に乗せてくれた。
◯◯
優太
大丈夫だからな。
病院に到着したみたいで、 意識が朦朧とする中 まだ優太にぃに抱えられる感覚が
優太
◯◯まだねんねしないよ〜
◯◯
紫耀
優太
紫耀
電気毛布あるから
服脱がせてそれでくるんで
持ってて。
すぐ苦しいのとってあげる
からね〜
優太
歩きながら話してるのが聞こえる。
お医者さんだなぁ…
優太
嫌かもしれないけど、
濡れちゃってるお洋服
脱がせるね?ごめんね
◯◯
紫耀
優太
紫耀
◯◯
紫耀
◯◯、ちっくんさせてね。
お手手かりまーす。
◯◯
紫耀
ピピピピピッ
紫耀
ぎり…
優太
◯◯
優太
紫耀
◯◯
紫耀
意識がはっきりしてきたと同時に 眠気に襲われた。
優太
◯◯
紫耀
優太にぃが頭なでてくれて、 紫耀にぃがトントンしてくれて。 安心したのか、疲れがドっと出てきて そのまま眠りについた。
目が覚めると、家とは違う 見慣れた景色が広がってて まだ病院なんだと知らされた。
◯◯
紫耀
起きてる。笑
おはよ(ポンポン
◯◯
紫耀
◯◯
紫耀
はい、首元開けるね〜
◯◯
紫耀
痛くないからね(撫
優太
なんて顔してんの笑笑
◯◯
紫耀
優太
ピピピピピピピッ
紫耀
お嬢さん笑
いくつかな〜…ん。
大丈夫そうだね
◯◯
優太
かけてくれなかったの?
◯◯
紫耀
◯◯
紫耀
◯◯
優太
間違えちゃったな。
忘れちゃったら忘れたーって
一言言ってくれるだけでも
違うから。
◯◯
紫耀
◯◯
紫耀
もうちょっとここでねんねして
帰ろうね(撫
優太
◯◯
昨日の私はほんとアホでした。 ごめんね。